モンスター娘を絶滅から救うため、俺は種付け係に任命されてしまいました

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第一章 孕ませ創造主と異種族ハーレム

第十ニ話 孤独なアルラウネの話し相手をしていたら子作りを求められた話

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 ズゥに遭遇する度に交尾をしながら相変わらず木材を集めていたある朝、俺が森を歩いていると、森の中に小さな花畑を見つけた。

「へぇ……綺麗なところだな」

 そして、花畑の中心には一際大きな花の蕾があり、その大きさは俺の肩くらいまであった。

「これも花……なのか?」

 俺が蕾に触れると、蕾は花開き、中から可憐な少女か現れた。

「人間!? ……じゃないな。この特徴――『アルラウネ』か?」

 アルラウネといえば、上半身は人間で下半身は花になっている植物モンスターだ。
 しかし、アルラウネはあまりいい噂を聞かない。
 世間曰く、アルラウネというのは外見こそ麗しく、人間の男はその姿に一目惚れをしてしまうが、その本性は凶悪で、誘惑した男を食い殺してしまうと云われている。

「……『妊娠確認』」

 母体:マドラ
 交尾回数:0
 出産回数:0
 状態:処女
 交尾非推奨。母体栄養失調中。

「栄養失調? 元気がないのか?」

 マドラは顔に触っても目を覚まさず、美しい姿のまま眠っていた。

「水をあげれば元気になるだろうか? ――『真水生成』!」

 俺がスキル名を叫ぶと、右の手のひらからコップ一杯分の水が噴き出した。
 マドラは頭から水を被り、しばらくしてぴくりと身体が動き始めた。

「……あ、あれ? 私……一体どれだけ眠って……」

 目を覚ましたマドラと俺は目が合った。

「お、おはようございます」
「えっ……男の人? もしかして、あなたが創造主様?」
「まあ、みんなからはそう呼ばれているな」

 マドラは俺をまじまじと見つめてくる。
 モンスターとわかっていても、上半身は人間と全く変わらない上にとんでもない美人なので流石に見つめられると緊張してくる。

「は、はじめまして。私、マドラっていいます。種族は…………アルラウネです」
「ああ、その姿を見たら分かる」
「えっと……私を見て、逃げたりしないんですか?」

 マドラは何故か不安そうな表情で恐る恐る尋ねてきた。

「いや? どうして?」
「だって、私、アルラウネですよ? アルラウネの噂は聞いたことありませんか?」
「知ってるさ。植物の姿をしたモンスターだろ? 亜人とかでもなくて、植物が人間に擬態しているだけだと聞いていたから、ここまで流暢に会話出来るとは思ってなかったが」

 俺にはズゥという前例がある。
 ズゥは人間の遺伝情報から学習する能力があったが、最初は人間に似た姿をしているだけだったので、アルラウネもそうなのではと思っていた。

「いえ、そっちじゃなくて……」
「…………あ~」

 意外とおしとやかなマドラの様子に俺は言い出しにくさを感じていたが、どうやら向こうも覚悟はしているようだ。

「人間の男を誘惑して食うって話だろ? にわかには信じがたいな。お前みたいに大人しそうな子がそんな凶悪なモンスターにはとても思えん」
「そ、そうなんです! 誤解なんです! アルラウネはそんなアバズレみたいな種族じゃありません!」

 マドラは鼻息を荒げながら俺に顔を近づけてそう言ってきた。

「ちょっ、顔が近い!」
「……あっ、ごめんなさい。つい興奮しちゃって」

 俺もなんだか今日は自分の反応に戸惑っている。
 ピュイやドーナやズゥなど、何人もの女の子と触れ合ってきた経験があるのに、マドラに対してはまるで童貞みたいな反応をしてしまう。
 アルラウネには男を童貞にする何らかの能力でもあるのだろうか?

「……取り敢えず、俺はお前のことを先入観で嫌ったりはしない。こうして話も通じるんだからな」
「ありがとうございます……アルラウネって植物だから動けないし、変な噂があるから男の人と会話したことないんですよね。良かったら、お話とかどうですか?」
「話くらいならいくらでも付き合うぞ」
「わあっ……ありがとうございます! そ、そうだ! つまらないものですが……」

 マドラの腰と花びらの間から植物の茎が伸びてきた。
 茎の先には蕾があり、その蕾は俺の目の前で花開く。
 花の中からは甘い香りが漂ってきた。

「底の方に蜜が溜まっているので、良かったら飲んでください」
「マドラの花蜜……」

 響きだけで性的にそそられるものがあるが、飲んでいいのだろうか?

「こ、この蜜をあげるのは将来を誓った男の人だけなんですけど……もう男の人は他にいないし、あなたはいい人だと思うから……特別ですよ?」

 ……こんな綺麗な子にそこまで言われたら男として飲まない訳にはいかないだろう。

「い、いただきます……」

 じゅる、じゅる、ずずっ、

「うっ! ……ひゃっ♡ ああっ♡」

 俺が花びらの底に溜まった蜜に吸いつくと、マドラは艶めかしい声を出す。
 将来を誓った男にしか舐めさせてはいけないというのは、この花自体が性感帯になっているからなのだろう。

「……ごちそう様でした」
「はあぁ……男の人の前であんな声を出しちゃうなんて……いやらしい女の子だと思いましたか?」
「いや、それでいいんじゃないか? どうせ後になってもっといやらしいことはするんだし、ちょっといやらしいくらいが可愛いと思う」

 俺の言葉にマドラは顔をカッと赤く染める。

「あ、あの……それって私のこと…………いえいえ! ま、まだそういうのは早いですよね! もっとお互いをよく知ってからじゃないと!」
「……ああ、そうだな。また明日、マドラの話をよく聞かせてくれ」

