あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第一部 不毛の大地開拓 頑張ろう編

20 巾着袋

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収納もエコバッグも便利だが両手が塞がらないバッグが欲しい、リュックでも良いかもしれないが構造が説明しづらいので、エコバッグを応用したバッグを作って貰おうと考えた。

「えっとですね、まずこのエコバッグの生地ををもう少し柔らかい生地に代えて…このエコバッグの取っ手部分とここまでをフタみたく出来るようにして、この辺の位置からこう…長めの平たい紐をこことこの位置で縫って付けてもらって、そうしたら斜め掛けが出来るように…」

説明中周りが静まり返っている事に気づく、ゴーテンやナトゥ達の口があんぐりと空いていた。

「エ、エイト様っ!そのショルダーバッグというものを是非是非!うちの商会で作らせてください!」

「え、俺は自分のを作って欲しくて…」

「勿論最高の物を作ります!ですからこのバッグを是非うちで!]

「ま、それなら…」

「こうしちゃいられない!制作部へ戻らないと!」

半ば強引に許可を得るとアティが鼻息荒く興奮し顔を真っ赤にして、叫びながら走って何処かへ行ってしまった…。

「申し訳ありません…エイト殿。教育が行き届いてませんでした。後で言い聞かせます。しかし素晴らしい発想力、商会の目玉商品になる事まちがいないですな」

ズィーガーが笑いゴーテンが眉間を抑える、ショルダーバッグは作って貰えそうなので、昨日(詠斗基準)作った巾着を2つエコバッグから取り出す。

「あの、俺が作った巾着袋です。不格好なんですが、ズィーガーさんとゴーテンさんよければどうぞ」

「おお、これは!」

「どうやって使うものですか!?」

ズィーガーには灰色の生地に緑系統の紐使った巾着、ゴーテンには淡い黄色の生地と暗い赤の紐巾着袋を手渡す、手に取った2人はじっくりと観察するように見つめ質問をする。

「これは…この紐をギュッと絞ると口が閉じて…口の部分に指を入れると開きます。小物とかコインとか入れるのに使おうと思って作ったんで良ければ…」

「エイト様!この巾着袋なる物も是非当商会で作らせて下さい!」

「あーこれは、この布をくれた店の人にも教えてあげようと…」

「でしたら当商会でも…ゴーテン様!」

「なら、王都などで高級品として高価な装飾を施し富裕層向けに…」

ナトゥが食い気味に許可を求めるが詠斗から他の店にも作り方を教えたいので、暗に独占するなと(そこまでは言っていない)にゴーテンとナトゥの短い話し合いが行われる。

「ではエイトさん、この巾着袋は当ズィーガー商会はトタラナでは販売しません、しかし他の地域では売っても構いませんか?」

「えっ、いいですよ」

縫い方を詠斗が教える、元々基礎はありすぐに構造や縫い方を理解し許可を貰ったナトゥが走り出す、奇声こそは上げなかったが周囲に風が吹いていった。

「エイト殿この巾着袋ありがたく頂戴致します、ショルダーバッグの件も感謝しております…この件で老人や仕事に在りつけない女性達をに働いて貰い、人を雇う幅が増えました」

「え…」

「ええ、エコバッグのお陰で作業場を1つ増やすことが出来ました。手先が器用また縫物を得意とする女性や子供、年齢関係なく仕事を出来る者がこのトタラナ村で増えました。それはこの村にとって新しい風が吹いた証です。エイトさん…これからもその比類なき知識を我々に与えて下さい」

深々とズィーガーとゴーテンが頭を下げる、詠斗は狼狽えてしまう只知っている事を伝えただけだ、それを実行したのは彼らだ、そして働ける人が増えたそれは彼らの努力だ。

「俺でよければ…」

詠斗もまた頭を下げる、照れくさいしむず痒い、けど結果に繋がっていくのが嬉しい。

「こんな素晴らしい知識や技術を持っている方に会えるとは人生何が起こるか分かりませんね…。この巾着袋のこの細かい縫い目…素晴らしい…」

頭を上げゴーテンが溜息を漏らして、巾着袋の細部をじっくり見ている。

「もしかして針の違いかも、俺はこれを使って縫いました。店で買った大きめの針は紐通しとして使いました」

エコバッグから出さなくても良いだろうと、手からソーイングセットを出して2人に見せた。

「こ、これは!なんと美しい針に細い糸!エイト殿!お借りしてもよろしいでしょうか!?明日にはお返しします」

「ええぇ、いいですよ」

「ありがとうございます!エイト殿ズィーガー様失礼します!工房に向かわねば!」

ゴーテンも勢いよく出ていく、一瞬で姿が見えなくなった。

「わーはやーい。無茶はしないで下さいねー」

「はっはっは、こうなってしまっては彼らを止められませんね」

早速コインを巾着袋に入れたズィーガーが服の内ポケットにしまう、詠斗は早速貰い物のエコバッグを収納に戻し、青い色のバッグを肩に掛ける。

「これから布を貰った店に巾着袋を渡したら、魚釣りに行ってきます。また持ってきますね」

「それはそれは楽しみですな」

「では俺も失礼します」

ペコリと頭を下げ応接室を辞する、後に残ったズィーガーが明日は100,000ログコインを多めに用意しようと決めた…。
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