フィライン・エデン Ⅱ

夜市彼乃

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8.神隠し編

36問一:あなたの居場所はどこですか 前編

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 薄暗い道を、走る、走る、走る。
 ただ一心に、フィライン・エデンの土の道を駆け抜ける三人の少女と、二匹の猫の影。
 通行人はおらず、辺りは静かだ。そのためか、風でざわつく木の葉の音が妙に大きく聞こえて、心の中までざわざわとかき乱した。
 無言で、ある場所を目指して疾走していた中、最初に生まれた言葉は雷奈のものだった。
「……おかしくなか?」
「何が」
「希兵隊の対応が、ったい」
 彼女の後ろを走る氷架璃が、先ほどの電話でのやり取りを思い返し、低く答えた。
「おかしくないだろ。だってリーフもファイもリンもユウも、行方不明になってんだぞ。昼間に帰るつもりでいながら、この時間だ。家族も心配するだろ。希兵隊に通報してもおかしくない。だから希兵隊はこの件に関して動いてるんだよ」
 しかし、それは雷奈が求めていた答えではない。前方に見えてきた建物群を見据えながら、
「そうじゃなくて。私たちが本部に呼ばれるのが、ってこと」
「私たちが、彼女らに最後に会ったんだもの。何か情報を持ってるかもって思って、呼ばれたんじゃないのかしら」
 芽華実の言葉にも、雷奈は鋭く目を細める。
「それなら、今までみたいに、神社で話したらいいんじゃなかと? 雷帆の一件の後も、雷華が仮説ば話してくれた時も、希兵隊は神社に出向いてくれた。それが今回は、私たちが希兵隊本部に呼ばれとる」
 三メートルほどの壁に囲まれた、グレースケールの平屋の群れ。入り口右側の塀には、「希兵隊本部」と書かれた表札が埋め込まれている。氷架璃と芽華実は、雷奈が逃亡生活に入った夏、何度か猫術の訓練のために道場に出入りしたが、雷奈は外から眺めたことしかない。そして、三人とも、隊舎の中には足を踏み入れたことがないのだった。
 最後尾をついてくるアワとフーは、立場柄、よく出入りしてきた。だからこそ、見慣れているからこそ、今日の希兵隊本部が物々しい雰囲気に包まれているのを、外からでも感じ取った。
「確かに……なんだか……」
「胸騒ぎが、するわね……」
 到着した入り口には、門番らしき隊員が二名、主体で待機していた。雷奈たちに気づくと、ぺこりと頭を下げる。オレンジの首輪はさくらと同じものだ。七番隊の隊員だろう。
 そして、その奥、敷地の中から待ち人を見つめる人物に、雷奈は駆け寄った。
「ルシル……!」
「よく来てくれた、みんな。これから寄合室に案内する。ついてきてくれ」
 早口の後、さっと踵を返して、彼女は目の前の隊舎を迂回して奥に進み始めた。一同は、言葉を発するのもはばかられて、口を閉ざして後に続いた。
 パーカーにズボンという私服姿のルシルだが、その背中からは仕事中の執行着姿以上の緊張感がにじみ出ていた。速度を緩めることなく直進し、右に折れて建物の間を抜けると見えてくるのが、横に長い棟に囲まれた中央隊舎だ。
