Angel or Reaper 〜正義と悪〜

くらげ

文字の大きさ
8 / 29

第8話

しおりを挟む
ハルマ「す、凄い.....」

ザブレスの命令で放たれた敵の弾丸は、全て風で切り裂かれた。
ハルマ達10人はこの現象を見て、有り得ないという言葉が真っ先に思い浮かんだ。
それは敵も同じだった。

ザブレス「.....くそっ.....一体どうなってんだ」
アオ「私の能力は」
ザブレス「おらぁっ!」

意表を突こうと話してる途中にもう一度撃とうとしたが、今度は弾丸を出す間もなく銃ごと切り裂かれた。

アオ「.....続けるわ....私の能力は風、風を作り出しそれを自在に操る....今は少しだけ切れ味のある風を作っただけ。簡単なことよ」
ザブレス「....お前らぁ!構えろ!」

それでもすかさず引き連れた部下に銃を構えさせる。

アオ「はぁ....学ばないわね....無駄よ」

引き連れた部下が構えた銃を全て斬ってみせた。

アンデ「す、すげぇ....」
ジョーカー「これが本場の能力者か....」

これが戦闘経験を重ねた能力者。
圧巻の実力だ。

ザブレス(くそっ....予想と全く違う....軍団長とやらが居ないからもっと簡単に進むはずだったはずが....)
アオ「おおかた団長が居なければ....なんて思ってたんでしょ」
ザブレス「くっ....」
アオ「私も舐められたものね.....」

その瞬間、ザブレスの部下が大声を上げて生徒達に襲いかかった。
だが....

ステラ「なっ!やべぇ!!」
ジョーカー「やるしかねぇ!」
アオ「下がってなさいと言ったでしょ、大丈夫よ...果てなき豪風エンドレスワインド

飛びかかった部下は全員、さらに強い風に吹き飛ばされた。

アオ「無駄だって言ってるのに....本当に学ばないわね....まぁいいわ、とりあえずここに居る敵は全員連行するわ」
ザブレス「ふ、ふざけるな....」
アオ「ん?」
ザブレス「てめぇらただのバケモンだろ....人間の姿をした悪魔め....悪魔を成敗することの何が悪い!そこに居るガキ達も例外じゃねぇ!!」
ミコ「どういうこと.....」
エダ「私たちが....」
シロナ「....悪魔」
ザブレス「そうさ!!てめぇらは悪魔でしかねぇ!この世に居るだけで害悪なんだよ!!」

襲われてる身からすれば悪魔はむしろザブレスの方なのだが....この言葉の真意とは....

アオ「....話はそれだけかしら」
ザブレス「へっ、てめぇらなんか生まれてこなけりゃ」
アオ「竜が巻く拳サイクロンブレイク
ザブレス「ぐぉぉぉっ!!!」

強力な風を纏った拳がザブレスの顔にクリーンヒットし、そのまま吹き飛び気を失った。

アオ「.....悪魔なんてどの口が言ってるんだか .....私はともかく、この子達は悪魔でも害悪でも無いわ....私達の可愛い部下よ」



━━━━━とある別の場所

「くそっ!!ザブレスの野郎しくじりやがった!!」

この叫び散らかしてる男の名前はダクラ・ザイグル。
生徒達に襲撃したザブレスが所属するテロ組織の頂点に立つ男。
どうやら、ザブレスの襲撃失敗の報告を受けて怒り心頭のようだ。

ダクラ「とりあえずここは離れた方が良いかもしれんな」

ここを離れようと荷物を手に取ろうとしたその瞬間、部屋の扉が開く、そこに居たのは....

ダクラ「....お....お前....」
ラジャル「よう、ダクラ・ザイグル、そんなに慌ててどこに行こうと言うんだい」
ダクラ「な...なぜ....」
ラジャル「なぜだって?とぼけないでくれ、心当たりはいくつもあるだろ?」
ダクラ「ち、違う....そうだ、俺はただ利用され」

テロリストの声など聞く必要も無いと言わんばかりにラジャルはダクラを殴り飛ばした。

ダクラ「く...くそ....ひっ」

そして、そのままダクラの胸ぐらを掴んだ。

ラジャル「いいか、よく聞けよありんこ、お前達が無い頭で必死に考えた作戦などとうに知っている、俺はここに尋問しに来たんじゃない、お前達を潰しに来たんだ...とりあえずお前はここに拘束する。」

ここでラジャルの部下が何やら報告に上がってきた。

ラジャル「あぁ、ご苦労....先に下に降りてて....」
ダクラ「な....何をするつもりだ」
ラジャル「テロリストの拠点なんて必要無いからね、爆弾を仕掛けたのさ。ボタンを押せば爆破するようにしている」
ダクラ「な...なんだと....や、やめてくれ、俺はまだ....」
ラジャル「ここに来て命乞いか。都合のいいやつだ。お前らだって被害者の命乞いに耳を貸した事も無いくせによ....せいぜい神にでも祈りな、ついでに天国に行けるかどうかも聞いてみるといい」

胸ぐらを掴んだまま、ダクラを突き飛ばし、ラジャルはさらに言い放つ。

ラジャル「それじゃ地獄の閻魔様によろしくな」

そしてダクラを拘束し、軍ははその場から立ち去った。
今回動いたテロ組織は壊滅し、拠点もすべて消えた。

To be continued




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

転生先はご近所さん?

フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが… そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。 でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

こうしてある日、村は滅んだ

東稔 雨紗霧
ファンタジー
地図の上からある村が一夜にして滅んだ。 これは如何にして村が滅ぶに至ったのかを語る話だ。

処理中です...