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笑顔が柔らかい勇者から逃げた元魔王軍女幹部ですが、なぜ私に執着なさってますの?
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(レイズ視点)
貴女が僕の家に居るなんて、生活を共にするなんて、夢を見ているみたいだ。
リーゼロッテさんは半ば無理矢理組まされたパーティだというのに、僕を″リーダー″と据えて話をしてくれる。
逃げ出す素振りがないことが意外だった。
始めは自室から出てこなかったけれど、お菓子を買ってきて茶に誘い何度かリビングで話をした。
依頼に行くことも重なり毎日顔を合わせるうちに警戒心が解けてきたのか、リーゼさんは本を読むのが好きらしく時間があればリビングで本を読んでいるのを見かけるようになった。
彼女の好きなものは様々で、料理の本や田舎暮らしの本、旅行記や勇者の冒険録。沢山の本を読んでいて多趣味だなぁと思う。夕飯の用意をしていると『まさかそんな食事でこれまで生きてきましたの…!?』と驚かれ、それから短時間で手料理を作ってくれた。
リーゼさんの手料理を食べられるなんて思わなかったからとても驚いたけれど、口に含んだそれはとても美味しくて、言葉が出ないくらい嬉しかったんだ。
「お口に合わなければ無理に食べなくても…」
ツンケンした言い方で、こちらを気遣いがちにそう言うから、
この人は、僕に監視されているのになんて″人が良い″んだろうと思った。
「……すみません、人の手料理が、初めてで……。とても美味しいです。」
「…そう、ですの。」
このご時世、親がいない子どもなんて数えきれないほどいる。
そんな背景を知ってかリーゼさんはそれ以上深く聞くことはなく、ただその日から飯は彼女が手作りで用意してくれるようになった。
本を読んで、
仕事をして、
金を稼いで、
飯を食べて、
たまに二人で談笑して、
リーゼさんのことを、
僕より″人間らしい人″だなと思ったけれど、
彼女と過ごしていると僕もいくらか人間らしくなれた気がした。
「…それじゃ、換金してきますね」
「ええ。」
ギルドの掲示板に貼られた討伐対象の魔物を、換金窓口に持っていく。今日はなるべく傷を付けないように気をつけて殺したから良い値がつくだろう。
リーゼさんは魔物肉を食べないけど、魔物なら本来魔力を補給しないといけないはずだ。今日の獲物は毛皮は服に爪や牙は装飾品に加工されて、その肉は貴族用に売りに出されるだろう。
あとで肉屋の方に顔を出してみようかな。
装飾品はリーゼさんはあまり付けないけれど、興味がないのかな。あの方の真っ赤な瞳そっくりなペンダントがあればとても似合うと思うけれど。
(リーゼさんは、人が良いね)
(僕は勇者で、貴女は魔物)
(殺さないなんておかしいって言っておいて)
(貴女だって、僕を殺そうとしないじゃないか)
毒殺だって、しようと思えばいつでも出来るだろうに。
安心してね、リーゼさん。
料理に毒が入っていたとしても、貴女が作ってくれたものなら僕はちゃんと残さず食べるよ。
でも、貴女はそれをしない。
案外、情が移りやすい人なのかな。
………″勧誘役″のくせに。
窓口の担当に呼ばれて少し時間がかかると言われ、リーゼロッテさんに声をかけようとした。時、待合場で大人しく壁にもたれ待つ彼女に、小汚い男が話しかけているのが目に入る。
———だれ?
下品に口元を歪ませる男相手にリーゼさんは律儀に応答する。
———しりあい?
