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婚約者は、妹を選ぶ。(本編)
シエリアとエドワード。
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覚悟を決めてエリシアは廊下を歩く。その前にシエリアが階段から飛び降りてきた。
「シエリア。」
「おっさき~っ!! 」
ぱたぱたとピンクのドレスを持ち上げて駆け足で走るシエリア。ふわりとした金の髪がふわふわと揺れている。
「エドワードさま~ 」
猫なで声を出して、エリシアより早く応接間に入りエドワード彼の腕にしがみつく。
「ああ、エリー。」
彼エドワードはしがみついて来たシエリアに微笑み、挨拶をする。しがみつかれた腕を振り解こうともせずに。
「シア…… こんにちは。」
エドワードは困ったような笑顔を、扉から入って来たエリシアに向ける。
目の前で仲睦まじくしているシエリアと、エドワードを見るとエリシアの決意がしぼんでくる。
「殿方は、やっぱり可愛い女性が好きなのね。」
お茶の席で目の前でイチャつく二人をエリシアは悲しそうに見ていた。
その頃、
「な、なぜ!! 何故シエリアが、応接間に居るのよ!! 」
応接間が見える反対側の二階の窓から双眼鏡で覗いていた母が叫んだ。
「確かに睡眠薬は効いていたのに!! 」
「速効に効いていた、速効に解毒して目覚めたのだな。」
(薬が弱すぎたか。)
やはり可愛い娘の為に、強い薬を盛るのはためらわれた。
「追い出すわ!! 」
「だ、駄目だ!! 」
部屋を出ようとした妻を体を張って夫は止めた。
「駄目だ危ない!! 」
「二階くらいなら大丈夫よ!! 若かりし頃は、コレくらい!! 」
妻は二階ら飛び降りようとしていた。妻もまた、シエリアと同じ身体能力はよかった。
「駄目だ!! ドレス姿で飛び降りようなんて、怪我でもしたらどうする!! 」
夫は必死で止める。
若かりし頃と今では歳が違うとは、決して口にはしない。
「彼らは逃げはしない、ドアから出よう。ドアからな! 」
「分かったわ、あなた。」
急く気持ちを押さえて母はドアから部屋を出ると、応接間へと走った。
「待ってくれ!! 妻よ!! 」
夫を振り切って妻は走る。シエリアまでとは行かないが、彼女もとても速かった。
一方コチラは、
「ねぇ、エドワードさま~ エリー、聞きたいことがあるの~ 」
相変わらずシエリアは腕に胸の脂肪を押し付ける。猫なで声で上目遣いでエドワードを見据える。
「プレゼントのこととか~ 花束のこと~ 」
「そ、それは…… 」
シエリアは腕にしがみついて放さない、逃さないよう力を込めた。
エリシアはシエリアの言葉に、沈黙する。エドワードに聞きたくて、聞けなかった言葉。
「エリー、プレゼントも花束もとっても嬉しかったの~ 」
シエリアの目が、鋭く光る。
「でもね、お母さまがおかしいて言うの~ 二人にプレゼントや花束を贈ることは。」
シエリアの言葉にエドワードは、顔をあげてエリシアを見る。
目が合う二人。
「エドワードさまは、エリシアの縁談相手でしょう? 」
シエリアの言葉にエドワードの顔色が変わる。
「ねぇ、コレってシエリアのこと、好きってこと? 」
エドワードは観念した、もう逃げるとこはできないと。
「すまない、この縁談はなかった事にしてもらいたい。」
エドワードは俯いて、応えた。
エリシアは声が出るのを両手でおさえた。
「どうして? エリシアのことずっと見てたじゃない!! 」
「すまない、本当にすまない!! 好きな人ができてしまったんだ!! 」
「なんですってーー!! 」
バアアアアーーン!!
