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1―24「明日と張尊」
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1―24「明日と張尊」
2回戦前日、会場となる大阪に近い、兵庫県伊丹市の第3師団駐屯地でレセプションパーティーが開かれた。門工チームは、夏子と陽菜が準備してくれた貸衣装のタキシードとドレスと奇をてらった、いつもとは一味違う衣装での出席となった。撮影係の穴吹の忖度でやろうぜ会のメンバーも全員パーティーには参加している。
胸が大きく開いたハリウッド女優が着るようなパーティードレスの明日と、コスプレ仕様で2007年デビューの人気ボーカロイドキャラクターの「初音ミク」に扮した未来は、多くの取材陣と2チームのアメリカ海兵隊チームの人気を一手に集めた。
特に明日は、豊満なバストを強調し、背中はお尻の半分くらいまで大きく開いた夏子セレクトのドレスで、17歳とは思えない色気を振りまき、「イケメン・マッチョーズ」の選手たちに囲まれご機嫌で、片言の英語で何とかコミュニケーションをとっている。
周りのマッチョ選手にかけられる「ビューティフル」、「セクシー」、「ファビュラス」、「アメージング」、「エクセレント」との言葉に酔いしれ、偏差値47の英語とボディーランゲージで海兵隊員と話していた。
張尊が、調子に乗って話しまくる明日の会話の流れを心配して、近くで聞いていた。
「What are your hobbies?」
との質問に、明日は一瞬言葉を選んだ。(単純に「サバゲー」って答えるのも何やし、ちょっとおしゃれに「街の散策」くらい言ったらかっこいいかな?)
「I like street walking!」
とどや顔で答えた瞬間、「イケメン・マッチョーズ」のメンバーが
「Really?How much!」
「Now、going!A.S.A.P!」
と明日の胸元に数枚の100ドル札を突っ込み、明日の両腕をつかんで会場から連れ出そうとした。
(えっ?なになに?なんか、私、退場になるようなこと言った?「街歩きが好き」って言っただけやん?それにしても「胸に入れられた、ドル札は何なん?さっきまでみんな優しそうやったんが、いきなり目が血走ってるし!」と思い暴れるが、マッチョな男たちの腕は1ミリも動かない。(えっ?私どうなっちゃうの?)恐怖のあまり声が出ない!(「きゃー!」、助けて!可偉瑠どこにおるん?)と思った瞬間、細い腕が明日の両脇を抱える屈強な海兵隊員の腕に伸びた。(あっ、未来ちゃん!助けに来てくれたん!?)と思い、顔を横に向けると、小刻みに震える張尊の青い顔があった。
よくわからない早口の英語が、2,3分交わされた。いきり立つ、海兵隊員に張尊は胸倉をつかまれ、唾がかかるくらいの怒声を浴びせられたが、一歩も引かなかった。
「It was a misunderstanding!sorry!Chips for you!HAHAHA!(ごめんよ!勘違いだった!チップはとっておいてくれ!)」
との言葉を残し、明日は解放されその場でへたり込んだ。張尊もその場で腰が抜けたように尻もちをついた。
「明日先輩、大丈夫でしたか?もう大丈夫ですよ…。」
張尊の優しい声に、明日は自然と涙があふれた。騒ぎをかぎつけ、4人のサバゲー部メンバーが駆け付けた。
「どないしたんや?なんかトラブルか?」
と尋ねる幣巴に何も答えられない明日に代わって、ようやく落ち着きを取り戻した張尊が立ちあがり説明をした。
「明日先輩、おそらく海兵隊の人たちから「Hobbie」はなんだって聞かれて、「街散策」か「散歩」って意味で「I like street walking!」って答えちゃってたんですよ。」
未来が不思議そうな顔で張尊に尋ねた。
「なんかそれが問題あったん?」
「はい、アメリカでは「street walking」は「売春」っていう意味ですから!
