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転校生編
第4話 醜形恐怖症の少女
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学園まで続く、並木道を歩いている途中に、メアは隣にいるヘルトに怪訝な目を向けた。
「ヘルトってさ、なんでそんなに歩くのが遅いの?」
「俺は、普段瞬間移動を使って登校しているんでね…しかも俺、魔法使いだから筋肉無いんだよね」
「瞬間移動で登校?それって冗談よね??だって瞬間移動って、その道のプロの魔法使いが4~6人集まって、ようやく使えるレベルの魔法よね…」
「おぉ~良くそんなことを知っているね、でも俺は、少し変わっているのさ」
「ヘルトってもしかして凄い魔法使いだったりする?」(もし強いんだったら、戦ってみたいわね)
「さあ?どうだろうね?」
「もぉ~なんで、はぐらかすのよ!」
その後も2人で雑談をし、学園の昇降口の前に着いた頃、謎の人だかりが出来ていた。
そこで、メアがその場にいた1人に話しかけた。
「何があったのかしら?」
「あそこに見えるでしょ…」
メアとヘルトが、視線を動かした先には、多量の血痕が残っており、その場で事件が起こっていることを如実に表していた。
「最近、この学園内で連続傷害事件が起こっているらしくて、今日の明け方に血だらけの女生徒が、そこで倒れていたらしいのよ…」
「しかもその被害にあっているのは、みんなキレイな女生徒らしいのよ…だからあなたも、気を付けてね」
「そ、そんな事があったのね」
「この学園も、ずいぶん治安が悪くなってきたね」
("あの女"が風紀委員長を務めている、風紀委員のメンバー達が取り締まっているはずなのにな…少し楽しくなってきたね)
「なんで笑っているのよ、不謹慎でしょ!」
「おや、笑っているつもりは無かったんだけどね」
傷害事件が立て続けに起こっていることが、瞬く間に学園中に広がってしまって、学園はお通夜ムードだった。
「おいヘルト、どうなっているんだ?2週間も犯人が捕まって無いなんて」
「相当隠れるのが、上手いんだろうな」
質問を答えているさなかに、ヘルトは珍しいことに口角が少しだけ上がっていることを、渡は気が付いていた。
「もしかして、犯人をもう見つけたのか?」
「ああ、今朝俺の隣にいたメアに殺気のようなものが、向けられていると思ってね、その相手を探し出してマーキングしておいたのだよ」
「流石だな!やっぱり俺達のような奴とは、格が違うな!」
「帰りの時間が待ち遠しいね」
1人の男子生徒が不敵に笑っている少し前、学園の女子トイレで、狂ったように笑っている女生徒がいた。
「ハハハハハ…最高の気分だわ!あのキレイな面を、真っ赤な血で汚してやったわ!次はあの、転校生の女よ!ハハハハハ」
~~~~~~~~~~~~
学園の授業が全て終わり、ヘルトは隣の席のメアに声をかけた。
「今日は一緒に帰らないかい?」
「ええ、別に構わないわよ」
「なんかあの2人、仲良さげじゃない?」「もしかして付き合ってたり、するのかな…ヘルト君…」「メアさんは、あんな奴に渡さない、とか言いたいけど相手があのヘルトだしなぁ~」
2人が去った後の教室では、あの2人が付き合っているんじゃないか?という話題で持ちきりになっていた。
~~~~~~~~~~~~
先程までは、下校中の生徒がちらほら見えていたが、今となっては、周りから人の気配が無くなっていた。
「この学園は、世界最高と言われるだけあって、授業のレベルが高いわね!」
「それがこの学園の売りの1つだからね」(そろそろか…)
「すまないが先に帰ってくれるかい、少々野暮用を思い出したからさ」
「分かったわ」(ヘルトが、今朝と同じ表情をしている?のかしら)
ヘルトは仄暗い路地裏に、1人で進んでいった。
(よくこんな薄汚い所にいれるな)
ヘルトが路地裏を歩いている最中に、背後の少し高めの位置から少女の声が、聞こえてきた。
「獲った!!」
「…あれ?いないだと?」
「こっちだよ」
先程まで、目の前にいたはずなのに、瞬きした瞬間には、消えていてヘルトが女生徒の後ろに、まるで何事もなかったかのように立っていた。
「自分の姿を消す素晴らしい異能を持っているのに、殺気や声を出しちゃあ駄目じゃあないか」
「くっ…!黙れ!」
女生徒は、両手にパターナイフを再び強く握りしめた後、何度も何度もヘルトに対して、ナイフを振り下ろした。
だが、ヘルトに一撃を与えることすら、叶わなかった。
(なんだ?この強度のバリアは?魔力でバリアを張るにしても、こんな強度の高いバリアを張ることは、不可能なはず…)
「いくらやっても無駄だよ」
「そんなはず無い!こんな強度を保つためには相当な魔力を使うはず!」(ってことは、持久戦で勝てる!)(でも、早くあの女の所に戻らないと、見失っちゃう!)
