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第8部 晴れた空の下手を繋いで…
第3幕 第34話 魔法騎士
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「しっかりしろ、いま治療が出来る場所に連れていく…」
「こ、こどもを助けて…」
「ああ」
大河が千眼の蝶に案内され向かう先、熱に魘された子供を抱える父親がどうか子供だけはと懇願する、大河が転移札を使い船へ送り込むと同時に綴から連絡が入った。
『大河君、今町の入り口でジラさんが魔法騎士という人物と交戦中です。時間稼ぎでの戦いなので急いで住人の皆さんを移動させて下さい、僕は他の人達に連絡します…』
「分かった」
町の入り口の方に視線を送り、綴の声が不安定だったのが気なったが他の住人の救出を急いだ。
「わ~その魔剣と聖剣自己学習機能付きじゃん~すご」
魔法騎士が長い袖でぱふぱふと手を叩いて嗤う、周囲には目玉の様な球体がいくつも飛び交いジラを様々な角度から視ていた。
「へえ、そうか、ま、剣は使う者の鑑だからな。俺はこだわらない」
「お~傭兵王ぽいぽい」
領主の顔もつ狼…ジラは合成獣と判定、剣でボタボタと涎を足らす合成獣の牙を剣で払い視線は魔法騎士から常に反らさず観察していた。
「すまない、すぐに楽にするから」
ジラはあくまでも時間稼ぎをする為に此処にいるこのイカれた存在の魔法騎士の足止めが目的だ、そして目の前の合成獣を一刻も早く救ってやりたい。
「ねえ~おれ~あんたの話し聞きたいな~時間稼ぐんでしょ」
「へえ、付き合ってくれるのか?」
「いいよ~」
「そうかそれなら、もういいな」
魔剣で狼の口を貫く刹那狼の眼差しにああそうか、狼の内に領主がいるのかと隣の人の頭は飾り物だと気付いたがそのまま魔剣で口を突き破りびくびくと身体を震わせ生命が終了した。
「あへへ~あへへ~あ~そいつさそいつさ~領主の権力使って~小さな子供とかを騙して連れて来て殺して食べたの~」
「ふうん」
「数十人位~でも 食べちゃダメな子供食べてさ~だから罰で合成獣にしてみたのさ~あへへ~あへへ~」
ケタケタあへへあへへと腹の底から愉快に嗤う、ジラは大して何も思わないよくある話しだ、綴や詠斗達がいなくて良かったとは思う優しい彼らはきっと子供達を喰った領主に嫌悪感を抱きながらも同情し、喰われた子供達の死を悼むだろう、魔剣から合成獣の死骸を抜き地面に落ちればドロドロと腐って瞬く間に消えていく。
「転生は無理だろうな、眠れ」
「あへへ~やっぱりキレ~妖精の血とドラゴンを取り込んでるからいいね~あ、あの話しほんと~?大国の王を子供の依頼で500ログで引き受けて王の首撥ね飛ばして、大国で賞金1億ログ掛けられてるって~」
「そうだけど?」
「わあ~すご~い」
「そうか?500ログも1億ログも大国の王の首も子供の願いも同じ価値だろ」
「……お前イカれてる」
「イカれてる奴にイカれてると言われてもなぁ」
ジラの一言で魔法騎士のふざけてニヤケた顔が真顔になる、何もかも失いたった1人で焼けた大地に立ち全財産の500ログをジラに渡して歯を喰い縛り血を吐くような声で子供は何もかも奪っていった王を殺してくれと叫んだ。
だから受け取り大国の王の首を跳ねて彼の大国を混乱に陥れ、滅ぶ手前までジラは追い込んだ。
それから子供は傭兵になり自分の様な弱者を少しでも減らそうと奔走し、英雄にまで上り詰めた子供は戦場で散っていった…。
その500ログはジラが持っている物の中で最も価値のある物1つ、有名なジラの物語の1つだった。
「どう~色んな場所で英雄と讃えられたり、賞金首にされたり~幾つもの死骸を築き上げる、英雄と王殺し~国無き王~どんな財宝も美姫も~傭兵王を前にしては価値もなし~」
「吟遊詩人もやってるのか?チップでも払うか?」
「まあ、もらってもいいけど~1億ログってすごいよね~現在の賞金首の最高金額じゃない~」
「そうか?たかだか1億ログで俺の首獲りにくる奴らなんているのか?」
「うわぁ~やば~」
ジラは調子外れな散々聞いてきた歌を聞き首を傾げる、どんな財宝も美しい姫君達もジラの容姿を持ってしまえば霞んでしまう。
1億ログ…この世界で4人家族が一生遊んで暮らして尚余りある金額、傭兵王であるジラを仕留めるに果たして妥当か否かは恐らく否だろう、独りで戦争を止める事すら出来てしまう男だ、1億は安い。
「あの国も対外的に懸けた賞金だからな、俺の首を獲れるとは思ってないだろうさ」
「え~その話し自慢しよ~そうだぁ~良い事思いついた~
せっかくだから~持って帰ってみんなに自慢しよ~その宝石みたいな眼はくり貫いて~本物の宝石にして~そのキレイな髪はペットに食べさせて~身体は毎日のご飯にしよ~髪も眼も身体もすぐ再生するんでしょ~毎日楽しめるね~」
「俺が負けたら好きにすれば?」
「やった~毎日ベッドで可愛がってあげる~」
「へえ、それはそそるな」
