【完結】私の婚約者は、妹を選ぶ。

❄️冬は つとめて

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楽しい旅行。

シエリア対リョウ。

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「えっ? 」

次の日、エドワードの腕にしがみついているがいた。

「すまない…… 」
「おはよう、エリシア嬢。」
にこにこと笑いながらリョウは挨拶をする。

「おはようございます~ エドワードさま~ 」
同じようにエリシアの腕にしがみついているがいた。

「ごめんなさい、エドワード様。」
二人は目を合わせて、困ったように微笑んだ。


昨日はリョウの突然の乱入にエドワードは婚約指輪を渡す状態では無くなりホテルへとんぼ返りとなった。

騒ぐリョウを押さえつけ、泊まるホテルの部屋の前でエリシアと別れるエドワード。

「はあ…… エドワード様。」
エリシア部屋の明かりをつけて、ため息をついた。

ベッドの上には、すやすやと爆睡しているシエリアがいる。

「せっかくシエリアが、気を効かせてくれたのに…… 」

(恋人つなぎ、したかったな。)

エリシアは手を組むと、ベッドに座り込んだ。


その頃、エドワードの部屋では。

「リョウ、お前、さっさと帰れ!! 」
「嫌だね!! 爆ぜろイケメン、禿げろイケメン!! 」
リョウはエドワードのベッドを占領して、寝そべった。

「お前、明日仕事があるだろ!! 」
「無いね、有休を取ったもんね。」
「はあ!? 」
エドワードは理解した、あの休みを取る前のの書類はリョウが同時に有休を取った所為だったと。

エドワードはエリシアに会いたいのを我慢し、五日間残業し土曜日一日で体力を戻し旅行今日に望んだと言うのに。

「あの仕事量は、お前の所為か。」
殴りたい衝動を、エドワードはおさえた。

「よく、有休が取れたな…… 」
二人一遍に有休が取れるのが不思議であった。何故なら二人しかいない担当部署である、同じ部署は他に確かに有るが。

「課長に願い出たら、快く許可をくれたぞ。」
「嘘だろ…… 」



リョウは、課長の机の前で有休を申し出た。無論、速攻に断られた。

「有休ください。」
「駄目だ。」
仕事をしている者を後ろにして、リョウは課長に有休の打診をする。

「心身ともに、疲れています。エドワードの後を追って、旅行に行きたいと思います。」
「エドワードの? 何を言っているんだ。」
エドワードには婚約者との旅行の為、既に有休を許可していた。

「爆発しろ、リア充。爆ぜろ、イケメン。ついでに禿げろ、イケメン。」
目の座ったリョウの言葉に、後ろで働いている非リア独身の絶大な支持を受ける。

「……分かった。」
「ありがとうございます。」
「「「「うおおおオーー!! 」」」」
リア充である課長は、非リアの部下を敵に回す事を避けた。

(すまん、エドワード。)
課長は心の中で、謝った。 

しかし二人同時に休む事で、その間の仕事が前倒しで運び込まれたのは言うまでもない。


(課長、何故止めてくれなかったんです。恨みますよ。)
ベッドの上で我が物顔で占領するリョウの前で、エドワードは頭を抱えた。

そして、次の日の現在である。

大好きな姉にすがりつくシエリアと、リア充妨害の為にエドワードにしがみつくリョウがいた。

「なに? このお子さま~ 」
リョウを見て、シエリアの一言。

かちーん、とリョウは顔を歪ませる。お子さまは、彼に取っての逆鱗である。

「なんだ、この異類異形ちぐはぐは。」
シエリアにお返しの一言である。

「なんだすって? わたしのどこが、ちぐはぐよ!! 」
何か、悪く言われたと感じ取ったシエリアは直に反応する。

「顔と、体が、ちぐはぐなんだよ。アンバランスなんだよ。」
リョウは大人気なく、シエリアを指差した。

「胸がデカいのに、顔がロリなんて気持ち悪いだろ。」
「はぁ? この脂肪がいいって、男達は鼻の下を伸ばすのよ~ 」
シエリアは胸を持って、強調する。

巨乳そんなのに騙されるなんて、ガキなんだよ。顔が伴ってなければ、宝の持ち腐れだ。バランスが大事なんだよ、バランスが!! 」
つまり巨乳には大人の顔でなければだと、リョウは私的で主張する。

「……シエリアの胸に、靡かない男性がいるなんて。」
キュンと、エリシアは呟いた。

「いや、此処にいるだろ。エリシア!! 」
エドワードは、何故か焦りを感じるのであった。







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