フィライン・エデン Ⅱ

夜市彼乃

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8.神隠し編

36問一:あなたの居場所はどこですか 後編

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 その時、芽華実は左隣で机上に置かれた手がぴくりと震えるのを見た。どうしたのかと尋ねるより先に、フーが声を上げた。
「人間界ですって? フィライン・エデンですらなく?」
「時空洞穴は同一世界の中の場所どころじゃなく、存在する別のパラレルワールドにもつながります。逆に、不幸中の幸いかもしれません。人間界はフィライン・エデンと環境が似ていますから、想像を絶する異世界というわけではありませんので。もし巻き込まれていたとして、リーフちゃ……四人が人間界に行ったことがあるなら、なおさらショックは少ないでしょう」
 向日葵の説明を聞きながら、雷奈たちは曖昧ながら、ワープフープとは一種の常設時空洞穴なのだろう、と解釈した。タイムスリップこそしないものの、別の世界に行けてしまうのだから。
「だが……なるほど、それなら」
 寄合開始とともに主体に戻っていたルシルが、やや引きつりながらも笑みを浮かべた。
「樹香リーフたちが帰宅途中に時空洞穴に巻き込まれたという説は、場所と時間が一致するが、そうすると霞冴の行方不明は別件だろうな。今日の霞冴は、書類チェックしか仕事を任されていないし、体調も悪かったんだ。住宅街方面へ行く由もない。本部から出ていないと言ってもいい。そうだ……やっぱり、きっと隊舎のどこかで動けなくなっているだけなんだ。もうすぐにでも、彼女を探してくれている隊員が見つけてくれるはずだ!」
 霞冴は、時空洞穴とは全くの無関係。今この世界のどこかにいる。
 その期待に、高揚気味に隊長仲間を見渡したルシル。同士たちも希望を取り戻した顔でうなずくが、
「あの……すみません、実はまだお伝えしていない情報が……」
「何かしら、向日葵ちゃん」
「今日、時空震は本当は三回起きているんです。三時半より前に二回……」
「なん……だって?」
「おい、樹香。なんで先にそれも時尼さんに報告しなかったんだ?」
 前のめりになったコウに怯えたのか、向日葵は耳をびくりと震わせた。
「す、すみません! 三時半の時空震はそれなりの範囲があったので、解析がある程度スムーズで、三十分後には報告できたんですけどっ。でも、その前の二回は範囲がとっても小さくて、解析完了したのが四時半くらいなんです。だから……寄合の時に報告することに……」
「それで、その二回の時空震はいつどこで発生して、どこからどこへつながっていたのかしら?」
 美雷が物腰柔らかに問うが、向日葵は一度、発言を恐れるように菫を見た。菫も不安そうな顔をしたが、ゆっくりと首を縦に振って促した。
 向日葵は、美雷ではなく
「一度目の時空震は十二時半、二度目は三時です。いずれも混合型で、時空洞穴が空くほどのマグニチュードです。接続先は三時半のものと同一。生じた場所は、二度目は五番通り付近なんですが、一度目が……」
 まさか、と誰もが疑った。しかし、続く言葉は悪い予感を裏切らなかった。
「――ここ、希兵隊本部敷地内です」
 しん、と静まり返った室内。誰もが呼吸を忘れた瞬間だった。
「そ、んな……では、やっぱり霞冴も……!」
「巻き込まれた、かもしれません。補足説明しますと、一度目と三度目はここから九年前の人間界へ。しかし、二度目は九年前の人間界からここへというストリームになっていました。つまり、二度目の時空洞穴に入った者は、過去から現在へやってきたということです」
「つまり、順番でいうと、行って、帰って、そしてもう一度行くような方向になってたわけね」
