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九十九ひろひろ

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三十四夜目、美女

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その女性は、丘の公園の木のそばにたたずんでいた。
黄昏時、いや、誰そ彼時だ。

美しかった、怖いぐらい美しかった。見た瞬間、心を奪われた。
寒い、背筋が震える。
息が出来ない、手が足が震えだした。
何て美しさだ。この世のものとは思えない。

ふいに動き、太陽を背にした。
女性が茜色に染まった、いや、血の色だ。
血のなかに、美女が立っていた。恐ろしいほどに美しい。

そのまま、僕は意識が無くなった。
見てはいけないものを見てしまったのだ。
彼女はタナトスの化身だ・・・・・・目が覚めたとき、生きているが不思議だった。
タナトスに嫌われた気がした、悲しかった。
僕は夕焼けを見るとあの光景を思い出す。
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