【完結】私の婚約者は、妹を選ぶ。

❄️冬は つとめて

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楽しい旅行。

『星降る丘で、出会ってラブラブ作戦』成功。

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エドワードが公園で、ドリ◯ムをしている頃。

朝食後、少年と消えたエドワードを見送ってご満悦のシュガレス父がいた。

「は、ははっ、家族水入らずだな。邪魔者もいないし。」
「そうですわね。あなた、お茶ですわ。」
母も機嫌を取りながら、お茶を勧める。

「お父さま、あ~ん。」
シエリアはお菓子を持って、父に『あ~ん』と差し出した。

一瞬、母とシエリアの目線が重なり合う。無言の了解だ。

「ははははっ、エリー。父は今日は甘いものは控えようと思ってな、エリーが食べなさい。」
だが、敵もさる者何かをのらりくらりとかわして来る。

「あなた、お茶をお飲みになって。」
母がお茶を勧める。

「ははははっ。今日は、水を飲みたい気分なんだよ。」
父は自らコップを持って、蛇口から水をそそいで飲む。必要以上にコップを水道水で洗って。

(さすが、腹黒お父さま。)
(感がいいわね、あなた。)
二人して一服盛ろうと色んなものを勧めるが、かわされる。まさか水道水、じかに薬を盛ることはできない。

「お父さま、お昼…… 」
「はははっ、父はもう外で食べてきたよ。みんなゆっくり食べなさい。」

(くっ!! )
(いつの間に…… )
二人対一人。張り付いた笑顔の下、母とシエリアの父への攻防が水面下で続く。

「お母さま、このままでは一服盛れませんわ。」
「流石だわ、あなた。」
昼も過ぎ、おやつの時間も過ぎる頃、母とシエリアは焦っていた。

『星降る丘で、出会ってラブラブ作戦』まで、時間がない。

「お母さま。」
「そうね…… 」
母とシエリアは、目を合わした。

ソファに座ってニコニコと、水道水を飲んでいる父の後ろから母が近づく。

「愛してるわ、。」
「お父さま。ほら、あ~ん。」
「うグッ!! 」

彼女らは、力技に出た。

母が父の後ろから首筋をホールドする。首筋を絞められて、息をもとめて口を開けた所をシエリアが『あ~ん』と薬をじかに口の中に放り込む。

「うグッ!! 」
と、薬が喉元を通り過ぎるのをシエリアは父の口元を押さえて待つ。

(ギブ、ギブッ!! )
声も出せず、父がホールドされている腕を叩いて講義するが離れない。

ごっくんと、薬が喉を通る音をシエリアは聞いた。

「飲んだわ!! 」
「そう。」
母は手を放した。
ぐったりと、父はソファの上に倒れた。動かなくなった父。

「速効性なのね、この薬。」
「そうね。」

薬ではなく、母の締め付けによって既に父は落ちていた。

「シア、シア!! 」
シエリアは振り向き、エリシアに抱きついた。

「お出かけしましょ。」
「えっ、お父様は? 」
ソファ方を見ると、父が寝そべっている。エリシアには、母とシエリアの強行は死角(シエリアの背中)に入って見えていなかった。

「お父さまは眠ってしまったわ。だから、二人でお出かけしましょ。」
「行ってらっしゃい、エリシア。」
母は父を肩に担いで寝室へ連れて行った。

「行こ、シア。」
シエリアはエリシアの手を引く。

「星降る丘に行きたいの!! 」
「えっ、あそこわ…… 」
(あそこは、エドワード様と二人で行きたい…… )
エリシアは躊躇する。

「ねえ。行きたい、行きたい、行きたいの~~!! 」
シエリアはエリシアの手を持って、左右に揺さぶりながら駄々をこねて甘える。

こうなったら、後には引かないシエリアである。

「分かったわ。」
「やったーー!! 」
飛び跳ねて喜ぶシエリアを見つめて、エリシアは寂しそうに微笑んだ。


満天の星空。

「エリシア…… 」
「エドワード様…… 」
星降る丘にで、エリシアはエドワードと出会う。


「『星降る丘で、出会ってラブラブ作戦』、成功ね!! 」
「そうだな。」
(酷いネーミングだな。)
とリョウは思いながら。

こっそりと隠れ、エリシアとエドワードを見守るシエリアとリョウがいた。















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