 向日葵たちの会話を聞いていた雷奈は、「ねえ」とつぶやき、
「今回の時空震は人為的なもので、霞冴やリーフたちが時空洞穴で過去に行っちゃったかもしれなくて、それも自力じゃなくて、しかも今の方向の順番だとしたら……」
 恐る恐る、皆を順繰りに見回す。ただの想像で、こんな可能性を会議の場に出したくなどなかったのだが、あまりに濃厚な線だった。
「――時空の力ば使える何者かによる誘拐……じゃなかと……?」
 一度目の希兵隊本部内の時空洞穴で霞冴を連れ去り、二度目の時空洞穴で現在に戻ってきて、三度目の時空洞穴でリーフたちを連れ去ったとしたら、つじつまが合う。
 どんな反応が待ち受けるのかと首をすくめていた雷奈だったが、隊員たちは神妙にうなずくだけだった。どうやら、彼らも同じ予想を抱いていたらしい。
「だとすると、犯人はまだ過去の世界にいるってことかしら。だって、向こうへ行く流れの時空洞穴が、最後に観測されたものでしょう?」
「つーか、だったら犯人って何者なんだ?」
「少なくとも……時空学を修め、契約の方法を熟知した者だろう。時空学専攻者、あるいは卒業者か……」
 ルシルは息絶え絶えに言って歯噛みした。それを受けて、向日葵が口を開く。
「犯人、と言っても、彼女たちの合意のもとなら、誘拐でも何でもないです。ただ、時空飛躍……いわゆるタイムスリップとか、別世界への空間転移は、破滅を覚悟するほどの相当な代償を要する……って、局長が言ってました。少なくとも、ちょっと過去まで、みたいな感覚で行えるものではないって」
「とすると、変ね。一度の時空飛躍でそれほどの代償を負うのなら、往復できるわけないわ。……もしかしたら、彼女らを連れ去ったのは、チエアリなんじゃないかしら。チエアリが源子と契約できるのかどうかは別として、彼らは猫力以外の特殊能力を持っているわ。そのレパートリーの中に、時空飛躍があってもおかしくないでしょ?」
 その場の大半が身を固くした。チエアリとの交戦経験がある者たちは、そんな凶悪な存在に連れ去られたらと思うと、寒心に堪えない。
「まあ、チエアリなら、リーフちゃんたちが進んでついていくはずないわね。やっぱり誘拐ということになるわ」
「でも……どうして霞冴とリーフたちを? しかも、どういう目的で?」
「共通点は見いだせないから、無差別かもしれないわね。目的は……まあ、一番穏やかなのは人質とか?」
「何人の人質取る気だよ、十分穏やかじゃないって。ってことは、なんだ、往復して無差別って、まだ今後も被害者が出る可能性があるんじゃ……」
「ええ、氷架璃ちゃんの言う通……」
 突然、美雷の言葉をさえぎってピッチが鳴り響いた。美雷のオレンジ色のスカートからだ。すぐさまピッチに出る。相手は総司令部の部下のようだ。
「ええ……ええ、わかったわ。引き続き、お願いね」
 ピッチを切った美雷の言葉を、一同は固唾をのんで待った。
「……捜索隊から報告があったそうよ。聞き込みをしたところ、十二番通りに入る分かれ道で三時半ごろ、十二番通り方面へ入っていく四人を目撃したひとがいるらしいの。でも、リーフちゃんのおうちまでは、そこから一本道」
「ばってん、帰っとらんってことは、その途中で……!?」
「ええ、ここまでの状況や情報を総合して考えると、当初の懸念通り、時空洞穴に飲み込まれた可能性が高いわね。おそらく、一度目の時空洞穴で、霞冴ちゃんも。その前提で対策を練りましょう」
「って、どうすんだよ? どうやって助けんの?」
「まずは時空学専門の方と話し合いましょう。学院や卒業生に協力を要請しなきゃ」
「う、うちの局長も時空学卒だから、聞いてみます!」
「そうだね、あの局長なら、きっと……!」
