【完結】「サバゲー甲子園2043~めざせ日本一のサバゲーチーム!~」

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1-50「ドローン」

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1-50「ドローン」
 決勝当日の朝が来た。今日のカラッとした青空で雲一つない空が窓の外に広がっている。未来はスマホで時間を確認した。身に覚えのない番号からショートメールが来ていた。英語の文章のメールだった。
「おはよう、未来ちゃん、よく寝れた?」
「明日先輩、おはようございます。昨日の作戦会議の後、いろいろ考えこんじゃって、寝るまでは時間がかかりましたけど、その後はぐっすりです。」
「それは良かったわ。ドローン退治は未来ちゃんにかかってるからなぁ。まあ、変にプレッシャーになってもあかんから、気楽にいってな。」
「うーん、幣巴部長と才策夫先輩の就職がかかってると思うとそうもいかないですよね。あと、私のスマホに英語のメール来てるんですけど、先輩読んでもらえますか?」
とスマホを手渡した。いったんは開いたものの、明日はすぐに未来に返し
「私に読めるはずもないわな。とりあえず上坊先生に転送したら?」
と軽く流した。未来は言われたように、上坊にメールを転送した。

 朝食を全員で済ますと、池田一尉が迎えに来てくれていた。出かける直前に事件は起こった。ロビーに揃えていた機材の中から、ヘッドセットが1セット無くなっていたのだった。各自、部屋に忘れていないか探しに戻ったが見つからなかった。仕方がないので監督の上坊がモニターするための予備の機材を使用することになった。

 第1ゲーム会場は、ハリウッドの市街地セットだった。日本の某映画村の張りぼてのセットと違い、本物の街と見間違えてしまうしっかりとした建物と内装を備えたセットに多くの遠距離カメラとスナイプポイントになりえる場所には埋蔵カメラが設置されていた。

 道幅は広く、帝都工大チームの四足歩行ロボも十分機能する設定になっていたセットで、頭上からのドローン攻撃を避けるために、ビルの3階に幣巴チームは陣取り、才策夫チームは、移動しやすいよう空中通路で繋がった5階建ての建物に陣取り、未来が全体索敵を担当する作戦と取った。

 第1ゲームが始まった。敵陣との間隔は2キロ離れている設定だったが、開始1分で敵のドローンが強硬偵察に来た。未来が目を凝らしてみると、ドローン下部には銃ではなくカメラらしきものがついているように見えた。
「みなさん、敵ドローンが来ます。カメラのようなものが2台、ついています。可偉瑠先輩の方に向かってます。」
「あぁ、確認できた。一台の大きなカメラは、おそらくサーモカメラや!赤外線熱探知で俺らの場所を確定しに来たんやと思う。射撃に入る!」

 M250を可偉瑠は構え、見越し射撃に入るが、ドローンはあっさりとそれを交わして上空を飛びまくる。約15秒、幣巴たち3人の上を飛ぶと、未来のいる才策夫チームの上空に飛来した。ダメもとで才策夫のTAC-50と張尊のP90で迎撃するが、明らかにこちらの見越し角を先読みして逃げていく。未来はその動きを鷹や鷲に襲われた時の小鳥の退避行動に近いんものを感じた。

 「皆さん、私の経験と勘からですけど、敵のドローンについてるカメラの一つは、私たちの持ってる銃のレーザーマーカーを受信して、銃口の向きを読んでるんだと思いいます。ですから、銃を構えた先には飛んでこないんだと思うんです!」
「そうか、未来ちゃんが言ってのはたぶん当たってる。さっき、俺がM250で掃射した時も、フェイントをかけた時に変わった動きをしよった。おそらく、AIでの自動操縦モードも見込まれてるんやろ!」
 未来と可偉瑠の会話で皆状況を理解した。
「もしそうなら、構えて打つんじゃなくて、構えると同時に撃つんや!狙いを読まさんようにせなあかんってことなや!」
幣巴が言うと同時にドローンは去っていった。

 「構えると同時に撃つって、そんなもんで当たるんか?幣巴の言うことは理解できるけど、現実的やないやろ!」
才策夫が言うと、未来がインカムに割って入った。
「みなさん、スコープを見る効き目と反対の目も開けてください!私が小鳥を写真にとるときに使うテクニックなんですけど、簡単に言うと効き目は「スナイパー」の目で反対の目は「スポッター」の目です!
 「スポッター」の目で全体を把握しながら、フェイントをかけた時、相手のドローンがどう動くのかチェックしてみてください。可偉瑠先輩が言うAIで制御されてるなら、そのプログラミングに一定の法則や癖があるはずです。」
「せやな、未来ちゃんが言うように、第1ゲームは相手の動きを確認していこう!これから来る、ロボメカも何がしらの自動制御と無線制御の組み合わせやろうからな。未来ちゃんは、居場所をまだ確定されて無いようやから、第1ゲームは全体の把握に努めてくれ!くれぐれも先にヒットされてゲームアウトにならんようにしてくれな!」
「はい、幣巴部長、わかりました!。」

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