【完結】私の婚約者は、妹を選ぶ。

❄️冬は つとめて

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楽しい旅行。

リョウ対シエリア。

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「なによ!! このお子さま!! 」
「僕の何処が、お子さまだ!! エドワードと同い年の社会人だ!! この、ちぐはぐ!! 」
ムッとしてするシエリアに、リョウは大人げなく言い返す。

「エドワードさまと? 」
「そうだ!! 」
リョウはとばかり胸を張ってみせる。

「ぷぷっ!! 」
その姿にシエリアは吹き出した。

こそ、じゃない!! 年齢と姿があってないわ!! 」
「う、うるさい!! 祖国では、コレが普通だ!! 」
その通りであった。背は少し低いほうだが東洋では普通に年相応に見られるが、西洋では顔の彫りが浅い分彼は若く見られていた。
見た感じ、16歳位に見られていた。シエリアもロリ系なので若く見られ、リョウと並べば同年代の青少年である。

エリシアの目の前で繰り広げられる、シエリアとリョウの喧嘩はさしずめカワイイ犬と猫の喧嘩に見える。

「くすっ…… リョウさんて、カワイイ方ですね。」
『ドキッ!! 』
エリシアの言葉にエドワードは焦った。まさか、見た目お子様のリョウに【リョウトンビエリシア油揚げをさらわれる】かも知れないかと。

「シエリア嬢!! 」
エドワードはシエリアに近づき、名お呼び両手で右手を掴んだ。

「エ、エドワード様? 」
(どうして、シエリアの手を? やっぱりシエリアのことを…… )
ギュッと胸のあたりで祈るようにエリシアは手を組んだ。

突然手を取られたシエリアは驚きのあまりエドワードを見ると、手にカサリと紙の感覚が。

「シエリア嬢、頼む!! 」
「任せて、義理兄お兄さま!! 」
シエリアは総てを察した。シエリアは感のいい子である。エリシアがカワイもの好きなのは知っている、目の前で『キャンキャン』騒いでいるリョウは見た目カワイイ。エリシアがリョウに興味好意を持ったその事に、エドワードが焦りを感じている事も。

(決して、恋愛感情じゃないと思うけど。小動物感覚? )
シエリアはニコッと、笑う。手に感じる紙の感覚に。

「お子さま、お子さま、ちぐはぐ、お子さま~~!! 」
「なんだと!! 僕は、お子様ではない!! ちぐはぐはお前だろ!! 」
シエリアは、リョウを煽って走り出した。その後をリョウも叫んで追いかける。

「きゃ~~!! お小遣い、ゲットよ~~!! 」
「誰が、お小遣いだ!! 」
手にお札を持って商店街へと走り去るシエリア。その後をリョウが追いかける。

「シエリア…… 」
呆然と走り去った二人を見ていたエリシアのもとにエドワードは戻ってきた。

「シエリア嬢に、お小遣いを渡したんだ。」
「お小遣い? 」
そう言えばシエリアが『お小遣い』と、叫んでいたなとエリシアは思った。

「シエリア嬢の事は、リョウに任せよう。」
「大丈夫かしら…… 」
エリシアは少し不安に思う。なにせ二人は、見た目は青少年。

子供ああ見えても、リョウは成人した社会人だから大丈夫だよ。」
「エドワード様と、同い年でしたね。シエリアも成人しているし。」
エリシアとシエリアは双子であったが、どうしても見た目もお子様であるので感覚的に年下の妹に思えて仕方がなかった。

「俺と、二人っきりは嫌かな? 」
「二人っきり…… エドワード様と。」
ぽっと、エリシアの頬が赤く染まる。あまりのエリシアの可愛さに、エドワードは拳で口元を押さえた。

(ありがとうシエリア嬢。まさか、君の存在に此処まで感謝するとは思わなかった。)

もしシエリアが付いてこなければ、護衛を雇われたかしれない。もし、シエリアが付いてこなければ、今頃リョウにリア充爆破っさせられていたしれない。

「行こう、エリシア。」
「はい。」
そして二人は手を取り合い、念願の恋人つなぎをして歩くのであった。














    
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