 一刻も早く、と急くのは被害者が従姉だからだろう。向日葵はさっそく、源子化していたスマートフォンを実体化させ――。
「あれ? 着信?」
 スマートフォンに表示された、着信一件の通知に、目をぱちくりとさせる。源子化している間に誰かからかかってきたのだろうか、と首をかしげていると、
「あっ、またかかってきた! ちょっと失礼します。……もしもしっ」
 慌てて美雷に断りを入れ、向日葵は電話に応答した。勤め先からのようで、電話の向こうにしきりに頭を下げながら相槌を打っている。何度かそれを繰り返していた彼女は、突然「えっ」と瞠目した。
「ほ、本当ですか。はい……はい、承知しました。……はい、失礼します」
 電話を切った向日葵は、数秒間呆然とした後、一座をぐるりと見まわした。
「情報管理局から……今しがた、また一つ時空震が発生したと……!」
 隊長たちが一様に息をのんだ。美雷が微笑みを崩すことなく、冷静に問う。
「詳細はどこまでわかっているのかしら。今しがた、ということは、解析が間に合っていないのではなくて?」
「そうなんです、正確なマグニチュードやストリームもわかっていないんですが、発生場所は判明してます。月見山の山頂だそうです」
「月見山ってどこね?」
「ここから歩いて四十分くらいの所にある小さな山だ。来るときにも見えてたはずだぜ。丘程度の丸っこいやつ」
 言われてみれば少し遠くに山があったかな、と記憶を掘り起こしていた雷奈の向かいで、コウが双体姿に変化した。神社に来た時と同じ服装の彼は、立ち上がって美雷を見下ろす。
「急ごう。これまでの話通りだとしたら、今の四度目の時空震は、犯人が現在に戻ってきた時のものかもしれねえ。次の被害者を出す前に止めねえと」
「そうね、移動される前に向かいましょう。……最悪、相手がチエアリだった時のことを考えると、一番隊と二番隊総出のほうがいいかしら。コウ君、ルシルちゃん、頼める?」
「そのつもりっすよ」
「……はい、行きます」
「もちろん執行着でね。何かあったらすぐ連絡して。危なければ撤退してくれてもいいわ。気を付けて」
 あくまでも部下の身を案ずる最高司令官に、二人はうなずいて寄合室を出ていこうとする。コウは歩くのももどかしく駆け足で戸に向かい、ルシルもその後に続こうとして――。
「……おい、どうした」
 突然、その場にうずくまったルシルの姿を見て、コウはすぐに引き返すと、そばにしゃがんだ。しばらく様子を見ていたが、ルシルは立ち上がる気配がない。
「大丈夫か、たちくらみか?」
「……違う……霞冴が……」
 顔を伏せたまま、ルシルはそうこぼした。くぐもった声が、時々震えながら、不安な心の中身を洗い出していく。
「あんな状態なのに……いなくなってしまうなんて……。……今朝、私もあいつに会ったんだ。ふらついていて、気分が悪くて夜通し寝られなかったって……朝食もいらないというから、私がご飯をおかゆに作り直そうかと言っても、それでも食べられそうにないって……そんなひどい体調だったのに……」
 白い手が不意に泳ぎ、傍らの少年の袖に触れた。泣き出すのをこらえる子供のように、ぎゅっとわしづかんで、
「どうしよう……ただでさえ不安そうなのに、こんな……! それに、相手がもし、チ、チエアリだったら、抵抗なんて……できるわけ……!」
「落ち着け、ルシル」
 苦しそうに上下する背中を、コウがそっと撫でた。低く、静かな声がゆっくりと言い聞かせる。
「大丈夫だ、あいつならきっと粘ってくれる。だから助けてやろう。お前が崩れてどうする。時尼が帰ってきたとき、誰よりも先にお前が迎えてやれ。絶対喜ぶから。な?」
「……ん……」
「そのためにも、急いで月見山へ行かなきゃならねえ。……立てるか?」
「……ああ、大丈夫だ……ありがとう」