ねぇ、リーゼさん。
それはだれ、そんな男、リーゼさんに合ってないよ。ねぇ、ねぇ、おまえ、誰に許可を取って彼女と話しているの。迷惑そうだって分からない?リーゼさん、眉間に皺寄せてるよ。ああ、分からないのか、かわいそうに。彼女の横にはずーと僕が居たから、普通の人は″遠慮″したり気を利かせてくれるのに、おまえは分からないんだね。低脳な、魔物みたいな人間だなぁ。
「僕のパートナーに、何かご用ですか?」
意識せず発した声は、思ったより低くなってしまった。
ああ、リーゼロッテさんが怯えた顔をしてる。
いつもはちゃんと声を装えていたのに、非力な彼女が怖い思いをしないように優しい声と温和な顔で。うん、そう、そういう顔に切り替えないと。
振り返った男は人間にしてはやはり脳が足りてないらしく、僕の怒りにも気がつかないで目を輝かせて『勇者に話しかけられて光栄』なんて口にした。
うるさいなあ。口臭いよ君。
なんておくびにも顔に出さないように気をつけて、勇者らしく笑顔で男の話をきく。
男の関心が僕に移ったのなら、こいつが今後リーゼさんに近づくことはないだろう。
でもこれほど僕が″面倒くさい″と感じていても全く遠慮せず話し続ける男だからなあ、″次″があればどうするか、考えておかないと。
僕のパーティ、
僕のパートナー、
僕を救ってくれた、
たった一人の人。
おまえが話していい人じゃないんだよ。僕は勇者だからね、ちゃんと話しを聞いてあげる。君が欲しい反応をしてあげる。だから彼女には手を出さないでね、僕が勇者らしくいられなくなってしまうから。君が君のままでいたいなら、君はもう少し賢くなるべきだ。
「勇者と話せたなんて、感激だ!俺、これからも貴方の活躍を応援してます」
子供のように目を輝かせて、男は言う。
別におまえに応援されてもされなくても僕に影響はないよ。と心で思う。
「ありがとうございます。あなたも同業者として、頑張ってください」
ああ、ようやく話は終わっただろうか。
長ったらしい話は。
″勇者″なんて、魔王を討伐したんだからもう要らない存在だろ。みんなさっさと忘れてくれたらいいのに。
いっそ、あの時リーゼさんに手を引かれ魔物に堕ちれたなら、どれほど気が楽になっただろう。
この世界の人間みんな、僕には見分けがつかないんだ。
どうせみんなだって僕のことは″勇者″としか知らないだろ。
僕を人として見てくれたのは、今も昔も貴女だけだ。
「………そう見られると、視線だけで穴が開きそうなんですけれど。何か言いたいことがあるのならハッキリ言ってくださいませんこと?」
彼女にそう言われて、ふと我に帰る。
男は遠くで酒を煽ってぎゃいぎゃいと魔物のように騒いでいて、リーゼさんは口を尖らせてこちらを上目遣いで見上げていた。
眉を顰めているし、睨みつけているつもりなのかもしれない。
綺麗な紅玉の瞳に自分だけが映る多幸感で、腹に募った怒りはいくらか霧散した。
かわいいなんて口に出したらきっと彼女の反感を買うだろうけど、僕の気持ちを無視しようとせずにわざわざ言葉にする彼女が可愛らしくて、その尖った言い方さえ愛しかった。
…貴女と話すのは僕は楽しいし、愛しいと感じる。
あの男も、王様も、街の人たちも、みんな。
僕はただ、人並みに幸せになりたいだけなのに。
それってそんなに贅沢な願いなのかな。
世界を救った勇者なら貴族邸で悠々自適に暮らせ?
王様の娘と結婚して王家に入れ?
生き別れた親と再会しろ?
