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10.寵愛
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しおりを挟む「麗華が死ぬ時、それは私も死ぬ時だ。この意味がわかるか?」
「それは…寿命を共有している…?」
麗華は初めて知った事実に驚いた。そんな麗華の頭に炎輝は掌を置きゆっくり撫でた。
愛おしそうに炎輝が頷く。
「その通り。番は龍の力の源であり珠玉の玉。同時に龍の逆鱗になるのだ。魂の半分。龍はそう捉えている。番の人となりがどうでも良いわけではない。その魂ごと愛し抜く生き物なのだよ」
麗華は頭が真っ白になった。
じゃあ何故。
何故私が生まれた時に迎えに来てくれなかったの?
そんな事不可能なのはよくわかっていたけど、そんな言葉が浮かんで来た。
ポロポロ。
麗華はいつの間にか泣いていた。
だって期待するには絶望がたくさんあり過ぎたのだ。
今更とこの我儘な心が泣いている。
番なら、魂の半分なら絶望する前に迎えに来て欲しかったと慟哭していた。
「麗華を見つけるのが遅くなってすまぬ。迎えに行く事が出来なくてすまぬ。許しておくれ」
「うっ…ひっ…」
「だが、これからは麗華を全力で守らせておくれ。身体だけでは無くその心もだ。麗華が不安なら常に傍にいよう。何者からも麗華を傷付けさせぬと誓おう。私自身からも」
炎輝は寝台に座り込んで泣いている私を抱き上げて自分の膝に乗せて更に抱き締めた。
「愛しているよ。私の至宝」
◇◇◇
あれからどれくらいの時間が経ったのだろう。
麗華はずっと膝の上で炎輝の腕の中で身悶えていた。
涙はとっくに止まっていたが、炎輝がずっと自分の背中をトントンと優しく叩きあやしてくれるので抜け出すタイミングを失っていた。
子供みたいな癇癪を起こしてしまった…。
炎輝に落ち度は無いし、あれは単なる八つ当たりだ。
死にたい。
天下の龍王陛下になんて事をしてしまったのかと青くなるが今更手遅れであった。
(ちょ、ちょっと一回1人になって落ち着きたい…!ものすごく…!!)
「……愛いな」
頭上で何か呟いてる龍王を誰か止めてくれないだろうか!?
「如何した?麗華。やはり侍医を呼ぶか?」
麗華の様子がおかしいと感じた炎輝が心配そうに覗き込んで来た。
「へ、陛下!」
「うん?何だ。愛しい麗華よ」
「へぁ!?え、えと!あの!」
「落ち着いて話せ。焦っている麗華も可愛らしいが心拍が早くなっている。身体に悪い」
陛下のせいだーーーーー!!!
とは小心者の麗華には口が裂けても言えなかった。
心が折れそうになるが、自分の要望を伝えてみよう!
「あ、あのですね…!一度私の宮に戻っても良いでしょうか!」
「何故?」
心底不思議そうに言われた。
こっちが何故だ。
「宮にはもう戻らなくても良い。今日からはここが麗華の居場所だ」
「あの、荷物とかもありますし」
「侍従に取りに行かせよう」
「主人の家の者が迎えに来ているかもしれませんし」
「侍従に連絡をさせよう」
「あの宮!私凄くお気に入りなんです!!」
「何。ならばあの宮を侍従に指示して宮ごと宮殿の真横に移設しよう」
だめだこの龍王様。
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