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僕、将来お嫁さんになるらしいです!
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はわぁ……!ってお顔を真っ赤にしてたら、セオにぃ様がノアは可愛いなぁって頭を撫でてくれて。そのお顔がいつものセオにぃ様だったから、ちょっと落ち着けた。
セオにぃ様、ただでさえ格好良いからそういうお顔されると破壊力が凄いんだって学びました!
そんなことをしていたらあっという間にセオにぃ様の休憩のお時間が終わってしまって。次の先生が来られる前にお邪魔虫は退散しました。
さっきまでずっとくっついてたからちょっと寂しいけど、お部屋に戻る時に、いつでも部屋に来て良いからなってセオにぃ様に言ってもらえて、僕はハッピーになりました!
でもお勉強のお邪魔をするわけにはいかないのでね、時間は見計らいますよ!
そうしてお部屋に戻ってきた僕。まだランチまでは時間があったから、さっき選んで運んでもらってきていた冒険小説を読み始めようと思うのだ!
「さむ、僕さっきの本読んでるからランチの時間になったら教えて?」
「はい、承知いたしました。それでは私はお飲み物を準備して参りますね」
「ありがとー、さむ!」
サムがお部屋を出て行ったのを確認して、いそいそと本を選ぶ。
沢山持って帰ってきちゃったからどれにしよーかなーってすっごく迷ったけど、まずは王道の勇者が魔王を倒す旅に出るやつを読むことにした。
……読んでみてびっくり!なんと勇者は異世界から召喚された人だった!神様からもらった「チート」っていうのを使って攻撃魔法をバンバン打ちつつ剣でばっさばっさと悪いやつらを倒していくの。
でも勇者は回復魔法とか支援魔法が出来なかったし、体も小さかったから、仲間には聖女様とか魔法使いさんとか盾役の大きい人とかもいたんだ。
仲間と力を合わせて冒険をしていくその様にどんどん引き込まれちゃった僕は、読む手が全然止まらなくて。
いつのまにか戻ってきていたサムが用意してくれていた紅茶を無意識に飲みながら冒険譚に熱中した。
「…様、……ア様っ、ノア様っ」
「ふぉっ!さむ!びっくりしたぁ!」
「驚かせてしまい申し訳ありません。ランチのお時間ですのでお声をかけさせていただきました」
本当に申し訳なさそうに眉をへにゃって下げてるサム。僕が頼んだのにサムがしょぼんってしちゃった!って慌てて半分くらいまで読んだ本を閉じてサムにギュって抱き着いた。
「ありがとー、さむ!」
「わ……っ!」
急に僕が飛びついたからびっくりさせちゃった。でもよろけもせずに僕をギュって受け止めてくれたサム。嬉しそうに笑って、お役に立てたようで嬉しいですって言ってヒョイって僕を抱っこしてくれた。
「それにしてもとても夢中になって読んでおられましたね。おもしろいですか?」
「うん、すっごく面白いっ!」
「それでしたらよかったです。実はあの物語、実話をもとに作られているのですよ」
「え!?そうなの!?」
「えぇ。まだ女性が存在していた遠い昔のお話をもとにされているようですね。子供の寝物語にされる程有名なお話しなのですよ」
「へぇえ~!そうなんだ。じゃあ本当に異世界から勇者の人を召喚したの?」
「そうと言い伝えられていますね。その後異世界から人を召喚したという記録は残っていませんが、実際勇者の末裔だという家系が残っていますので、勇者が存在していた事は事実だと思いますよ」
なんとあのお話しが実話をもとにしていたなんて……!
僕は日本人だった時の情報としての記憶はあるけど、日本人だった時の自分の名前や年齢、大事な人や家族が居たのか、とかの記憶は朧げだから、今の僕はこの世界の一員で僕の家族はこの人達なんだってあっさり納得できたけど、大事なものを全部覚えたまま召喚されるなんて大変だっただろうなぁって勇者の人にちょっと感情移入しちゃう。
「勇者の人、急に知らない世界に呼ばれてきちゃったのに、知らない人達を助けてあげるなんてすっごく勇敢で優しい人だったんだね」
ちょっとしょんぼりしながらそう言ったら、サムがびっくりしてた。
「だって僕だったら急に知らない世界に召喚されて、もうサムやセオにぃ様や父様、みーんなにはもう会えませんよって言われちゃったら悲しくって仕方が無いと思うもん。知らない人を助けてあげよーってなるまでとっても時間がかかると思う」
「そうですね……。確かにそうです。勇者にも家族があり、大事な人が居たんでしょうから。そんな風に考えられるなんてノア様はとても素晴らしいですね」
なんだかサムにとっても褒められてしまった。
僕が日本の記憶を持ってるからそう思っただけで、一歩間違えれば今の僕が似たような状況になってたかもしれないからそう思っただけなんだけど。
でも褒められるのはとっても嬉しいので、んへへってニマニマしちゃった。
────────────
セオドアの年齢を修正しております。
◎現在の年齢
ノア:10歳
セオドア:15歳
サミュエル:15歳
混乱させてしまいましたら申し訳ありません。
宜しくお願い致しますm(__)m
セオにぃ様、ただでさえ格好良いからそういうお顔されると破壊力が凄いんだって学びました!