そんなのがありがたいと、僕は思わないけど。
みんなが思い描く幸せを勇者なら体現しろと、同調圧力を常に感じて、人が僕に合わせてくれるたび生き辛いと感じる。
勇者なんて、なりたくてなったわけじゃないのに。
どうして、魔王を討伐した今でも僕は勇者でいないといけないんだろう。
…でもリーゼさんを見つけられたのは良かったかな。
魔王城で彼女に逃げられてから、もしかしたら人間に殺されたかとしれないなんて思いながらでも、必死で街を回って探してきた甲斐があったよ。
リーゼさんは、人が良いし。
生きる時間が長い″魔物″だもんね。
何年かすれば僕のことを信用して、
情深い彼女のことだし、僕が生きてる間くらい僕に絆されてくれるかもしれない。
ああ、でも、
彼女を置いて死ぬのは嫌だなぁ。
だって、彼女を残していくというのは僕以外の誰かにも、
彼女が情を移すかもしれないってことだから。
まあその時は、
彼女を人間にしてしまえばいいか。
貴女が僕の家に居るなんて、生活を共にするなんて、夢を見ているみたいだ。
リーゼロッテさんは半ば無理矢理組まされたパーティだというのに、僕を″リーダー″と据えて話をしてくれる。
逃げ出す素振りがないことが意外だった。
始めは自室から出てこなかったけれど、お菓子を買ってきて茶に誘い何度かリビングで話をした。
依頼に行くことも重なり毎日顔を合わせるうちに警戒心が解けてきたのか、リーゼさんは本を読むのが好きらしく時間があればリビングで本を読んでいるのを見かけるようになった。
彼女の好きなものは様々で、料理の本や田舎暮らしの本、旅行記や勇者の冒険録。沢山の本を読んでいて多趣味だなぁと思う。夕飯の用意をしていると『まさかそんな食事でこれまで生きてきましたの…!?』と驚かれ、それから短時間で手料理を作ってくれた。
リーゼさんの手料理を食べられるなんて思わなかったからとても驚いたけれど、口に含んだそれはとても美味しくて、言葉が出ないくらい嬉しかったんだ。
「お口に合わなければ無理に食べなくても…」
ツンケンした言い方で、こちらを気遣いがちにそう言うから、
この人は、僕に監視されているのになんて″人が良い″んだろうと思った。
「……すみません、人の手料理が、初めてで……。とても美味しいです。」
「…そう、ですの。」
このご時世、親がいない子どもなんて数えきれないほどいる。
そんな背景を知ってかリーゼさんはそれ以上深く聞くことはなく、ただその日から飯は彼女が手作りで用意してくれるようになった。
本を読んで、
仕事をして、
金を稼いで、
飯を食べて、
たまに二人で談笑して、
リーゼさんのことを、
僕より″人間らしい人″だなと思ったけれど、
彼女と過ごしていると僕もいくらか人間らしくなれた気がした。
「…それじゃ、換金してきますね」
「ええ。」
ギルドの掲示板に貼られた討伐対象の魔物を、換金窓口に持っていく。今日はなるべく傷を付けないように気をつけて殺したから良い値がつくだろう。
リーゼさんは魔物肉を食べないけど、魔物なら本来魔力を補給しないといけないはずだ。今日の獲物は毛皮は服に爪や牙は装飾品に加工されて、その肉は貴族用に売りに出されるだろう。
あとで肉屋の方に顔を出してみようかな。
装飾品はリーゼさんはあまり付けないけれど、興味がないのかな。あの方の真っ赤な瞳そっくりなペンダントがあればとても似合うと思うけれど。
(リーゼさんは、人が良いね)
(僕は勇者で、貴女は魔物)
(殺さないなんておかしいって言っておいて)
(貴女だって、僕を殺そうとしないじゃないか)
毒殺だって、しようと思えばいつでも出来るだろうに。
安心してね、リーゼさん。
料理に毒が入っていたとしても、貴女が作ってくれたものなら僕はちゃんと残さず食べるよ。
でも、貴女はそれをしない。
案外、情が移りやすい人なのかな。
………″勧誘役″のくせに。
窓口の担当に呼ばれて少し時間がかかると言われ、リーゼロッテさんに声をかけようとした。時、待合場で大人しく壁にもたれ待つ彼女に、小汚い男が話しかけているのが目に入る。
———だれ?
下品に口元を歪ませる男相手にリーゼさんは律儀に応答する。
———しりあい?