 ルシルが前を向いたまま、ようやく口を開いた。
「四名の件は私も聞いている。今日の午後、雷奈の神社へ行ったきり、家に帰ってきていないと。そう家族から通報があったんだ。捜索願自体は、そう珍しい案件ではない。夏は水辺、冬は雪山。人間界が開放されてからは、そちらで迷子になるケースもままあったものだ」
「……じゃあ、今回もそんな感じなんじゃ……」
「だが、一つ、非常に気になる事象が併発している」
「気になる事象?」
「――時空震が観測された」
 ぞろぞろと中に入って廊下を歩きながら、初めて耳にする単語に人間三人は首をかしげ、顔を見合わせた。
「以前、修学旅行から帰った後、自然現象として空間が歪むことがある、といったような話が出たのを覚えているか? ああいう場合に、時空震が観測されるそうだ。私もよくは知らないので受け売りだが……世界は時間と空間の枠組みで形作られていて、その一定の流れに乱れが生じたとき、私たちには知覚できない揺れが生じる。それが時空震だ」
「……ってことは何、今日フィライン・エデンで時空が歪んだってのか!?」
「そういうことだよね……」
 戦慄するアワの背中の毛が逆立った。
「時空震観測装置を擁している情報管理局によると、それが今日の午後三時半。雷奈は電話で、行方不明者らは三時に神社を後にしたと言ったな」
「うん……え、もしかして、その辺の時間って、ちょうどリーフたちがフィライン・エデンに着いて、家を目指しとるころ……!?」
「ああ。巻き込まれた可能性がある。具体的な時空震の様相がまだわからない以上、どのように巻き込まれたのかはわからないが、最悪、過去か未来に飛ばされたり、あるいは遠く離れた場所に強制ワープした場合も考えなければならない」
「そ、そんな……!」
 絶句した芽華実は思わず立ち止まり、しかしルシルは待ってくれないので、慌てて歩みを再開した。
 廊下を折れると、遠くから話し声が聞こえてきた。おそらく、既に寄合室に集まっているメンバーのものだろう。
「無論、これらの二つの事象は互いに独立、つまり関係ない事柄かもしれない。だが、関連しているとすれば、解決が非常に困難になる。そこで、それに応じた複雑な対処をする必要があるのかを見極めるためにも、より綿密に事情聴取がしたかったというわけだ。まあ、私たちもバタバタしているうえ、情報管理局から来客が来る、というのもあるのだがね」
「ルシルが知っとる範囲で、行方不明者は今のとこ、リーフとファイ、リン、ユウの四人だけ?」
 ひた、とルシルが突然立ち止まった。危うくぶつかりそうになり、雷奈はたたらを踏んだ。
「ルシル?」
「……通報を受けたのは、確かにその四名についてだ。だが、私たちが把握している行方不明者は五名」
「もう一人って……?」
 そこで、ルシルは初めて、雷奈たちを振り返った。常に凛と輝く瑠璃の瞳が、憔悴しきったように陰っている。初め、それは時空震という非常事態で余裕を失っているだけだと思っていた。だが、宵闇の中では気のせいかと思われたことが、照明のあるここでは明瞭になり、皆はぎょっとした。ルシルの顔は、蒼白だった。
「……念のため、聞いておくが。お前たち……」
 色を失った唇が、震える言葉を紡ぐ。

