【完結】悪役令嬢のお父様。

❄️冬は つとめて

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お父様の問いかけ。

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「エレベート公爵、アルプース男爵。期限は一ヶ月、きっちり守って頂きたい。」
「ま、待て、フジ侯爵。婚約破棄の賠償としては、破格ではないか!? 」
「そうです、男爵家に5億イエンなどありません!! 」
コッペリウスの賠償金額に、二人は高額だと難癖をつける。

「何を言っておられる。先程、心良く受け入れて下されたではないか。」
コッペリウスは不思議そうに二人を見る。そして上段を見た。

「そうで御座いましたね、国王陛下。」
「うむ……二人共、私が証人だ。」
国王陛下は証人として、威厳ある態度で頷く。
(諦めるッス、ぱい先に不備はないッス。)

「しかし陛下!! それは、こちら側が婚約破棄をしたものと思っていたのでして!! 」
「そうです、そのような流れでした!! 」
(駄目ッス!! 直ぐに頷くッス、ぱい先に時間を与えては駄目ッス!! 仕事(負債)が、仕事(負債)が、増えるッス!! )

スクワードは知っている。
仕事を怠けようと、何か言い訳をすればするほど仕事が増えて行くことを。コッペリウスに時間を与えれば与えるだけ、泥沼のように引きずり込まれ抜け出せなくなるのだ。あれよあれよと、いつの間にか仕事の負担が増えていく。

コッペリウスはその三倍は仕事をしているのだか。

(直ぐ頷くッス!! それが一番負担を増やさない方法ッス!! )

「何故、不貞行為をした者から婚約破棄を出来ると思うのですか。常識では、有り得ません。」
「それは…… 」
エレベート公爵は目を逸らす。アルプース男爵は、何かを言おうと口をぱくぱくさせているが言葉が出てこない。

(交渉しようとすれば負けッス!! ぱい先に口では、敵わないッス!! 頷け、頷くッス!! )

「不貞行為ではありません!! 私達の愛は『真実の愛』です!! 」
「そうだ、俺は『真実の愛』に目覚めたのだ!! 」
(誰かその馬鹿二人の口をふさげーー!! )
聖堂の真ん中で、凝りもせず『真実の愛』を叫ぶ二人がいた。

「そうだ元はと言えば、そなたの娘がスワニルダを虐めたから婚約破棄になったんだろ!! 」
(お前は黙っとれ!! この馬鹿息子ーー!! )
二人を庇うように王太子がフジ侯爵を責める。

「そうですわ、フジ侯爵令嬢が虐めをしたのがいけないのですわ!! 」
「きつい言葉を投げかけていたぞ!! 」
「制服や教科書を破って捨てられて、スワニルダ様が可哀想でしたわ!! 」
王太子に続いて、一部の学生達が二人を庇うように言葉を発する。

(誰かそいつら、とめろーー!! )

「そ、そうです。私の可愛い娘、スワニルダが虐められたのです。」
「そうだ、フジ侯爵家の娘子が虐めをするから婚約破棄を我が息子フランツは言い出したのだ!! 」
(やめるッス!! これ以上ぱい先を怒らせないッス!! )

ここぞとばかり二人は悪いのはそちらの方だと、コッペリウスを責め立てる。

「確かに虐めは悪い事です、その非を認めましょう。」
コッペリウスは一度、目を閉じた。勝ったとばかりに二人は得意気に鼻息を荒くした。

(馬鹿ッス、馬鹿ッス!! ぱい先に勝てる訳ないッス!! )

「その原因は、エレベート公爵令息とアルプース男爵令嬢の不貞行為でしょう。違いますか。」
低く冷たい声が淡々と、事実をつぐむ。

「そこの令嬢。婚約者に蔑ろにされ、その婚約者が特定の令嬢と親しくする。令嬢は許せるのですね。」
「それは…… 」
先程、コッペリアが悪いと叫んだ令嬢にコッペリウスは問いかける。令嬢は青ざめた。

「そこの令息。婚約者に自分より親しくする者に、一言言いたくはなりませんか。」
「………うっ。」
きつい言葉を投げかけていたと言った令息に、コッペリウスは聞き返す。ふられた令息は狼狽する。

「令嬢は、自分という婚約者がいると分かっているのに近寄る女性に憤りを感じませんか。」
「ひぃ!! 」
スワニルダが可哀想だと言った令嬢に語りかける。令嬢は小さい悲鳴をあげた。

(謝れ、謝るッス!! 誠心誠意、謝るッス!! )

「貴方がたは、喜んで婚約者と別れて差し上げるのですね。『真実の愛』なのですから。まあ、学園内ならそれも良いでしょう。」
コッペリウスは学生達を見回した。
「ですが、社会ではそうはいかないのです。」
保護者達の方を見て、口角を上げた。

(終わったッス!! オレ、もう帰りたいッス!! )



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