ねぇ、リーゼさん。
それはだれ、そんな男、リーゼさんに合ってないよ。ねぇ、ねぇ、おまえ、誰に許可を取って彼女と話しているの。迷惑そうだって分からない?リーゼさん、眉間に皺寄せてるよ。ああ、分からないのか、かわいそうに。彼女の横にはずーと僕が居たから、普通の人は″遠慮″したり気を利かせてくれるのに、おまえは分からないんだね。低脳な、魔物みたいな人間だなぁ。
「僕のパートナーに、何かご用ですか?」
意識せず発した声は、思ったより低くなってしまった。
ああ、リーゼロッテさんが怯えた顔をしてる。
いつもはちゃんと声を装えていたのに、非力な彼女が怖い思いをしないように優しい声と温和な顔で。うん、そう、そういう顔に切り替えないと。
振り返った男は人間にしてはやはり脳が足りてないらしく、僕の怒りにも気がつかないで目を輝かせて『勇者に話しかけられて光栄』なんて口にした。
うるさいなあ。口臭いよ君。
なんておくびにも顔に出さないように気をつけて、勇者らしく笑顔で男の話をきく。
男の関心が僕に移ったのなら、こいつが今後リーゼさんに近づくことはないだろう。
でもこれほど僕が″面倒くさい″と感じていても全く遠慮せず話し続ける男だからなあ、″次″があればどうするか、考えておかないと。
僕のパーティ、
僕のパートナー、
僕を救ってくれた、
たった一人の人。
おまえが話していい人じゃないんだよ。僕は勇者だからね、ちゃんと話しを聞いてあげる。君が欲しい反応をしてあげる。だから彼女には手を出さないでね、僕が勇者らしくいられなくなってしまうから。君が君のままでいたいなら、君はもう少し賢くなるべきだ。
「勇者と話せたなんて、感激だ!俺、これからも貴方の活躍を応援してます」
子供のように目を輝かせて、男は言う。
別におまえに応援されてもされなくても僕に影響はないよ。と心で思う。
「ありがとうございます。あなたも同業者として、頑張ってください」
ああ、ようやく話は終わっただろうか。
長ったらしい話は。
″勇者″なんて、魔王を討伐したんだからもう要らない存在だろ。みんなさっさと忘れてくれたらいいのに。
いっそ、あの時リーゼさんに手を引かれ魔物に堕ちれたなら、どれほど気が楽になっただろう。
この世界の人間みんな、僕には見分けがつかないんだ。
どうせみんなだって僕のことは″勇者″としか知らないだろ。
僕を人として見てくれたのは、今も昔も貴女だけだ。
「………そう見られると、視線だけで穴が開きそうなんですけれど。何か言いたいことがあるのならハッキリ言ってくださいませんこと?」
彼女にそう言われて、ふと我に帰る。
男は遠くで酒を煽ってぎゃいぎゃいと魔物のように騒いでいて、リーゼさんは口を尖らせてこちらを上目遣いで見上げていた。
眉を顰めているし、睨みつけているつもりなのかもしれない。
綺麗な紅玉の瞳に自分だけが映る多幸感で、腹に募った怒りはいくらか霧散した。
かわいいなんて口に出したらきっと彼女の反感を買うだろうけど、僕の気持ちを無視しようとせずにわざわざ言葉にする彼女が可愛らしくて、その尖った言い方さえ愛しかった。
…貴女と話すのは僕は楽しいし、愛しいと感じる。
あの男も、王様も、街の人たちも、みんな。
僕はただ、人並みに幸せになりたいだけなのに。
それってそんなに贅沢な願いなのかな。
世界を救った勇者なら貴族邸で悠々自適に暮らせ?
王様の娘と結婚して王家に入れ?
生き別れた親と再会しろ?
そんなのがありがたいと、僕は思わないけど。
みんなが思い描く幸せを勇者なら体現しろと、同調圧力を常に感じて、人が僕に合わせてくれるたび生き辛いと感じる。
勇者なんて、なりたくてなったわけじゃないのに。
どうして、魔王を討伐した今でも僕は勇者でいないといけないんだろう。
…でもリーゼさんを見つけられたのは良かったかな。
魔王城で彼女に逃げられてから、もしかしたら人間に殺されたかとしれないなんて思いながらでも、必死で街を回って探してきた甲斐があったよ。
リーゼさんは、人が良いし。
生きる時間が長い″魔物″だもんね。
何年かすれば僕のことを信用して、
情深い彼女のことだし、僕が生きてる間くらい僕に絆されてくれるかもしれない。
ああ、でも、
彼女を置いて死ぬのは嫌だなぁ。
だって、彼女を残していくというのは僕以外の誰かにも、
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まあその時は、
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