そんなことをしていたらあっという間にセオにぃ様の休憩のお時間が終わってしまって。次の先生が来られる前にお邪魔虫は退散しました。
さっきまでずっとくっついてたからちょっと寂しいけど、お部屋に戻る時に、いつでも部屋に来て良いからなってセオにぃ様に言ってもらえて、僕はハッピーになりました!
でもお勉強のお邪魔をするわけにはいかないのでね、時間は見計らいますよ!
そうしてお部屋に戻ってきた僕。まだランチまでは時間があったから、さっき選んで運んでもらってきていた冒険小説を読み始めようと思うのだ!
「さむ、僕さっきの本読んでるからランチの時間になったら教えて?」
「はい、承知いたしました。それでは私はお飲み物を準備して参りますね」
「ありがとー、さむ!」
サムがお部屋を出て行ったのを確認して、いそいそと本を選ぶ。
沢山持って帰ってきちゃったからどれにしよーかなーってすっごく迷ったけど、まずは王道の勇者が魔王を倒す旅に出るやつを読むことにした。
……読んでみてびっくり!なんと勇者は異世界から召喚された人だった!神様からもらった「チート」っていうのを使って攻撃魔法をバンバン打ちつつ剣でばっさばっさと悪いやつらを倒していくの。
でも勇者は回復魔法とか支援魔法が出来なかったし、体も小さかったから、仲間には聖女様とか魔法使いさんとか盾役の大きい人とかもいたんだ。
仲間と力を合わせて冒険をしていくその様にどんどん引き込まれちゃった僕は、読む手が全然止まらなくて。
いつのまにか戻ってきていたサムが用意してくれていた紅茶を無意識に飲みながら冒険譚に熱中した。
「…様、……ア様っ、ノア様っ」
「ふぉっ!さむ!びっくりしたぁ!」
「驚かせてしまい申し訳ありません。ランチのお時間ですのでお声をかけさせていただきました」
本当に申し訳なさそうに眉をへにゃって下げてるサム。僕が頼んだのにサムがしょぼんってしちゃった!って慌てて半分くらいまで読んだ本を閉じてサムにギュって抱き着いた。
「ありがとー、さむ!」
「わ……っ!」
急に僕が飛びついたからびっくりさせちゃった。でもよろけもせずに僕をギュって受け止めてくれたサム。嬉しそうに笑って、お役に立てたようで嬉しいですって言ってヒョイって僕を抱っこしてくれた。
「それにしてもとても夢中になって読んでおられましたね。おもしろいですか?」
「うん、すっごく面白いっ!」
「それでしたらよかったです。実はあの物語、実話をもとに作られているのですよ」
「え!?そうなの!?」
「えぇ。まだ女性が存在していた遠い昔のお話をもとにされているようですね。子供の寝物語にされる程有名なお話しなのですよ」
「へぇえ~!そうなんだ。じゃあ本当に異世界から勇者の人を召喚したの?」
「そうと言い伝えられていますね。その後異世界から人を召喚したという記録は残っていませんが、実際勇者の末裔だという家系が残っていますので、勇者が存在していた事は事実だと思いますよ」
なんとあのお話しが実話をもとにしていたなんて……!
僕は日本人だった時の情報としての記憶はあるけど、日本人だった時の自分の名前や年齢、大事な人や家族が居たのか、とかの記憶は朧げだから、今の僕はこの世界の一員で僕の家族はこの人達なんだってあっさり納得できたけど、大事なものを全部覚えたまま召喚されるなんて大変だっただろうなぁって勇者の人にちょっと感情移入しちゃう。
「勇者の人、急に知らない世界に呼ばれてきちゃったのに、知らない人達を助けてあげるなんてすっごく勇敢で優しい人だったんだね」
ちょっとしょんぼりしながらそう言ったら、サムがびっくりしてた。
「だって僕だったら急に知らない世界に召喚されて、もうサムやセオにぃ様や父様、みーんなにはもう会えませんよって言われちゃったら悲しくって仕方が無いと思うもん。知らない人を助けてあげよーってなるまでとっても時間がかかると思う」
「そうですね……。確かにそうです。勇者にも家族があり、大事な人が居たんでしょうから。そんな風に考えられるなんてノア様はとても素晴らしいですね」
なんだかサムにとっても褒められてしまった。
僕が日本の記憶を持ってるからそう思っただけで、一歩間違えれば今の僕が似たような状況になってたかもしれないからそう思っただけなんだけど。
でも褒められるのはとっても嬉しいので、んへへってニマニマしちゃった。
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セオドアの年齢を修正しております。
◎現在の年齢
ノア:10歳
セオドア:15歳
サミュエル:15歳
混乱させてしまいましたら申し訳ありません。
宜しくお願い致しますm(__)m
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