「――霞冴を、見ていないか」

***

 美雷の二度目の来訪があったその日、議論を終えた美雷とコウが神社から帰った後、氷架璃や芽華実との昼食をはさんで、雷奈はリーフたちを部屋に迎えた。
 雷華が神主夫婦を連れ出してくれているのをいいことに、猫たちは猫らしからぬ毛色の主体で堂々と過ごしていた。四人は性格もばらばらだが、気が合う友人たちだったようで――ファイとリンはそれ以上の関係だが――、和気あいあいとした二時間を過ごしていた。リンが発した人間界に関する質問に、ファイが堂々と誤答し、それをユウが訂正し、気まずそうなファイをリーフがからかう。茶菓子に出していたまんじゅうは、温めてもおいしいのだと雷奈が言えば、ファイがためらいなく炎を発し、それをリンが止めた後、リーフは猫パンチで制裁を下し、ユウは雷奈に、人間界の家財保険について真面目に問うていた。
 三時半には夫妻が返ってくるという事情で、それより少し早くお開きになったお茶会は、それはそれは平凡で、ごく普通で、これから続く日々の中で、うっかり記憶からこぼれ落としてしまいそうなほど、特記すべきことのないものだった。
 ――それがどうだ。今となっては、生涯忘れられない出来事になろうとしている。
 畳部屋に大きなディスプレイという、近代的な和室の容貌を呈する寄合室。その中に入った雷奈たちを待っていたのは、折り畳み式の大きな座卓の周りに座る主体の隊員たちだ。知っている顔でも、霊那、さくら、そしてコウと、そろいもそろって隊長である。あとの二名も隊長なのだろうと想像できた。
 そんな中、ホワイトボード側の短辺に、一人だけ双体姿で座っている人物がいた。美雷だ。
「いらっしゃい、雷奈ちゃんたち。あら、アワ君とフーちゃんも来てくれたのね。助かるわ」
 彼女はこんな状況でも笑みを浮かべていた。ただし、周りに花が咲いているように錯覚するいつもの「ニコニコ顔」ではなかった。違和感ゼロ、作っている感ゼロ、愛想満点の、完璧なな笑顔だ。
「さくらちゃん、彼女らにお茶をお願い。……雷奈ちゃんたち、少し待っててね。もうすぐ情報管理局から二人、おつかいの子が来るから」
「あの、時々耳に挟んどったっちゃけど、情報管理局って具体的にどういうとこね? 聞いた感じ、希兵隊や学院と並ぶ機関っちゃか?」
「ええ、そうよ。これらを合わせて、フィライン・エデンの三大機関と呼んでいるの。情報管理局は、役所・情報機関の役割を担っていて、人間界の最新技術を駆使した業務をしているわ。もちろん、フィライン・エデン独自の技術もふんだんに利用してる。今回時空震を観測した機械もその一つよ。これから来る子たちは、その計測結果などの情報を伝えてくれるってわけ」
 おっとりとした口調で説明する美雷に近い席で、コウが苛立たしげに目をすがめた。
「やけにのんびりしてるな、時尼さん。そんな場合かよ」
「だって二人が来てくれないことには寄合を始められないし、雷奈ちゃんたちの知らないことは先に明らかにしておこうと思って」
 どうやら、霞冴の行方不明で調子を狂わされているのはルシルだけではないようだ。
 微笑を崩さない美雷に舌打ちし、コウがそっぽを向いた時、新たな参加者が入室してきた。
「お連れしました、時尼司令官」
「ありがとう。……さて、お初にお目にかかるわね、お二方」
 雷奈たちと面識のない、何番隊かの隊長に連れられてやってきたのは、緊張気味の少女猫二匹だった。
 片方はパールグレーの長毛で、左耳の付け根に小さなひまわりの飾りをつけている。どこかで見たことがある格好だと思ったら、さくらと同じスタイルなのだ。
 もう片方は薄藤色で、短毛だが、しっぽは少しふさふさしているようだ。両耳には、葉っぱを模したチャームがついたゴムバンドのようなものをはめている。
 体格も同じ二匹は、おっかなびっくり美雷に頭を下げ、勧められた席についた。
 面子がそろったのを確認すると、美雷はリモコンを操作し、ディスプレイをつけた。起動した画面は四分割されており、それぞれに映し出された猫が美雷に一言ずつ挨拶する。右上に映っているのは蘭華だ。どうやら、彼女らが率いる計四隊は、現在、遠方に駐在しているらしい。
「では、通信も良好のようなので、始めましょうか。今日はお客さんがいっぱいね。まず、行方不明の子たちと直近まで接触のあった人間の三人に来てもらっているわ。順番に、三日月雷奈ちゃん、水晶氷架璃ちゃん、美楓芽華実ちゃんよ。そして、こちらは情報管理局・調査室の……」
「は、初めましてっ」
 パールグレーの猫は、裏返り気味の声で返事をした。
