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2話

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「例えば、100兆円あったらさ」
「うん」
「働かなくても良いわけじゃん」
「100兆円どころか1兆円でもそうだと思うけど」
「そういう生活に憧れるんだよね」
「そりゃそうだろうけど、そりゃ難しいだろ」
「なんとかして手に入らないかなぁ」
「もしかしてドラえもんの世界の話してる?」
「もちろん現世ですけど」
「あぁ、はい」
「100兆円、なんで道に落ちてないんだろう」
「ジュラルミンアタッシュケース何個分だと思ってんだよ」
「100万個?かな?」
「絶対バレるだろ」
「100兆円の小切手でも良いわけですよ」
「誰が振り込むんだよ」
「石油王ですよ」
「お前と石油王に縁があると思ってるのか?」
「縁は無くても円はあるじゃん」
「やかましわ」
「お前は100兆円持ってないの?」
「持ってたらまずお前を殺す」
「酷くない?」
「100兆円もあれば何しても大体示談で片付けられる」
「確かに!賢いな」
「愚の骨頂だよ」
「そっか」
「そんなことはいいから仕事するんだよ」
「うん」
「うん」
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