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★vs張学良★
【柏原中佐救出作戦①】
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永野さんと阿南さん、それに鈴木侍従長の許しを受け、私は柳生さんと共に柏原くんの居る中国に向かうことになった。
「羽田に向かうぞ!」
柳生さんが乗ってきた車に乗り込み、これからどうやって中国に行くのかと聞くと、彼はそう答えた。
柏原くんが行ったように上海経由で行くのか、それとも北京経由で行くのか。
どちらにしても時間はかかる。
しかも航空機からパラシュートを使って柏原くんの居る張学良軍のど真ん中に降りたとしても、それはただ単に柏原くんと会えるだけで帰る手段はない。
徒歩で帰るか、もし話がうまくまとまって先方が車を用意してくれたとしても無事日本軍の陣地までたどり着くことは困難だろう。
それに護衛を付けてもらうのも、護衛が裏切る可能性もあり信用できない。
羽田から、どうやって行くのかと聞くと、柳生さんは既に飛行機を手配していると言った。
「でも、さっき大本営の許しが出たばかりだから、軍の飛行機だからといってもそんなに早く手配は出来ないはずよ。それにもう午後だから民間の上海便も北京便ももう終わっているわ!」
「軍や民間以外にも飛行機はある!」
「まさか……」
柳生さんの言葉を聞いて、ピンときた。
彼は最近ずっと航空機の性能向上のために、各地の航空機メーカーに入り浸っていたはず。
そしてせっかちで自信家の柳生さんが、大本営の許しなど一切気にしてはいない。
おそらく彼は柏原くんが単身で中国に発った話を耳にした瞬間から、全ての手配を済ませたうえで大本営にやって来たのだろう。
羽田に着くと、やはり日の丸を付けた飛行機が待っていた。
前史の資料で知っている深山や連山とは全くシルエットの異なる、高翼型で4発の大型飛行機。
「これは?」
「コードネームはC-0(シーゼロ)輸送機。零式飛行艇(前史では二式飛行艇または二式大艇)を、地上任務仕様に改造したものだ。機体形状の変更で燃料タンク容量は少なくなったが、その分速力と積載能力は格段に上がったぞ」
「積載能力はどのくらいあるの?」
「3トンは乗るぞ! 現代の1個小隊を丸々輸送できてしまう」
まさか1個小隊を連れて行くつもりかと思いキョロキョロと辺りを見渡すと、それに気付いた柳生さんが、10万を遥かに超える張学良軍のど真ん中にたかが1個小隊を連れて行っても気休めにもならないどころか逆に邪魔になると言って笑った。
それを聞いて安心したが、こんなバカでかい飛行機をどうしたのか聞くと、愛知の川西航空機でちょうど爆撃と輸送に使える大型機の試作に携わっていて、今日は輸送機の方を長距離試験飛行に使うのだと教えてくれた。
さすが柳生さん。
ひとつの事だけをやり遂げるだけでなく、必ず2つか3つの成果を求める野心が凄い。
そして乗ってみると、まさにその3つ目の野心の成果も乗り込んでいた。
「なにこれ!?」
貨物室は空だとばかり思っていたら、そこには翼を分解された新たな飛行機が搭載してあった。
「平塚の日本国際航空工業が開発している『キ76』、後に三式指揮連絡機と呼ばれる飛行機の現在バージョンだ」
柳生さんが胸を張って「現在バージョン」と言うことは、また何やら改造を施しているに違いない。
「でも、何に使うの?」
「まさか漢字の読み書きができん奴らの中へ、パラシュートで降りるわけにもいかんからな」
「でも滑走路なんて、どこにもないかもよ」
「なに大丈夫、ほんの少しの向かい風があれば、コイツの機体プラス5mほどの空地があれば着陸することができるし、1mあれば離陸もできる」
凄い!
さすがだと思っていると、柳生さんは得意そうに、しかも防弾仕様だと嬉しそうに話してくれた。
中には川西航空機と日本国際航空工業の人たちも乗っていて、私が「いつも柳生が、お世話になっています」と頭を下げると、彼らは恐縮するように「お世話になっているのは、こっちのほうです」と、お礼を言った。
「羽田に向かうぞ!」
柳生さんが乗ってきた車に乗り込み、これからどうやって中国に行くのかと聞くと、彼はそう答えた。
柏原くんが行ったように上海経由で行くのか、それとも北京経由で行くのか。
どちらにしても時間はかかる。
しかも航空機からパラシュートを使って柏原くんの居る張学良軍のど真ん中に降りたとしても、それはただ単に柏原くんと会えるだけで帰る手段はない。
徒歩で帰るか、もし話がうまくまとまって先方が車を用意してくれたとしても無事日本軍の陣地までたどり着くことは困難だろう。
それに護衛を付けてもらうのも、護衛が裏切る可能性もあり信用できない。
羽田から、どうやって行くのかと聞くと、柳生さんは既に飛行機を手配していると言った。
「でも、さっき大本営の許しが出たばかりだから、軍の飛行機だからといってもそんなに早く手配は出来ないはずよ。それにもう午後だから民間の上海便も北京便ももう終わっているわ!」
「軍や民間以外にも飛行機はある!」
「まさか……」
柳生さんの言葉を聞いて、ピンときた。
彼は最近ずっと航空機の性能向上のために、各地の航空機メーカーに入り浸っていたはず。
そしてせっかちで自信家の柳生さんが、大本営の許しなど一切気にしてはいない。
おそらく彼は柏原くんが単身で中国に発った話を耳にした瞬間から、全ての手配を済ませたうえで大本営にやって来たのだろう。
羽田に着くと、やはり日の丸を付けた飛行機が待っていた。
前史の資料で知っている深山や連山とは全くシルエットの異なる、高翼型で4発の大型飛行機。
「これは?」
「コードネームはC-0(シーゼロ)輸送機。零式飛行艇(前史では二式飛行艇または二式大艇)を、地上任務仕様に改造したものだ。機体形状の変更で燃料タンク容量は少なくなったが、その分速力と積載能力は格段に上がったぞ」
「積載能力はどのくらいあるの?」
「3トンは乗るぞ! 現代の1個小隊を丸々輸送できてしまう」
まさか1個小隊を連れて行くつもりかと思いキョロキョロと辺りを見渡すと、それに気付いた柳生さんが、10万を遥かに超える張学良軍のど真ん中にたかが1個小隊を連れて行っても気休めにもならないどころか逆に邪魔になると言って笑った。
それを聞いて安心したが、こんなバカでかい飛行機をどうしたのか聞くと、愛知の川西航空機でちょうど爆撃と輸送に使える大型機の試作に携わっていて、今日は輸送機の方を長距離試験飛行に使うのだと教えてくれた。
さすが柳生さん。
ひとつの事だけをやり遂げるだけでなく、必ず2つか3つの成果を求める野心が凄い。
そして乗ってみると、まさにその3つ目の野心の成果も乗り込んでいた。
「なにこれ!?」
貨物室は空だとばかり思っていたら、そこには翼を分解された新たな飛行機が搭載してあった。
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柳生さんが胸を張って「現在バージョン」と言うことは、また何やら改造を施しているに違いない。
「でも、何に使うの?」
「まさか漢字の読み書きができん奴らの中へ、パラシュートで降りるわけにもいかんからな」
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「なに大丈夫、ほんの少しの向かい風があれば、コイツの機体プラス5mほどの空地があれば着陸することができるし、1mあれば離陸もできる」
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