応接間に駆けつけてきた母は思いっ切り、ドアを蹴破った。
息を乱しながらも食らいついてきた父も後に続く。
「今、なんて言ったの、あなた!! もう一度、言ってみなさい!! 」
母は懐から取り出した扇子をエドワードに向けた。
「私は、シアを、」
「えっ? 」
エリシアは声をあげた。
「初めて会った時から、シアに、シエリアに恋してしまったんだ!! 」
エドワードは叫び、シエリアに向き直り頭を下げる。
「エリー、エリシア。君がこの縁談を、積極的思ってくれるのは嬉しい。だけど、私は…… 」
「わたし、シエリア。」
片手をあげて、シエリアは自分の名前を言った。
「えっ? 」
エドワードは驚きに目を開けて、聞き直した。
「エリシアの、エリーだろ? 」
「シエリアのエリーよ。」
エドワードは沈黙した。
エドワードはぎこちなく顔をエリシアに向けると、エリシアは困ったように笑顔を見せた。
「取り敢えず、座って話そうか。」
父の重い言葉が応接間に響いた。
「シエリア。」
「おっさき~っ!! 」
ぱたぱたとピンクのドレスを持ち上げて駆け足で走るシエリア。ふわりとした金の髪がふわふわと揺れている。
「エドワードさま~ 」
猫なで声を出して、エリシアより早く応接間に入りエドワード彼の腕にしがみつく。
「ああ、エリー。」
彼エドワードはしがみついて来たシエリアに微笑み、挨拶をする。しがみつかれた腕を振り解こうともせずに。
「シア…… こんにちは。」
エドワードは困ったような笑顔を、扉から入って来たエリシアに向ける。
目の前で仲睦まじくしているシエリアと、エドワードを見るとエリシアの決意がしぼんでくる。
「殿方は、やっぱり可愛い女性が好きなのね。」
お茶の席で目の前でイチャつく二人をエリシアは悲しそうに見ていた。
その頃、
「な、なぜ!! 何故シエリアが、応接間に居るのよ!! 」
応接間が見える反対側の二階の窓から双眼鏡で覗いていた母が叫んだ。
「確かに睡眠薬は効いていたのに!! 」
「速効に効いていた、速効に解毒して目覚めたのだな。」
(薬が弱すぎたか。)
やはり可愛い娘の為に、強い薬を盛るのはためらわれた。
「追い出すわ!! 」
「だ、駄目だ!! 」
部屋を出ようとした妻を体を張って夫は止めた。
「駄目だ危ない!! 」
「二階くらいなら大丈夫よ!! 若かりし頃は、コレくらい!! 」
妻は二階ら飛び降りようとしていた。妻もまた、シエリアと同じ身体能力はよかった。
「駄目だ!! ドレス姿で飛び降りようなんて、怪我でもしたらどうする!! 」
夫は必死で止める。
若かりし頃と今では歳が違うとは、決して口にはしない。
「彼らは逃げはしない、ドアから出よう。ドアからな! 」
「分かったわ、あなた。」
急く気持ちを押さえて母はドアから部屋を出ると、応接間へと走った。
「待ってくれ!! 妻よ!! 」
夫を振り切って妻は走る。シエリアまでとは行かないが、彼女もとても速かった。
一方コチラは、
「ねぇ、エドワードさま~ エリー、聞きたいことがあるの~ 」
相変わらずシエリアは腕に胸の脂肪を押し付ける。猫なで声で上目遣いでエドワードを見据える。
「プレゼントのこととか~ 花束のこと~ 」
「そ、それは…… 」
シエリアは腕にしがみついて放さない、逃さないよう力を込めた。
エリシアはシエリアの言葉に、沈黙する。エドワードに聞きたくて、聞けなかった言葉。
「エリー、プレゼントも花束もとっても嬉しかったの~ 」
シエリアの目が、鋭く光る。
「でもね、お母さまがおかしいて言うの~ 二人にプレゼントや花束を贈ることは。」
シエリアの言葉にエドワードは、顔をあげてエリシアを見る。
目が合う二人。
「エドワードさまは、エリシアの縁談相手でしょう? 」
シエリアの言葉にエドワードの顔色が変わる。
「ねぇ、コレってシエリアのこと、好きってこと? 」
エドワードは観念した、もう逃げるとこはできないと。
「すまない、この縁談はなかった事にしてもらいたい。」
エドワードは俯いて、応えた。
エリシアは声が出るのを両手でおさえた。
「どうして? エリシアのことずっと見てたじゃない!! 」
「すまない、本当にすまない!! 好きな人ができてしまったんだ!! 」
「なんですってーー!! 」
バアアアアーーン!!
応接間に駆けつけてきた母は思いっ切り、ドアを蹴破った。
息を乱しながらも食らいついてきた父も後に続く。
「今、なんて言ったの、あなた!! もう一度、言ってみなさい!! 」
母は懐から取り出した扇子をエドワードに向けた。
「私は、シアを、」
「えっ? 」
エリシアは声をあげた。
「初めて会った時から、シアに、シエリアに恋してしまったんだ!! 」
エドワードは叫び、シエリアに向き直り頭を下げる。
「エリー、エリシア。君がこの縁談を、積極的思ってくれるのは嬉しい。だけど、私は…… 」
「わたし、シエリア。」
片手をあげて、シエリアは自分の名前を言った。
「えっ? 」
エドワードは驚きに目を開けて、聞き直した。
「エリシアの、エリーだろ? 」
「シエリアのエリーよ。」
エドワードは沈黙した。
エドワードはぎこちなく顔をエリシアに向けると、エリシアは困ったように笑顔を見せた。
「取り敢えず、座って話そうか。」
父の重い言葉が応接間に響いた。
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