53 / 203
第三膜 寝取られ撲滅パーティ編
五十三射目「眩しい地上世界②」
しおりを挟む
さて、俺はどうしようか……
ユリィさんに水泳を教えるのは、直穂一人で十分だろう。
合理的に言えば、俺は、リリィさんの仕事を手伝うべきだろう。
しかし、正直に言うと、俺は……
直穂と水泳デートをしたい!!
「わがままを言うと、俺は、直穂と一緒に泳ぎたいです。いいですか?」
俺は、正直な気持ちを話した。
「……でも、リリィさんの仕事が大変なら、俺はリリィさんを手伝います。 ずっと、お世話になってばかりなので!!」
俺は言葉を付け足した。
リリィさんにばかり、面倒事を押し付ける訳には行かない。
電子レンジ、ドライヤー、冷蔵庫、酸素ボンベとして……
俺はリリィさんを、まるで家電製品のように使い倒してきた。
頼りっぱななしは申し訳ない。
「……そうですね。では行宗君は、この川で魚を捕まえて下さい。
新崎さんとイチャイチャしながらで構いません」
は??
魚を捕まえろ。だと??
俺が!? まさか素手で? 釣竿や槍もなしで?
「いや、冗談ですよね?」
「大真面目ですよ。ダンジョンのラスボスを倒した勇者が、まさか川の魚が捕まえられないとでも?」
「た、たしかに……」
俺は、至極真っ当な意見に、納得せざるを得なかった。
俺は確かに、【スイーツ阿修羅】、この世界で最強の生物を倒したのだ。
今の俺は、現実世界の俺とは違う、52レベルの召喚勇者だ。
川の魚ぐらい、捕まえられる……のか??
俺は、ふと辺りを見渡した。
そして、浅尾和奈さんと目が合った。
彼女は、真っ赤な顔をして、目をパチパチとさせながら、俺と直穂を、交互に見つめていた。
両手をわなわなと震わせて、今にも爆発しそうなほどに、感情が高ぶっていた。
「ななっ!! な・お・ほぉ!??」
浅尾さんの叫び声が、森の中に響き渡った。
「は?? はぁぁ!? なんで呼び捨てぇっ……もしかして二人とも……いつの間に……!!」
そういえば、伝え忘れていた。
直穂と俺が、付き合う事になった、と。
「……か、和奈っ、ごめん!…そう言えば、伝え忘れてたっ。 私はっ、行宗と、無事に付き合う事になったのっ!」
「うへぇぇぇぇ!!? いつの間にいぃ!!」
新崎直穂の衝撃の紅白に、浅尾和奈は衝撃を受けた。
「和奈が背中を押してくれたお陰だよ。ありがとう。私、ちゃんと告白できた。」
直穂は、リンゴみたいに赤い顔で、親友へと感謝の言葉をかけた。
「まじか! やったね直穂っ! 私も嬉しいよっ!
行宗くんも、おめでとう!
もし、直穂を泣かしたら許さないからね。ちゃんと責任もって、幸せにすること!」
「言われるまでもなく、絶対に手離しませんよ」
俺は思い切って、食い気味にそう言った。
俺のセリフに、直穂はさらに、顔を赤くした。
いや、可愛い過ぎだろ。こっちまで恥ずかしくなるっ。
彼女と付き合うという事は、想像以上に難しい気がする。
「愛してる」と伝えるのも、付き合う前以上に勇気がいる。
なぜなら、責任が伴うからだ。
彼氏として、彼女を大切にする責任が……
「ひゅーっ!アツアツだねぇ。応援してるよっ。
恋人は付き合ってからが本番だからねー。
くれぐれも相手に幻滅されないように、末永くお幸せにしたまえっ!」
浅尾さんは、楽しそうにカラカラと笑った。
あれ?
そういえば、浅尾さんには、彼氏はいるのだろうか?
