あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第7部 異世界帰りの魔王様はチートで無双したりしなかったり~サラリーマンの1から始める異世界ビジネスプラン~

STAGE.2-3 いってくるわ

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「お風呂で少し気分楽になりましたー」
「何かまだダルい…風邪の治りかけみたいな感じ…」
「懐記さんごめんー」
「ん、へーきへーき軽い」
風呂を終え懐記が1番状態の酷い晴海をおんぶして歩く、ゆるやかな風を感じながらみんなで歩く、晴海は懐記の背中に頬寄せて目を閉じる、ゆらゆら揺れて気持ちが良かった。
「おかえりなさい、ご飯できたすよー」
「晴海さん寝ちゃいましたね」
「ジラとチグリスの隣に寝かせておこう」
テントの中で懐記がそっと晴海を布団に乗せる、あどけない表情で静かに眠っていた。
「…神々から返信が来たぞ、調査は続行を希望だそうだ」
「ん、オッケ。俺が行くわ」
「………」
「大河っち、俺は平気」
「本当に行かないで欲しいのだけど…」
「千歳っちも、原因が解ればすぐ戻るんだし」
「神様達から転移魔法は難しいけど、スマホは使えるようにしてくれるって」
「いいじゃん、明日行くわ」
詠斗がスマホを確認し、依頼継続とスマホの使用を可能にしたと連絡が来たが詠斗の顔も浮かなかった。
「ん、飯冷めんじゃん。食お」
「俺もあの街には行って欲しくないすけど、何かあったら転移じゃなく飛んで行きますから!」
「そうだよ!行くから!」
「うん」
ラウラスも詠斗も何度も念を押す、懐記は何度も頷いてお粥を食べている、調子が戻らない率や綴もお粥を食べすっきりとした酸味のある果実水を飲んで話を聞いている、本当は2人も行って欲しくはないし行けるなら一緒に行きたいが未だ調子が戻らない位だ。
「まだ身体が重いです」
「ダルさは抜けないですね」
「無理はしないようにね」
「ああ、今日は早めに休むか。明日は早く起きる」
ラジカは食事も少な目に冷たい果実水で唇を湿らせ、早々に率と綴も一緒に布団に戻った。
「明日の商業エリアオープンやれなくて悪い」
「気にしないで…ごめ…限界…おやすみ」
「俺もだ、詳しい話しは明日」
「僕も…」
「おやすみなさい」
詠斗、大河、千歳、ニア(普通に寝る時間)続いて布団に入って休む、千華、ラウラス、ナイル、蝶の姿のままの千眼に懐記が残り、静かな時間が流れた…。

「懐記さんおはよう!」
「ん、おは。顔色へーきそうじゃん」
「うん…」
「これ!俺が作ったブレスレット!中に札いれてあるから、レグさんの回復魔法とか他の皆の魔法も!」
ティスとライガルに渡そうと思っていたブレスレット2つを懐記の腕に付ける、他の魔法の札も懐記に渡すと懐記が優しく頭を撫でてくれた。
「サンキュ、晴海っち」
全員起き出しテーブルに着いて朝食、本日はオムレツと具沢山スープにパン粥とご飯好きな方を選び、細かくした木の実と果物のサラダを皆で食べた。
「キツかったわー」
「ん…肉…お代わり」
「はいはい、腸詰めね」
オムレツの追加と腸詰めを懐記が焼いてチグリスに渡す、半分寝ながらも食事をするチグリスにミルクを飲みながらだるそうにしているジラ、全員体調はほぼ回復しているが空気は重い。
「ん、皆家はテントに置いとくから好きに入って飯の材料とか持ってって、家は頼んだわ。こっちは空き家があるし」
「なら、使ってないテントと…売れそうな物とか懐記くんの収納に入れるから!」
「ダンジョンのドロップ品もそっちに移す、金も渡しておくから」
「心配しすぎ、原因分かったらすぐ戻るし」
「念の為にね、何か起これば金で解決出来るなら話しは早いから」
「ユナイドさんに聞いたらあの街に《ズィーガー商会》はないから、ぼったくりや詐欺には気をつけて下さいとの事です」
「無茶はするなよ?必ず1日1回は連絡してくれ、なければ緊急事態と判断して向かうからな」
「懐記君、自分を一番大事にすると約束して下さいね。どんな時でも場合でも」
「気をつけてね!」
「オッケ、じゃ行ってくるわ」
懐記の収納に詠斗と大河が金や換金出来そうな物を入れていく、千眼も蝶から人型に戻り見送る。
転移魔法を発動させ再び《トルゥードン》へ1人向かう、昨日と同じ場所へ到着し懐記は平然とした顔で《トルゥードン》の街へ踏み込んで行った。

「アンタ話しあるのよ!ちょっと来て」
「そうそう」
「キ、キリングさんがいない時に良いんですかぁ」
「い、いいのよ!コイツ荷物運びしか能がないんだから」
「ええ、代わりなんていくらでもいるわよ!第5階層突破した私達のパーティーに加わりたい人は大勢いるわ」
「で、でもぉ」
《トルゥードン》の冒険者ギルドの中《黄金の剣》のユリーシュとミーハとネーシアがグローリーを囲んでいた。
第5階層のボスを倒し今この辺りで一目置かれるパーティーのリーダーキリングは指名依頼で貴族の護衛に行き、残りのメンバーは休暇となるが分け前の少ないグローリーは休暇を楽しむ余裕は無く朝も早くこうして冒険者ギルドで依頼を探しにやって来たのを3名が待ち構えていた。
他の冒険者、ギフトの職員は関わるのは御免だとばかりにその周辺から距離を置く。
「………」
「気味わるいわよね、喋らないし」
「人形じみているわ」
「怖いですぅ」
「アンタは今日限り《黄金の剣》をクビよ!」
ユリーシュがグローリーを指差し吐き捨てる、グローリーは3人を只黄昏色の瞳で眺めていた…。
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