「情報管理局・調査室所属、樹香じゅこう向日葵ひまわりです! よろしくお願いします!」
「同じく調査室所属、樹香すみれです。よ、よろしくお願いしますっ」
 名字を聞いて、またリーフの妹だろうか、と推測した雷奈たちだが、美雷の補足によると、妹ではなく従妹にあたるらしい。向日葵と菫は姉妹で、前者は雷奈たちよりも二つ年下、後者は一つ年下のようだ。
「こちらが把握している状況を整理しておくわ。行方不明になっている樹香リーフちゃん、燃脇ファイ君、星音リンちゃん、知念ユウちゃんの家族から、彼らが帰宅しておらず連絡もつかないという旨の通報があったのが、午後五時から五時半の間。ほぼ並行して、家族はアワ君やフーちゃんにも連絡していたみたいで、二人から雷奈ちゃんに知らされ、雷奈ちゃんから氷架璃ちゃんや芽華実ちゃんにも情報共有。そして、雷奈ちゃんから重複して希兵隊に連絡があったのが午後六時。その時の話によると、四人は午後三時くらいに雷奈ちゃんたちと別れたということ。それ以降の消息は全く不明よ。今も四番隊の子たちが捜索を続けているけど、まだ見つかっていないわ」
 美雷はメモも見ずに流暢に並べると、雷奈に目を向けた。
「いくつか質問させてちょうだい。リーフちゃんたちが人間界に残っている、っていう可能性はない?」
「たぶん、それは考えにくか。四人は氷架璃と芽華実と一緒に神社ば出て、ワープフープの路地に入ったのも二人に見送られとー。もともと、三時に切り上げて家に直行する予定で家族にも伝えとるはずやけん、何か気が変わってもう一度人間界に戻った……ってのは不自然ったい」
「なるほどね。四人には、特に変わった様子はなかった? そわそわしてたとか」
「んー、なかったように思うったい」
 美雷はうなずくと、わずかな時間だけ視線をそらして、
「……霞冴ちゃんのことも、見てないのね?」
「うん、今日は会ってなか。連絡も来とらんよ」
「そう……」
 憂うように薄まった笑顔を、もう一度作り直すと、今度は情報管理局員の二人へ向き直った。
「一方、情報管理局から時空震発生の連絡を受けたのが午後四時くらいだったわね。発生時刻が三時半くらいで、そこから解析に三十分かかっていたのよね?」
「はい、そうですっ」
 大勢の面前で話すことに慣れていないのか、向日葵は少しどもり気味に、持ってきた書類を読み上げた。
「えっと、最高司令官にはあらましをお伝えしたのですが、改めて。本日午後三時半、時空震が観測されました。解析の結果、場所はワープフープから四名の住む住宅地までの間にある十二番通りあたり。範囲は直径約一メートルから四メートルと推測されます。歪曲型は混合型。つまり、時間と空間のどちらもが歪んでいたことになります」
「……ということは」
 美雷の目に、少しばかり真剣な光が宿った。菫がうなずいて、後を引き継ぐ。
「空間の歪みは例があるとはいえ、時間の歪みは、自然現象として観測されたことはありません。今直面している、一年ループは詳細がわからないので、例外かもしれませんが……十中八九、今回の時空震は、ひとりでに起こったものではありません。人為的なものです」
「人為的って……そんなことが!?」
「雷奈、覚えているかい? 霞冴が言っていたこと。源子と契約すれば、時空の力を使うことができる。リーフたちはそういう知識も何もないはずだから、術者は彼女らではないと思うけど」
 アワの後に続いて、ルシルが説明を加える。
「そして、誰かが契約を行ったとしよう。そうして時空の力を使うと、多少なりとも時空震が生じるそうだ」
「ええ、ね。さて、今回の時空震はだったのかしら?」
 美雷の問いに、菫と向日葵は、共用の書類を見ながらかぶりを振った。
「とてもとは言えません。エネルギーにしてマグニチュード七・三、局地的な歪みにして震度七……つまり、時空洞穴が開いたことは確実です」
「低い震度なら、局所的に時間がゆっくりになったとか、空間ごと物の形を歪めたとか、その程度ですが、時空洞穴は時間や空間の自然な流れを超える出入口。そこを通れば、別の時代や場所に行ってしまいます」
 つまり、道すがらルシルが口にした最悪の場合が、現実のものになりつつあるのだ。
「もし、リーフたちがそれに巻き込まれたとしたら……彼女らはどこへ行ってしまったことになるんだい?」
「詳しい解析の結果、時空洞穴の空いた先は次の通りです。時間軸にして、一年ループを含めて約九年前。空間軸で、人間界です」
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