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おや? 神域の様子が……
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「はあ……酷い目に遭った……」
「ふふ、ヨシヤさんったらモテモテね!」
「ハナまで!」
「ヨシヤさんがあっちゃんたちを撫でている間にプリン作っておいたわよー」
撫でるだけで長蛇の列、それも全数ではないので後日とヨシヤが言ったことにより収まったのだ。
時間に追われる生活ではないのだが、それでも体の疲労はすごい。
というよりは、両手を使って撫でるという行動をしていたヨシヤの両腕はぱんぱんである。
それでもまあ、アーピス様を撫でていたことで嫉妬したらしいということはヨシヤの中で蟻たちにも可愛いところがあるなあと思ってしまったわけでもあるので、彼らに構うのは飼い主として当然のことと彼は考えているのであった。
(とはいえ、数が多いとなあ)
探索に出ていく蟻たちはその日に労うことはあるが、考えてみれば蟻たちの殆どが地中にいてヨシヤに遠慮して最低限の人数(?)だけを表に出しているのである。
ペットに気を遣わせるとは飼い主として不甲斐ないと若干ションボリしつつも、ヨシヤはハナの作ってくれたプリンを食べた。
砂糖も卵も行商で手に入ったが、ヨシヤが村で聞いてきた話によれば行商人に特別な資格は必要ないというモノの、行商人のギルドというものに名前を連ねておけば色々な土地で交渉がしやすくなるとリチャードとマーサが教えてくれた。
それがあればもっと大きな町で、便利な台所道具や日曜大工品が買えて、この自宅をもっと楽しくできるのではなかろうか。
「うーん、そのためには大きな町かあ……」
「あっ、ヨシヤさん! さっきエイトがくれた蜂蜜かける?」
「蜂蜜!?」
まさかの蜂から蜂蜜のお裾分けである。
差し出されたのは小さな計量カップだったが、確かにその中にとろりと金色に輝く蜂蜜が入っているではないか。
「ヨシヤさんが毎日種を集めてくれて、あっちゃんたちも協力してくれたから果樹が大分育ったの。花を咲かせたから、働き蜂たちも頑張ってくれたらしくて少し蜂蜜が貯蔵出来たみたいでお裾分けに来てくれたのよ」
「エッ、ちょっと待って?」
それは大変朗報である。
なにせ、エイトが蜂として巣作りをするためには適した環境を作ってあげたい、そう思っていたのは確かだ。
そこはいい。
それは大変喜ばしい。
少しだけど貯蔵できた。うん、まあそこはいい。それも大事だ。
だがその前だ!
「……働き蜂……?」
ヨシヤが呆然としていると、ハナの向こう側の窓の外を飛ぶ大きな蜂の姿がヨシヤにも見えた。
知らぬ間に、蜂も増えていたらしい。
「ヨシヤさんのおかげですっかり神域も賑やかになったわねえ」
ふふふと穏やかに微笑む妻に、ヨシヤは蜂蜜のかかったプリンをすくい取って口に入れる。
甘くて美味しい。
(……いや、うん。うん……なんかすごいことになっている気がしないでもないんだけど、悪いことにはなっていない。なっていないよな……?)
念願のマイホーム。
蟻と蜂に囲まれている。……とはいえ、眷属なのでこちらを襲うどころか慕ってくれているし、大変役に立っているのだからむしろ感謝すべき存在。
(いや、うん。待つんだヨシヤ。確かに虫は怖いが、お前は飼い主なんだ! 飼い主として責任を持って彼らを幸せにした結果がこれならばお前はきちんとしている!!)