「あの、浅尾さんは、好きな人っているんですか?」
俺は、思わず聞いてみた。
「いないよ。あんまり作る気もない。
中学の頃に、恋愛しすぎて疲れたのかもね。しばらくは部活に打ち込みたかった感じ。
まぁ……こんな異世界にきて、大冒険を繰り広げるとは思っていなかったけど……」
「そうだな…早く帰りたいな……」
「でも、楽しいよっ。皆でハラハラドキドキしながら、ダンジョンを攻略して、地上に出て……
リリィちゃんとユリィちゃんにも出会えたしね。
……そういえば……二人とは、いずれ別れる事になるんだよね……。
私達が現実世界に帰る時には……」
浅尾さんは、そよ風に濡れ髪をなびかせながら、空を見上げて微笑んだ。
どこか寂しそうな顔だった。
「……別れは、誰にだって訪れますよ……」
ぽつり、とリリィさんが呟いた。
そうだ。
俺達が現実世界に帰るという事は、この世界との別れ。
リリィさん達と、別れる事を意味する。
リリィさん達とは、今日であったばかりの仲だが、命を預け合った盟友である。
二日前までは想像もしていなかった。陰キャの俺が、こんなに多くの仲間に囲まれている事なんて。
別れるのは嫌だ……
一瞬の静寂がおとずれる。
全員が黙り込んでしまった。
森の中に、水の噴き出る音だけが続いていた。。
「なんてね。その時までに、沢山思い出を作ろうよっ!
人生は一期一会だよっ!
さあユリィちゃん、泳いでみよう! リリィちゃんも、一緒に寝床を作ろう!」
浅尾さんは、パンッと手を慣らして、太陽のように笑った。
そして浅尾さんは、リリィさんの手を取って、川から上がり、森の中へと向かって行った。
ユリィさんに水泳を教えるのは、直穂一人で十分だろう。
合理的に言えば、俺は、リリィさんの仕事を手伝うべきだろう。
しかし、正直に言うと、俺は……
直穂と水泳デートをしたい!!
「わがままを言うと、俺は、直穂と一緒に泳ぎたいです。いいですか?」
俺は、正直な気持ちを話した。
「……でも、リリィさんの仕事が大変なら、俺はリリィさんを手伝います。 ずっと、お世話になってばかりなので!!」
俺は言葉を付け足した。
リリィさんにばかり、面倒事を押し付ける訳には行かない。
電子レンジ、ドライヤー、冷蔵庫、酸素ボンベとして……
俺はリリィさんを、まるで家電製品のように使い倒してきた。
頼りっぱななしは申し訳ない。
「……そうですね。では行宗君は、この川で魚を捕まえて下さい。
新崎さんとイチャイチャしながらで構いません」
は??
魚を捕まえろ。だと??
俺が!? まさか素手で? 釣竿や槍もなしで?
「いや、冗談ですよね?」
「大真面目ですよ。ダンジョンのラスボスを倒した勇者が、まさか川の魚が捕まえられないとでも?」
「た、たしかに……」
俺は、至極真っ当な意見に、納得せざるを得なかった。
俺は確かに、【スイーツ阿修羅】、この世界で最強の生物を倒したのだ。
今の俺は、現実世界の俺とは違う、52レベルの召喚勇者だ。
川の魚ぐらい、捕まえられる……のか??
俺は、ふと辺りを見渡した。
そして、浅尾和奈さんと目が合った。
彼女は、真っ赤な顔をして、目をパチパチとさせながら、俺と直穂を、交互に見つめていた。
両手をわなわなと震わせて、今にも爆発しそうなほどに、感情が高ぶっていた。
「ななっ!! な・お・ほぉ!??」
浅尾さんの叫び声が、森の中に響き渡った。
「は?? はぁぁ!? なんで呼び捨てぇっ……もしかして二人とも……いつの間に……!!」
そういえば、伝え忘れていた。
直穂と俺が、付き合う事になった、と。
「……か、和奈っ、ごめん!…そう言えば、伝え忘れてたっ。 私はっ、行宗と、無事に付き合う事になったのっ!」
「うへぇぇぇぇ!!? いつの間にいぃ!!」
新崎直穂の衝撃の紅白に、浅尾和奈は衝撃を受けた。
「和奈が背中を押してくれたお陰だよ。ありがとう。私、ちゃんと告白できた。」
直穂は、リンゴみたいに赤い顔で、親友へと感謝の言葉をかけた。
「まじか! やったね直穂っ! 私も嬉しいよっ!
行宗くんも、おめでとう!
もし、直穂を泣かしたら許さないからね。ちゃんと責任もって、幸せにすること!」
「言われるまでもなく、絶対に手離しませんよ」
俺は思い切って、食い気味にそう言った。
俺のセリフに、直穂はさらに、顔を赤くした。
いや、可愛い過ぎだろ。こっちまで恥ずかしくなるっ。
彼女と付き合うという事は、想像以上に難しい気がする。
「愛してる」と伝えるのも、付き合う前以上に勇気がいる。
なぜなら、責任が伴うからだ。
彼氏として、彼女を大切にする責任が……
「ひゅーっ!アツアツだねぇ。応援してるよっ。
恋人は付き合ってからが本番だからねー。
くれぐれも相手に幻滅されないように、末永くお幸せにしたまえっ!」
浅尾さんは、楽しそうにカラカラと笑った。
あれ?
