あの日の恋

河衣佳奈

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女性からの体験談

年下の上司

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はじめまして。
私は現在47歳になる主婦で二人の子供は社会人と大学生になります。夫とは11年前から冷え切った関係になり、なんの生き甲斐もない平凡な日々を過ごしていました。
2年前からパートにでも出ようと仕事を探していたところ、小さな会社ではありますが社長秘書として正社員で採用されました。
社長は私の2つ年下の既婚者ですが、物腰の柔らかい、とても温厚で優しい方でした。仕事もスケジュール管理や書類、名刺の整理、企画書の作成補助と程良い仕事を与えてくださり、とても働きやすい環境を整えてくださっていました。

ある日、社長の九州支社への出張の時、友人が九州にいたこともあり行ってみたいとお伝えしたところ許可をいただき、社長と同行させていただくことになりました。

そして当日、羽田空港から朝のフライトで出発し、11時から17時まで社長に同行した後、お時間をいただき友人に会う予定でしたが、友人に急な用事が入ってしまったため、社長と二人で食事をすることになりました。

「残念でしたね、せっかく九州まで来れたのに」

ホテル近くの居酒屋でビールで乾杯して食事をしながら社長と色んな話をしました。年齢も近いこともあり、お互いの家庭のこと、子供のこと、そして配偶者のこと。

私は夫とはかなり長い間、冷え切った関係でこうして出張できることはとても息抜きになったこと。社長も奥さんとは殆ど会話もなく仕事で忙しい方が気が楽だと笑っていました。

明日は東京に帰るだけということもあり、お酒が進み、あっという間に3時間程経っていました。

「そろそろホテルに戻りましょうか」
社長からカードを預かり会計を済ませ、店を出ました。

私も社長も喫煙者だったのでホテルのフロアは同じ7階でした。社長のお部屋のカードキーをお渡しし、エレベーターに乗るとなぜか二人は無言に。

エレベーターを降りて最初に私の部屋があり、その4つ先が社長の部屋でした。

「じゃあ、明日は10時にフロントで。今日はお疲れ様でした。ゆっくりしてください」

社長はそう言うと私が部屋に入るのを見届け、自分の部屋へ。

私は部屋に入るとなぜかモヤモヤした気持ちになっていました。社長とまだ一緒に居たい……その気持ちがどんどん大きくなるばかりでした。

1時間ほどした頃でしょうか?社長からLINEが届き、いま下のコンビニで買い出ししてますが何か要りますか?と。
私はまた社長に会えるチャンスだと思い、ビールをお願いしました。

暫くするとドアをノックする音が。
ドアの向こうには社長が立っていました。

「ビールと良かったらこれ」と、私が吸っているタバコを数箱差し出します。

「すいません、社長にこんなことさせて」
「いいんですよ、もう仕事は終わってるから。由貴さんは先輩なんで(笑)」

「もう、やめてくださいよ!」

私が笑ってそれを受け取ると、
「じゃあ、おやすみなさい」と社長は部屋に行こうとされます。
「あっ!」
私は思わず声を出してしまい、社長がこちらに振り向きます。
「良かったら……一緒に飲みませんか?」

私は社長を部屋に招き入れていました。


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