ある意味、養蜂家になったと思えば良いのでは……そうヨシヤは前向きに考えることにした。
プリンの上に乗った蜂蜜が、大変美味しかったのである。
「そうそう、それでね。果樹の実も私たちにお裾分けしてくれるっていうから、果物も定期的に食べられるわね!」
「えええ……ナニソレスゴイ」
「エイトはどうやら水の魔法を使うみたいなの。フォレストアントとそりゃ相性いいわよねえ」
地面に根を張る木々の下に巣を作るモノと、木の上に巣を作るモノ。
互いに協力して木を生かし、育て、恩恵を受けていたということらしい。
「はー、でもそうか……こうやって家ん中で寛いでハナのプリン食べられるのも、信者が獲得出来てハナのレベルが上がったからなんだよなあ」
「そうね、それもヨシヤさんが頑張ってくれたからよ」
にこにこと嬉しそうな顔をしながら褒めてくる妻に、ヨシヤも照れつつ嬉しそうにする。
そんな彼らの様子を、窓に張り付いたあっちゃんとエイトが張り付いて見ていたのは彼らだけの秘密であった。
「ふふ、ヨシヤさんったらモテモテね!」
「ハナまで!」
「ヨシヤさんがあっちゃんたちを撫でている間にプリン作っておいたわよー」
撫でるだけで長蛇の列、それも全数ではないので後日とヨシヤが言ったことにより収まったのだ。
時間に追われる生活ではないのだが、それでも体の疲労はすごい。
というよりは、両手を使って撫でるという行動をしていたヨシヤの両腕はぱんぱんである。
それでもまあ、アーピス様を撫でていたことで嫉妬したらしいということはヨシヤの中で蟻たちにも可愛いところがあるなあと思ってしまったわけでもあるので、彼らに構うのは飼い主として当然のことと彼は考えているのであった。
(とはいえ、数が多いとなあ)
探索に出ていく蟻たちはその日に労うことはあるが、考えてみれば蟻たちの殆どが地中にいてヨシヤに遠慮して最低限の人数(?)だけを表に出しているのである。
ペットに気を遣わせるとは飼い主として不甲斐ないと若干ションボリしつつも、ヨシヤはハナの作ってくれたプリンを食べた。
砂糖も卵も行商で手に入ったが、ヨシヤが村で聞いてきた話によれば行商人に特別な資格は必要ないというモノの、行商人のギルドというものに名前を連ねておけば色々な土地で交渉がしやすくなるとリチャードとマーサが教えてくれた。
それがあればもっと大きな町で、便利な台所道具や日曜大工品が買えて、この自宅をもっと楽しくできるのではなかろうか。
「うーん、そのためには大きな町かあ……」
「あっ、ヨシヤさん! さっきエイトがくれた蜂蜜かける?」
「蜂蜜!?」
まさかの蜂から蜂蜜のお裾分けである。
差し出されたのは小さな計量カップだったが、確かにその中にとろりと金色に輝く蜂蜜が入っているではないか。
「ヨシヤさんが毎日種を集めてくれて、あっちゃんたちも協力してくれたから果樹が大分育ったの。花を咲かせたから、働き蜂たちも頑張ってくれたらしくて少し蜂蜜が貯蔵出来たみたいでお裾分けに来てくれたのよ」
「エッ、ちょっと待って?」
それは大変朗報である。
なにせ、エイトが蜂として巣作りをするためには適した環境を作ってあげたい、そう思っていたのは確かだ。
そこはいい。
それは大変喜ばしい。
少しだけど貯蔵できた。うん、まあそこはいい。それも大事だ。
だがその前だ!
「……働き蜂……?」
ヨシヤが呆然としていると、ハナの向こう側の窓の外を飛ぶ大きな蜂の姿がヨシヤにも見えた。
知らぬ間に、蜂も増えていたらしい。
「ヨシヤさんのおかげですっかり神域も賑やかになったわねえ」
ふふふと穏やかに微笑む妻に、ヨシヤは蜂蜜のかかったプリンをすくい取って口に入れる。
甘くて美味しい。
(……いや、うん。うん……なんかすごいことになっている気がしないでもないんだけど、悪いことにはなっていない。なっていないよな……?)
念願のマイホーム。
蟻と蜂に囲まれている。……とはいえ、眷属なのでこちらを襲うどころか慕ってくれているし、大変役に立っているのだからむしろ感謝すべき存在。
(いや、うん。待つんだヨシヤ。確かに虫は怖いが、お前は飼い主なんだ! 飼い主として責任を持って彼らを幸せにした結果がこれならばお前はきちんとしている!!)
ある意味、養蜂家になったと思えば良いのでは……そうヨシヤは前向きに考えることにした。
プリンの上に乗った蜂蜜が、大変美味しかったのである。
「そうそう、それでね。果樹の実も私たちにお裾分けしてくれるっていうから、果物も定期的に食べられるわね!」
「えええ……ナニソレスゴイ」
「エイトはどうやら水の魔法を使うみたいなの。フォレストアントとそりゃ相性いいわよねえ」
地面に根を張る木々の下に巣を作るモノと、木の上に巣を作るモノ。
互いに協力して木を生かし、育て、恩恵を受けていたということらしい。
「はー、でもそうか……こうやって家ん中で寛いでハナのプリン食べられるのも、信者が獲得出来てハナのレベルが上がったからなんだよなあ」
「そうね、それもヨシヤさんが頑張ってくれたからよ」
にこにこと嬉しそうな顔をしながら褒めてくる妻に、ヨシヤも照れつつ嬉しそうにする。
そんな彼らの様子を、窓に張り付いたあっちゃんとエイトが張り付いて見ていたのは彼らだけの秘密であった。
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