 マドラの貞操観念は堅いようで、すぐに肉体関係を迫ることは出きなさそうだ。
 しかし、たまにはこういう普通の恋愛らしい距離感から始めるのもいいかもしれない。

 ――それから、俺は毎日マドラの元へ足繁く通い、彼女に水をあげたり、色々と話をした。
 マドラはピュイに匹敵かそれ以上に純粋な子で、俺も彼女に会いにいくのが楽しみになっていた。

「あ、あのね……今日はまだお話があるんだけど……」

 そんなある日の夕方、帰ろうとしていた俺をぎこちない様子のマドラが引き留めた。
 最近のマドラは初めて会った時よりも口調が砕けて親しみやすくなっていた。

「ん? どうした?」
「実は……その……私……」

 言いにくそうにしていたマドラだったが、少し経って、ついに意を決した雰囲気で口を開く。

「あなたのこと……好きなんだ……」
「そ、そうか……」

 そうじゃないかと薄々気づいてはいたが、口に出して言われるとどうにも照れくさい。

「す、好きっていうのは友達としてとかじゃなくて! 恋愛対象的な意味で! って私何言ってんだろう……」
「慌てなくていいから。俺もマドラが好きだよ」
「~~~~っ!」

 こんなに甘酸っぱくて本当にいいのかと思うくらいマドラの反応は愛らしかった。
 
「ずっと一緒に……いてくれる?」
「ああ。当然だろ」
「……じゃあ、だーりん、って呼んでもいい?」
「ッ!? それは……!」

 気が早過ぎる、と言いたかったが、ピュイなどの例があるので、告白から一気に婚約まで進んでもそこまでの問題はない。

「い、いいぞ。そういう呼ばれ方は初めてだからこそばゆい気もするけど」
「だーりん、だーりん……だーりん♡」

 マドラはその呼び名を自分に刻み込ませるように繰り返し口に出した。

「だーりん♡ あのね……交尾、したいな」

 そう言うと、マドラの下腹部を覆っていた蕾が花開き、蜜で濡れた彼女の生殖器が顕になった。

「急に大胆になったな……」
「だって……私たち、将来を誓い合った仲でしょう?
それに、前に言ってくれたよね? ちょっといやらしいくらいが可愛いって」
「ちょっとどころじゃない。こんな風に誘われたら俺は……」

 下半身の肉棒が滾っていくのを感じる。

「お願い……だーりんの白い花粉をここに欲しいの。……来て♡」

 マドラの腰の下から生えた茎が蔦のように俺の身体中に絡みつき、下半身の花びらの上まで引き寄せた。

「私の身体……いっぱい触って……」

 俺は早速、マドラの膣口を指先で触れた。
 膣口はすでに蜜でトロトロになっており、指一本であればすっぽりと入ってしまった。

「あっ……あの、私……処女だよ。でも、一人交尾も好きだから最近はだーりんをオカズにしちゃってるの。許してくれる?」
「許すも許さないもマドラが俺をオカズにオナニーしてくれるなんて嬉しいに決まってるだろ」

 大人しそうな顔して意外と性欲旺盛なマドラに抑えきれなくなって、俺はキスをしながら肉棒を膣に挿入した。

 ちゅっ、じゅるるっ、ずずっ、

 マドラの唾液は前に吸った花蜜の数倍甘く、もっと吸いたいと俺は息が続く限り彼女の口内を貪った。
 下半身の方も蜜で満たされ、程よく締まった膣壁が肉棒をねっとりと包み、腰を振らずにはいられなかった。

「んっ……だーりんとのちゅー、気持ちいい……」

 俺はマドラがブラ代わりに巻いていた花びらを剥がし、左右の胸を揉みしだく。

「おっぱい……触りたいの?」

 マドラはそう言って、俺を抱き寄せ、密着して胸を押しつけてきた。

「ああ……マドラ、膣に射精すぞ」
「うんっ♡ 射精して♡ だーりんの赤ちゃん作りたいのっ♡」
「くっ……マドラ! 俺はマドラが好きだっ!」
「わ、私も好きっ♡ だーりん♡ だーりん♡♡ だーりんっ♡♡♡」

 どくっ! どくどくどくっ! どびゅるるるっ!

「うっ――」
「ひゃあああああああっ♡♡♡♡」

 俺とマドラは同時に絶頂して、しばらくの間、汗ばむ身体を抱き合わせながら、その余韻に浸った。

「マドラ……お前、目が……」

 俺はマドラの目にハートマークのような紋様が現れていることに気づいた。

「アルラウネは男の人と結ばれると目に紋様が現れるの。紋様がはっきりしている程、相手との相性がいいと云われているよ。私の紋様はどうかな?」
「すごくはっきりと浮かび上がってるぞ。遠目でも一目で分かりそうなくらいだ」
「本当!? じゃあ、だーりんが私にとって運命の人だったんだ……」
「運命の人か……」

 ロマンチックな言い方だが、悪い気はしない。

「さて、俺はもう帰らないと。今日は楽しかった。また明日も来るよ」
「帰っちゃうの?」

 マドラは植物の茎を解いてはくれなかった。
 どうやら彼女は俺に帰って欲しくないらしい。

「せっかく交尾したんだから、もう少しだけ一緒にいてよ」
「……そうだな。俺が悪かった」

 交尾したらさようならは流石に酷かったかもしれない。
 今夜一晩は……いや、二、三日程度ならピュイやドーナには事後報告でなんとかなるだろう。
 マドラのことは彼女たちには言っていないがいつかは紹介したい。
 ピュイが拗ねるのはなんとなく想像出来るが、マドラの性格なら仲良くなれると思う。
 何より、今の俺はもっとマドラの身体を堪能したかった。

 だが、このことが後にあんな事件になるとはこの時思いもしていなかった。
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