その時、接敵の場所から、攻防のせいで少し立ち位置が変わり、夕日の明かりがヘルトの顔を、ハッキリと映した。
「え………」「もしかして…セブンキングス序列3位"金色の魔王"ヘルト・アリーネス……」
"カラン"
あまりの衝撃に女生徒は、頭が真っ青になり両手に持ったナイフを落としていた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
※異能力者は大なり小なり魔力を持っています。なので、大抵の人は戦う際には、魔力で身体強化をしています。(魔力をたくさん持っていて、身体強化以外の魔法を使える人が、一般的に"魔法使い"と言われています。)(例外あり)
「ヘルトってさ、なんでそんなに歩くのが遅いの?」
「俺は、普段瞬間移動を使って登校しているんでね…しかも俺、魔法使いだから筋肉無いんだよね」
「瞬間移動で登校?それって冗談よね??だって瞬間移動って、その道のプロの魔法使いが4~6人集まって、ようやく使えるレベルの魔法よね…」
「おぉ~良くそんなことを知っているね、でも俺は、少し変わっているのさ」
「ヘルトってもしかして凄い魔法使いだったりする?」(もし強いんだったら、戦ってみたいわね)
「さあ?どうだろうね?」
「もぉ~なんで、はぐらかすのよ!」
その後も2人で雑談をし、学園の昇降口の前に着いた頃、謎の人だかりが出来ていた。
そこで、メアがその場にいた1人に話しかけた。
「何があったのかしら?」
「あそこに見えるでしょ…」
メアとヘルトが、視線を動かした先には、多量の血痕が残っており、その場で事件が起こっていることを如実に表していた。
「最近、この学園内で連続傷害事件が起こっているらしくて、今日の明け方に血だらけの女生徒が、そこで倒れていたらしいのよ…」
「しかもその被害にあっているのは、みんなキレイな女生徒らしいのよ…だからあなたも、気を付けてね」
「そ、そんな事があったのね」
「この学園も、ずいぶん治安が悪くなってきたね」
("あの女"が風紀委員長を務めている、風紀委員のメンバー達が取り締まっているはずなのにな…少し楽しくなってきたね)
「なんで笑っているのよ、不謹慎でしょ!」
「おや、笑っているつもりは無かったんだけどね」
傷害事件が立て続けに起こっていることが、瞬く間に学園中に広がってしまって、学園はお通夜ムードだった。
「おいヘルト、どうなっているんだ?2週間も犯人が捕まって無いなんて」
「相当隠れるのが、上手いんだろうな」
質問を答えているさなかに、ヘルトは珍しいことに口角が少しだけ上がっていることを、渡は気が付いていた。
「もしかして、犯人をもう見つけたのか?」
「ああ、今朝俺の隣にいたメアに殺気のようなものが、向けられていると思ってね、その相手を探し出してマーキングしておいたのだよ」
「流石だな!やっぱり俺達のような奴とは、格が違うな!」
「帰りの時間が待ち遠しいね」
1人の男子生徒が不敵に笑っている少し前、学園の女子トイレで、狂ったように笑っている女生徒がいた。
「ハハハハハ…最高の気分だわ!あのキレイな面を、真っ赤な血で汚してやったわ!次はあの、転校生の女よ!ハハハハハ」
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学園の授業が全て終わり、ヘルトは隣の席のメアに声をかけた。
「今日は一緒に帰らないかい?」
「ええ、別に構わないわよ」
「なんかあの2人、仲良さげじゃない?」「もしかして付き合ってたり、するのかな…ヘルト君…」「メアさんは、あんな奴に渡さない、とか言いたいけど相手があのヘルトだしなぁ~」
2人が去った後の教室では、あの2人が付き合っているんじゃないか?という話題で持ちきりになっていた。
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先程までは、下校中の生徒がちらほら見えていたが、今となっては、周りから人の気配が無くなっていた。
「この学園は、世界最高と言われるだけあって、授業のレベルが高いわね!」
「それがこの学園の売りの1つだからね」(そろそろか…)
「すまないが先に帰ってくれるかい、少々野暮用を思い出したからさ」
「分かったわ」(ヘルトが、今朝と同じ表情をしている?のかしら)
ヘルトは仄暗い路地裏に、1人で進んでいった。
(よくこんな薄汚い所にいれるな)
ヘルトが路地裏を歩いている最中に、背後の少し高めの位置から少女の声が、聞こえてきた。
「獲った!!」
「…あれ?いないだと?」
「こっちだよ」
先程まで、目の前にいたはずなのに、瞬きした瞬間には、消えていてヘルトが女生徒の後ろに、まるで何事もなかったかのように立っていた。
「自分の姿を消す素晴らしい異能を持っているのに、殺気や声を出しちゃあ駄目じゃあないか」
「くっ…!黙れ!」
女生徒は、両手にパターナイフを再び強く握りしめた後、何度も何度もヘルトに対して、ナイフを振り下ろした。
だが、ヘルトに一撃を与えることすら、叶わなかった。
(なんだ?この強度のバリアは?魔力でバリアを張るにしても、こんな強度の高いバリアを張ることは、不可能なはず…)
「いくらやっても無駄だよ」
「そんなはず無い!こんな強度を保つためには相当な魔力を使うはず!」(ってことは、持久戦で勝てる!)(でも、早くあの女の所に戻らないと、見失っちゃう!)
その時、接敵の場所から、攻防のせいで少し立ち位置が変わり、夕日の明かりがヘルトの顔を、ハッキリと映した。
「え………」「もしかして…セブンキングス序列3位"金色の魔王"ヘルト・アリーネス……」
"カラン"
あまりの衝撃に女生徒は、頭が真っ青になり両手に持ったナイフを落としていた。
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※異能力者は大なり小なり魔力を持っています。なので、大抵の人は戦う際には、魔力で身体強化をしています。(魔力をたくさん持っていて、身体強化以外の魔法を使える人が、一般的に"魔法使い"と言われています。)(例外あり)
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