世界で一番遠い場所 Rev.1

ぽよ

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2年生

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 大学生になって1年が経過し、梨咲は2年生になっていた。高杉がどうかはよく知らないが、梨咲は無事全部の単位を取ることができて安心した。季節もすっかり春になり、今年もまた単位との格闘が始まる。そのことを頭に入れながら通学路を歩く。そして今年もまた去年と同じ門を潜り登校する。
 今日は朝からガイダンスだった。スマートフォンで講義室の場所を確認してから向かう。少しだけ家を出るのが遅れた影響もあり間に合わないかと思っていたが、なんとかギリギリ始まるまでには来ることができた。程なくしてガイダンスがスタートする。

「進級できたねー」
「単位取るだけなら頑張ればなんとかなる」
「今年もそうだといいなぁ」
「そうだね」

 講義室に入ると高杉はすでに来ていた。少しだけ話をして指定されている席に座る。
 2年生になっても講義はある。ガイダンスを受けながら、今年もまた1年が始まるという楽しみと面倒が混ざった感情が入り混じる。1年生の頃より少しだけ人数が減った気がするのはそれだけの人数が留年したからなのか、もしくは受けなくても大丈夫だと思っているからなのか。去年とは少し違うガイダンスを受けながら、去年あったことを色々と振り返ってみる。色んなことが起きた1年だったが、1番大きな出来事は高杉という恋人ができたことだった。デートは回数が多かったわけじゃないけれど大学で会っている分少なかったとも言えそうだった。考え事をしながら適当にメモをする。1年生の時と少しだけ変わっている部分がありそうだった。
 2限分の時間をたっぷりと使ったガイダンスも無事終わり、学生たちがパラパラと講義室を出ていく。人がある程度捌けたところで梨咲と高杉も講義室を出る。
 今日から1週間は履修申請期間なので、ほとんどの授業がガイダンスで終わりだった。必修科目などに限っては、ガイダンスがないまま講義に入るものもある。
 この1年で、様々なものが変化した。受ける講義の科目ももちろんそうだが、人間関係も大きく変わった。今もこうして高杉と食堂へと向かって歩いているが、今変わったわけではないとはいえ変化の一つだ。

「今日も弁当持ってきたの?」
「うん、持ってきたよ」
「じゃあ、先座ってて」
「うん」

 二年生になっても弁当を持ってくることは変わらない。梨咲の気力が保つうちは弁当を続けるつもりだ。目の前の食堂のご飯が美味しくなさそうかと言われたらそうではない。しかし、なぜか弁当を続けたいという気持ちが強かった。席に座って黙々と弁当を食べ進める。昼からの予定は特にない。
 大学生になって1年が経過した。一人暮らしにも慣れて、できることも増えてきた。そんな時にふと、梨咲の中で何か変わったことがしたいと思った。その後は、変わったことといえば何があるかをひたすら考えていた。
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