 コウの袖をつかんだまま立ち上がったルシルは、その姿勢で一つ深呼吸をした。暴れていた鼓動が落ち着くと、そっと手を放す。
「……すみませんでした、美雷さん」
「いいえ、むしろ吐き出したおかげかしら、さっきより顔色がよくなったみたい。……霞冴ちゃんを、みんなを助けてくれる?」
「はい……!」
 ルシルは再度、今度は強くうなずき返すと、足早に寄合室を後にした。
 足音が遠ざかるまで、見送るように戸の方を向いていた美雷は、室内に視線を戻し、
「霊那ちゃん、念のため三番隊も準備をお願いできる? 援護が必要になったら出動してもらうわ」
「了解」
「あと、雷奈ちゃんたちは、もう帰ってもらっても結構よ。わざわざ来てくれてありがとう。暗いから、気をつけて帰ってね」
「え……ばってん……」
「これ以上は遅くなってしまうもの。何かあったら、電話するかもだけど」
「そ、そうっちゃか……?」
 何も知らなかったとはいえ、大した情報提供もできていないのに帰るのは気がとがめた。そうでなくても、乗り掛かった舟だからと最後まで見届けるつもりだったのだが、確かに解決がいつになるかもわからない。三人とも、家の者には少し出てくる、としか言っていないのだ。遅くなってもよくない。
 雷奈と芽華実が腰を浮かせた、その一方で。
「いやだ、残らせろ」
「氷架璃……?」
 あぐらのまま、立ち上がる気配もなく美雷を見据える氷架璃に、雷奈は違和感を抱いた。
 怒っているわけではない。苛ついているようでもない。なのに、彼女のまとう空気がぴりぴりと引きつっている。真剣さ、緊張、高揚……そのどれもであって、どれでもないような、えも言われぬ威圧感。パートナーの水猫の呼びかけにも答えない。
 美雷は黒い双眸からの射るような視線を受け、少し考えると、
「……何か理由があるようね。わかったわ、家の方に心配かけないようにだけしてちょうだい」
「ん」
「ひ、氷架璃が残るなら私も残るったい」
「私も! お母さんに連絡しておくわ」
 立ち上がりかけていた雷奈と芽華実が、逆再生のように再び着席する。友達の家で宿題合宿ってことにしよう、と無理やりな口裏合わせをし、それぞれのスマートフォンを取り出す三人。当然のこと、人間たちの安全を守る正統後継者二人も運命共同体となった。
 時計を見れば、もう午後七時近い。雷奈の胃が正直に鳴いたので、三人は軽食のパンを分けてもらった。ほかの隊員たちが、油断なくコウたちの連絡を待ち構えている中、食事をするのは気が引けたが、これ以上雷奈の腹の虫を鳴かせたら公害だ、とは本人を含め三人の満場一致だ。
 ――それから約二十分後、この先の長い夜を思えばまだ宵の口である七時過ぎ。
「っ」
 美雷のピッチが鳴り響いた。素早く応答する。彼女の耳朶を打つのは良い知らせか、それとも。雷奈たちは跳ね上がった鼓動を、胸をさすって静めた。
「……あれ、歩いて四十分って言っとったよね。走ったとしても早くなか?」
「弾趾を使ったんだろうよ」
「あ、そっか」
 霊那の言葉にぽんと手を打った雷奈は、それまで相槌だけを返していた美雷が初めて発した言葉に振り向いた。
「……本当なの?」
 思案するように口元に手を当てている美雷の表情は、これまで見た中で一番真剣なものだった。とはいえ、力んで考え込む風ではなく、ただ六十%点灯くらいの笑顔を保安灯にしただけのようなものだが。
「……ええ、そうね。少し待ってくれるかしら」
 美雷はピッチを切ると、しばしの間、無言になった筐体を見つめた。そして、やや迷うようにしながらも、しっかりとした口ぶりで告げた。
「……コウ君から連絡があったわ。全員、月見山の山頂に到着。そこにいたのは――」

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