エデン~私が作った皆が楽しめるゲームの世界~

じゅじゅ

文字の大きさ
1 / 1

guardian

しおりを挟む
    『エデン』ー五つのエリアから構成されていて、各エリアで異なるカテゴリーが楽しめると人気のゲーム。
    中央にあるのがメインエリア、それを囲んでいるのが4つのサブエリア。
    メインエリアは本部ビルが真ん中にありそのまわりはショップなどが立ち並んでいて年中賑わってる。

    そして、今この本部ビルには大勢のプレイヤーが集まって巨大スクリーンを見つめている。なぜならもうすぐ夏の大イベントである夏季総合大会の詳細が発表されるからだ。
今だ今だと待ちわびるプレイヤーたち。
ついにその瞬間が来た。

    「ヤッホー!フィーだよ!」

    本部ビルのスクリーンに写し出されたのは、妖精のような金髪の少女、フィーだった。

フィーがにっこり笑うとそこにいた全員がスクリーンに釘付けになった。

    「第5回夏季総合大会の内容が決まったよ!それでは、どうぞ!」

    スクリーンの画面が切り替わる


第5回夏季総合大会
個人戦
メンバー人数 1人
系統 戦闘系統
対戦形式 バトルロイヤル形式
備考
今回のゲームは個人の能力の高さを見極めるため武器は個人が所有しているものではなく本部が所有しているレベル3に限定する。
また個人の能力は考えうるすべてを反映する。
審査員はguardianのみとする。

    「最後の方は抽象的かもだけど、今回の総合大会はguardianの新メンバー選定も兼ねているってことだよ。しっかり手元の端末で確認してね。あ、あと勿論フィーも審査員だからね!みんな頑張ってね!」
満面の笑顔で手を振っている。
    スクリーンの画面また切り替わりフィーが出演しているCMになった。何事もなかったかのようにCMが流れるスクリーンとは対照的に前例がないほど本部ビル前は賑わっていた。

なぜなら彼女が所属しているguardianは『エデン』を運営する本部のなかで最も地位が高く、またフィーなどguardianのメンバーは全員美形なので、ゲームが始まった時から加入希望は途絶えないのだが新メンバーとして加入できた者がいなかったからだ。
通常、加入希望者はギルドリーダーに会って、面接をするのだがguardianのリーダーは忙しいことを理由に一度も面接をしなかった。
たとえどんなに、名の知れたプレイヤーだろうと相手にしなかった。

ちゃんとした理由もなく新メンバー加入を断れば、普通はプレイヤーからの反感を買ってしまうところだがguardianのリーダーが『エデン』の開発者だと言うことはとても有名だった。それでも退かない人はフィーとguardianの他のメンバーで説得するのが常だった。
    そんな絶対にはいれるはずのなかったギルドに入るチャンスがあるとなれば賑わうのも無理はない。


一方、エレベーターに乗り最上階のボタンを押しているフィーは、
「何でよりによってguardianの新メンバー選定なんて!」
さっきまでの可愛らしい表情からうって変わっ怒りに充ち溢れた顔をしていた。
今のメンバーが最高であり完璧だと疑わないフィーにとって新しく入るメンバーはguardianにとってもリーダーにとっても重荷だと考えているからだ。

ポーン
最上階に着くと真っ直ぐ進み大きな扉の前で一呼吸をおき
「クレア~、報告に来たよ~。」
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

【完結】アル中の俺、転生して断酒したのに毒杯を賜る

堀 和三盆
ファンタジー
 前世、俺はいわゆるアル中だった。色んな言い訳はあるが、ただ単に俺の心が弱かった。酒に逃げた。朝も昼も夜も酒を飲み、周囲や家族に迷惑をかけた。だから。転生した俺は決意した。今世では決して酒は飲まない、と。  それなのに、まさか無実の罪で毒杯を賜るなんて。

過労死した家具職人、異世界で快適な寝具を作ったら辺境の村が要塞になりました ~もう働きたくないので、面倒ごとは自動迎撃ベッドにお任せします

☆ほしい
ファンタジー
ブラック工房で働き詰め、最後は作りかけの椅子の上で息絶えた家具職人の木崎巧(キザキ・タクミ)。 目覚めると、そこは木材資源だけは豊富な異世界の貧しい開拓村だった。 タクミとして新たな生を得た彼は、もう二度とあんな働き方はしないと固く誓う。 最優先事項は、自分のための快適な寝具の確保。 前世の知識とこの世界の素材(魔石や魔物の皮)を組み合わせ、最高のベッド作りを開始する。 しかし、完成したのは侵入者を感知して自動で拘束する、とんでもない性能を持つ魔法のベッドだった。 そのベッドが村をゴブリンの襲撃から守ったことで、彼の作る家具は「快適防衛家具」として注目を集め始める。 本人はあくまで安眠第一でスローライフを望むだけなのに、貴族や商人から面倒な依頼が舞い込み始め、村はいつの間にか彼の家具によって難攻不落の要塞へと姿を変えていく。

魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな

七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」 「そうそう」  茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。  無理だと思うけど。

なんか修羅場が始まってるんだけどwww

一樹
ファンタジー
とある学校の卒業パーティでの1幕。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

元公務員、辺境ギルドの受付になる 〜『受理』と『却下』スキルで無自覚に無双していたら、伝説の職員と勘違いされて俺の定時退勤が危うい件〜

☆ほしい
ファンタジー
市役所で働く安定志向の公務員、志摩恭平(しまきょうへい)は、ある日突然、勇者召喚に巻き込まれて異世界へ。 しかし、与えられたスキルは『受理』と『却下』という、戦闘には全く役立ちそうにない地味なものだった。 「使えない」と判断された恭平は、国から追放され、流れ着いた辺境の街で冒険者ギルドの受付職員という天職を見つける。 書類仕事と定時退勤。前世と変わらぬ平穏な日々が続くはずだった。 だが、彼のスキルはとんでもない隠れた効果を持っていた。 高難易度依頼の書類に『却下』の判を押せば依頼自体が消滅し、新米冒険者のパーティ登録を『受理』すれば一時的に能力が向上する。 本人は事務処理をしているだけのつもりが、いつしか「彼の受付を通った者は必ず成功する」「彼に睨まれたモンスターは消滅する」という噂が広まっていく。 その結果、静かだった辺境ギルドには腕利きの冒険者が集い始め、恭平の定時退勤は日々脅かされていくのだった。

処理中です...