まあ、明日先輩のお色気とこのドレスなんで勘違いされちゃっても、相手に過失はないですね。
でも、明日先輩が無事でよかったです。」
と張尊は明日に微笑みかけた。明日は、状況を理解して、張尊をハグして、耳元で
「張尊、ありがとうね。強くなったね。」
と囁くと、再び張尊はゆでだこのように真っ赤になって、その場にへたり込んでしまった。
さらに集まってきた上坊や陽菜に状況を才策夫が説明すると、夏子が
「「アイライクストリートウォーキング」やな!その血走った海兵隊員どこにおるんや!私が相手したるでなー!」
と叫んだ。
みんなが大きな声で笑った。
2回戦前日、会場となる大阪に近い、兵庫県伊丹市の第3師団駐屯地でレセプションパーティーが開かれた。門工チームは、夏子と陽菜が準備してくれた貸衣装のタキシードとドレスと奇をてらった、いつもとは一味違う衣装での出席となった。撮影係の穴吹の忖度でやろうぜ会のメンバーも全員パーティーには参加している。
胸が大きく開いたハリウッド女優が着るようなパーティードレスの明日と、コスプレ仕様で2007年デビューの人気ボーカロイドキャラクターの「初音ミク」に扮した未来は、多くの取材陣と2チームのアメリカ海兵隊チームの人気を一手に集めた。
特に明日は、豊満なバストを強調し、背中はお尻の半分くらいまで大きく開いた夏子セレクトのドレスで、17歳とは思えない色気を振りまき、「イケメン・マッチョーズ」の選手たちに囲まれご機嫌で、片言の英語で何とかコミュニケーションをとっている。
周りのマッチョ選手にかけられる「ビューティフル」、「セクシー」、「ファビュラス」、「アメージング」、「エクセレント」との言葉に酔いしれ、偏差値47の英語とボディーランゲージで海兵隊員と話していた。
張尊が、調子に乗って話しまくる明日の会話の流れを心配して、近くで聞いていた。
「What are your hobbies?」
との質問に、明日は一瞬言葉を選んだ。(単純に「サバゲー」って答えるのも何やし、ちょっとおしゃれに「街の散策」くらい言ったらかっこいいかな?)
「I like street walking!」
とどや顔で答えた瞬間、「イケメン・マッチョーズ」のメンバーが
「Really?How much!」
「Now、going!A.S.A.P!」
と明日の胸元に数枚の100ドル札を突っ込み、明日の両腕をつかんで会場から連れ出そうとした。
(えっ?なになに?なんか、私、退場になるようなこと言った?「街歩きが好き」って言っただけやん?それにしても「胸に入れられた、ドル札は何なん?さっきまでみんな優しそうやったんが、いきなり目が血走ってるし!」と思い暴れるが、マッチョな男たちの腕は1ミリも動かない。(えっ?私どうなっちゃうの?)恐怖のあまり声が出ない!(「きゃー!」、助けて!可偉瑠どこにおるん?)と思った瞬間、細い腕が明日の両脇を抱える屈強な海兵隊員の腕に伸びた。(あっ、未来ちゃん!助けに来てくれたん!?)と思い、顔を横に向けると、小刻みに震える張尊の青い顔があった。
よくわからない早口の英語が、2,3分交わされた。いきり立つ、海兵隊員に張尊は胸倉をつかまれ、唾がかかるくらいの怒声を浴びせられたが、一歩も引かなかった。
「It was a misunderstanding!sorry!Chips for you!HAHAHA!(ごめんよ!勘違いだった!チップはとっておいてくれ!)」
との言葉を残し、明日は解放されその場でへたり込んだ。張尊もその場で腰が抜けたように尻もちをついた。
「明日先輩、大丈夫でしたか?もう大丈夫ですよ…。」
張尊の優しい声に、明日は自然と涙があふれた。騒ぎをかぎつけ、4人のサバゲー部メンバーが駆け付けた。
「どないしたんや?なんかトラブルか?」
と尋ねる幣巴に何も答えられない明日に代わって、ようやく落ち着きを取り戻した張尊が立ちあがり説明をした。
「明日先輩、おそらく海兵隊の人たちから「Hobbie」はなんだって聞かれて、「街散策」か「散歩」って意味で「I like street walking!」って答えちゃってたんですよ。」
未来が不思議そうな顔で張尊に尋ねた。
「なんかそれが問題あったん?」
「はい、アメリカでは「street walking」は「売春」っていう意味ですから!
まあ、明日先輩のお色気とこのドレスなんで勘違いされちゃっても、相手に過失はないですね。
でも、明日先輩が無事でよかったです。」
と張尊は明日に微笑みかけた。明日は、状況を理解して、張尊をハグして、耳元で
「張尊、ありがとうね。強くなったね。」
と囁くと、再び張尊はゆでだこのように真っ赤になって、その場にへたり込んでしまった。
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