そういえば、浅尾さんには、彼氏はいるのだろうか?
「あの、浅尾さんは、好きな人っているんですか?」
俺は、思わず聞いてみた。
「いないよ。あんまり作る気もない。
中学の頃に、恋愛しすぎて疲れたのかもね。しばらくは部活に打ち込みたかった感じ。
まぁ……こんな異世界にきて、大冒険を繰り広げるとは思っていなかったけど……」
「そうだな…早く帰りたいな……」
「でも、楽しいよっ。皆でハラハラドキドキしながら、ダンジョンを攻略して、地上に出て……
リリィちゃんとユリィちゃんにも出会えたしね。
……そういえば……二人とは、いずれ別れる事になるんだよね……。
私達が現実世界に帰る時には……」
浅尾さんは、そよ風に濡れ髪をなびかせながら、空を見上げて微笑んだ。
どこか寂しそうな顔だった。
「……別れは、誰にだって訪れますよ……」
ぽつり、とリリィさんが呟いた。
そうだ。
俺達が現実世界に帰るという事は、この世界との別れ。
リリィさん達と、別れる事を意味する。
リリィさん達とは、今日であったばかりの仲だが、命を預け合った盟友である。
二日前までは想像もしていなかった。陰キャの俺が、こんなに多くの仲間に囲まれている事なんて。
別れるのは嫌だ……
一瞬の静寂がおとずれる。
全員が黙り込んでしまった。
森の中に、水の噴き出る音だけが続いていた。。
「なんてね。その時までに、沢山思い出を作ろうよっ!
人生は一期一会だよっ!
さあユリィちゃん、泳いでみよう! リリィちゃんも、一緒に寝床を作ろう!」
浅尾さんは、パンッと手を慣らして、太陽のように笑った。
そして浅尾さんは、リリィさんの手を取って、川から上がり、森の中へと向かって行った。
2
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
子供って難解だ〜2児の母の笑える小話〜
珊瑚やよい(にん)
エッセイ・ノンフィクション
10秒で読める笑えるエッセイ集です。
2匹の怪獣さんの母です。12歳の娘と6歳の息子がいます。子供はネタの宝庫だと思います。クスッと笑えるエピソードをどうぞ。
毎日毎日ネタが絶えなくて更新しながら楽しんでいます(笑)
他人の寿命が視える俺は理を捻じ曲げる。学園一の美令嬢を助けたら凄く優遇されることに
千石
ファンタジー
【第17回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞】
魔法学園4年生のグレイ・ズーは平凡な平民であるが、『他人の寿命が視える』という他の人にはない特殊な能力を持っていた。
ある日、学園一の美令嬢とすれ違った時、グレイは彼女の余命が本日までということを知ってしまう。
グレイは自分の特殊能力によって過去に周りから気味悪がられ、迫害されるということを経験していたためひたすら隠してきたのだが、
「・・・知ったからには黙っていられないよな」
と何とかしようと行動を開始する。
そのことが切っ掛けでグレイの生活が一変していくのであった。
他の投稿サイトでも掲載してます。
※表紙の絵はAIが生成したものであり、著作権に関する最終的な責任は負いかねます。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
ダンジョン冒険者にラブコメはいらない(多分)~正体を隠して普通の生活を送る男子高生、実は最近注目の高ランク冒険者だった~
エース皇命
ファンタジー
学校では正体を隠し、普通の男子高校生を演じている黒瀬才斗。実は仕事でダンジョンに潜っている、最近話題のAランク冒険者だった。
そんな黒瀬の通う高校に突如転校してきた白桃楓香。初対面なのにも関わらず、なぜかいきなり黒瀬に抱きつくという奇行に出る。
「才斗くん、これからよろしくお願いしますねっ」
なんと白桃は黒瀬の直属の部下として派遣された冒険者であり、以後、同じ家で生活を共にし、ダンジョンでの仕事も一緒にすることになるという。
これは、上級冒険者の黒瀬と、美少女転校生の純愛ラブコメディ――ではなく、ちゃんとしたダンジョン・ファンタジー(多分)。
※小説家になろう、カクヨムでも連載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる