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推しの誘惑【完全版】

足りない *

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「や、だってぇ……」
「もっと近くを触って欲しいか?」
「うん、うん……っ。ほし、ほしい……っ」
「くく……正直だな。かわいいよ。ほら」
「ぁ、ン! あ、あんっ……ひあぁっ」

 鷹城が真琴の桃色の乳暈{にゅううん}ごと、くにっと先端を摘まんだ。すると、もどかしい刺激なのに、脳天から稲妻が落ちてきたような、強烈な愉悦が身体を駆け抜ける。

(うそっ、すごく気持ちいい。でも……そこじゃないっ)

 真琴は焦らされる甘い辛さに涙を浮かべた。鷹城はわざともっとも感じる突起を避けている。そうして、真琴がさらに快感を得るように仕向けているのだ。
 次に鷹城は愛らしい輪をぺろぺろと舐めだした。ピンクの尖りを回避し、時計の針のごとく、奉仕している。

「ねぇ……せんせ、そこ、ちが……っ。ひ、っ……ぁ」
「ん? 何が」

 くすくすと鷹城が笑った。

「ひど……っ、もっと、ちゃ……ちゃんと、して……っ」
「でも、めちゃくちゃ感じてんじゃん。さっきから尻が揺れまくりだし、エロい声も出てる。だからいいだろ……このままで」

 きゅっきゅ、とまた乳輪を指で責められて、真琴は白い喉を反らせた。額から滴る汗がシーツにぱたぱたと飛ぶ。

「あっ、ああっ……もっと、もっと……っ」

 もう我慢できなかった。熱くて強い官能が欲しい。もっと身体を焼いて欲しい。下腹部の淫らな器官はもう爆発寸前だし、さらに奥の肉壺は鷹城自身を求めて蠢いている。

(足りない、足りないよ……っ)

 真琴は鷹城の首をぐいっと引き寄せると、自ら情熱的なキスをした。彼の唇を割り拓き、舌を入れ、温{ぬく}い粘膜を味わう。相手の舌をちゅうちゅうと吸い、絡ませて、歯列を辿った。といっても下手な接吻だった。

「……っ、はぁ、はぁ……真琴……?」

 鷹城が年下の恋人からのたどたどしい口づけを受けながら、声を漏らす。その瞳は潤んでいた。
 急に積極的なキスをしかけてきた真琴に戸惑っているのだろう。でも求められて嬉しい、そんな風な表情をしている。

「ぷは……っ、はあ、はあ……せんせ。乳首……触りながら、お、お尻に入れて……。それだけで、おれイっちゃうから……出、出ちゃうと思うから……っ。せんせいを感じながら……イきたいの」

 半分理性を失った真琴が言った。
 鷹城は一瞬目を丸くすると、悔しげに舌打ちをした。その鳶色の瞳は欲情にあかあかと燃えている。

「おねだりが上手だな……。チッ、誰が仕込んだんだか……!」

 貴方だよ、と言いたいけれど、そんな余裕は真琴に無かった。鷹城がガバッとスカートをたくし上げ、下着を取り去り、猛ったものを一気に真琴の蕾{つぼみ}に押し込んできたからだ。
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