すきま時間にShort Love Storyを。

辻堂安古市

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雨宿りのち、勘違い。

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 部活の帰り道、雨が降ってきた。

 もう少し位ガマンしてよね!せっかく風弥と一緒に帰ってたのに、ツイてないな。

 ちょっとココのガレージで雨宿り、させてもらおう。あ~あ……髪の毛も制服もけっこう濡れちゃたなぁ……って思ってたら。
 
「ほら沙希、髪の毛ふいてやるから。これ今日おろしたての新品で、まだ使ってないやつだから大丈夫だろ?」

 風弥がふわりと頭にスポーツタオルがかけてきて、そのままくしゃくしゃくしゃっと髪の毛をふいてくれる。力加減とタオルの感触がなんだか心地いい。

 それで、なんだかぽーっとなって、目を瞑っていたら……






 んっ……………

 んんっ?

 待って?これ、この唇の感触って………!?








「……何、してんの……?」

「あ、や、その、上向いて目をつぶってたから、良いのかなーって、思って……つい」

「……………つい?」

「ごめん!勘違いだった?」


 ……あーもう!バカ!
 顔がほっぺたが熱い!まともに顔見れないじゃん!
 は別に良いけど!

 でもね、ちょっとだけ納得いかない。




「……もっかい、やり直し」

「え?」

勘違いとか、ヤダから」





✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚


 雨が小降りになって来た。
 でも、もう少しこのまま雨宿りしてても、良いかな。


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感想 10

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