夢を叶えるため、男は異世界で王（風俗王）を目指す

絶体絶命大ピンチ。赤玉ありがとう。どうなる俺、どうなる。

『ガタガタガタガタ・・・・・・』
体が揺れている、眠いすごく眠い、でもこの揺れじゃ寝てられない。

「うー－ん」目を開けた、薄暗い場所だ。
見たことのない景色、周りには子供たちがいる。
どうやら、馬車で移動中のようだ。

・・・・・・一体、どうなっているんだ。
・・・・・・不思議な夢を見た。赤玉が出て、女神に会って、異世界に行く夢。
あれ、もしかして、夢じゃないの。


目を覚ましたことに気づいて、隣の男の子が声をかけてくれた。
「＠：；ｌｗｑ＠・ｚ－：」
全く何を言っているか、わからない。声をかけたが言葉が通じない
日本語でも、英語でも、アラビア語でも通じない。
ヤバイすぎる状況。はやくもバットエンド確定。
どうする、俺、どうなる。

「はふぅー」
ためいきをついたら、右手に違和感を感じた。手を開けてみたら『赤玉』があった。
こんなところに、いたのかい『赤玉ちゃん』・・・・・・と思ったら、
赤玉が飴（黒飴）に変わった。
・・・・・・うんうん、ソープといえば、『飴』と『爪切り』だよね。
勝手に納得して飴を口の中に放り込んだ。すると不思議なことに、少しであるが
しゃべっている意味がわかった。
これきっと、女神のお付きの黒服の差し入れだ。サンクス、黒服。
と思っていたら、馬車が止まった。


馬車の後ろの扉が開いた。
筋肉ムキムキの男と30代の細身の元イケメン男が、立っていた。
筋肉マンが「降りろ」と威圧的な声を出した。

馬車を降りると、目の前に小さな川が流れていた。
馬車に乗っていた子供たちは10人で、8歳から18歳だった。
（川に映った、自分の見た目は12歳だった）

全員が馬車から出たのを確認し、筋肉マンが「洗え」と言う。
川で体を洗う、子供たち。

細身の男に真ん中に穴が開いている白い布を渡された。
・・・・・・『着ろ』ってことらしい。
全員が洗い終わり、白い布を着た。


細身の男が、穏やかな声で言った。
「世界一の風俗街『大吉原村』に、もうすぐ着くから、少し我慢しなさい」

子供たち（俺含む）は、馬車に乗り込んだ。