「じゃあ~剣だと負けそうだし魔法でやろうかな~」
「じゃ、負けないように頑張るか…ってお前らなー」
魔法騎士の下卑た発言にぶち切れたのはジラではなく、魔剣と聖剣と鎧だった。
「うわ~うわ~激おこ~主の命令無視して勝手に魔法発動させてるぅ~これってあり?」
「さあ?」
魔剣と聖剣が勝手に魔法を発動させ、魔法騎士に金色の矢と闇色の矢を無数に放つ。
「お前ら剣だろ、矢とか出すなよー」
自分たちの主が貶められたのだ怒り狂った剣はまだまだ矢を放ち、鎧は防御結界を張りジラを守る、魔法騎士もまた強固な結界に守られ降り注ぐ矢の雨を結界の中から眺めていた。
「まあ、俺は剣士でなければ自分の腕に誇りもない。さあ、相手はどうだろうな。主人の意志を無視した剣から攻撃受けて…」
「ん~ん~まあ、すごいんじゃない?それで大陸1つ簡単に落とせるでしょ~」
「こいつら俺の言う事聞かないからなーっと、避難完了したか…じゃ俺は行く急がしいし」
「ん~いいよ~またね~」
「ま、会うだろうな」
「あへへ~あへへ~」
スマホからの知らせを受け取りジラと魔法騎士以外いなくなった町を転移札を使い後にする、魔法騎士に手を振られて町を去る、おそらく町は破壊されるだろう、それでもそれで済んだのならマシかとジラは思った…。
「ジラさん!」
「綴」
「ご、ごめんなさい!僕は…!」
「綴、ごめん。身体は持って来られなかった」
「い、いえ!ジラさんが無事なら…」
ジラが島船の大食堂に転移で来ればすぐに綴が涙ぐみながら掛けよってくる、綴に笑みを向け大丈夫だと綴の頭を撫でてやる。
「あんな…酷い事を…」
「綴…楽にしてきたから…」
「はい…」
「さ、まだまだ薬準備しないとな」
「はい、僕も手伝います」
「ああ」
罪もない子供を自分の欲を満たす為に喰った非道な領主だから、気に病む必要はないと伝えたいがこの優しい青年にはその真実も酷だとジラは思い口にするのを留まり、薬草を調合する作業に戻った。
島船にはおよそ800人以上の伝染病を患った村人達がいる、誰も彼もが不安を抱えて過ごしていた…。
「こ、こどもを助けて…」
「ああ」
大河が千眼の蝶に案内され向かう先、熱に魘された子供を抱える父親がどうか子供だけはと懇願する、大河が転移札を使い船へ送り込むと同時に綴から連絡が入った。
『大河君、今町の入り口でジラさんが魔法騎士という人物と交戦中です。時間稼ぎでの戦いなので急いで住人の皆さんを移動させて下さい、僕は他の人達に連絡します…』
「分かった」
町の入り口の方に視線を送り、綴の声が不安定だったのが気なったが他の住人の救出を急いだ。
「わ~その魔剣と聖剣自己学習機能付きじゃん~すご」
魔法騎士が長い袖でぱふぱふと手を叩いて嗤う、周囲には目玉の様な球体がいくつも飛び交いジラを様々な角度から視ていた。
「へえ、そうか、ま、剣は使う者の鑑だからな。俺はこだわらない」
「お~傭兵王ぽいぽい」
領主の顔もつ狼…ジラは合成獣と判定、剣でボタボタと涎を足らす合成獣の牙を剣で払い視線は魔法騎士から常に反らさず観察していた。
「すまない、すぐに楽にするから」
ジラはあくまでも時間稼ぎをする為に此処にいるこのイカれた存在の魔法騎士の足止めが目的だ、そして目の前の合成獣を一刻も早く救ってやりたい。
「ねえ~おれ~あんたの話し聞きたいな~時間稼ぐんでしょ」
「へえ、付き合ってくれるのか?」
「いいよ~」
「そうかそれなら、もういいな」
魔剣で狼の口を貫く刹那狼の眼差しにああそうか、狼の内に領主がいるのかと隣の人の頭は飾り物だと気付いたがそのまま魔剣で口を突き破りびくびくと身体を震わせ生命が終了した。
「あへへ~あへへ~あ~そいつさそいつさ~領主の権力使って~小さな子供とかを騙して連れて来て殺して食べたの~」
「ふうん」
「数十人位~でも 食べちゃダメな子供食べてさ~だから罰で合成獣にしてみたのさ~あへへ~あへへ~」
ケタケタあへへあへへと腹の底から愉快に嗤う、ジラは大して何も思わないよくある話しだ、綴や詠斗達がいなくて良かったとは思う優しい彼らはきっと子供達を喰った領主に嫌悪感を抱きながらも同情し、喰われた子供達の死を悼むだろう、魔剣から合成獣の死骸を抜き地面に落ちればドロドロと腐って瞬く間に消えていく。
「転生は無理だろうな、眠れ」
「あへへ~やっぱりキレ~妖精の血とドラゴンを取り込んでるからいいね~あ、あの話しほんと~?大国の王を子供の依頼で500ログで引き受けて王の首撥ね飛ばして、大国で賞金1億ログ掛けられてるって~」
「そうだけど?」
「わあ~すご~い」
「そうか?500ログも1億ログも大国の王の首も子供の願いも同じ価値だろ」
「……お前イカれてる」
「イカれてる奴にイカれてると言われてもなぁ」
ジラの一言で魔法騎士のふざけてニヤケた顔が真顔になる、何もかも失いたった1人で焼けた大地に立ち全財産の500ログをジラに渡して歯を喰い縛り血を吐くような声で子供は何もかも奪っていった王を殺してくれと叫んだ。
だから受け取り大国の王の首を跳ねて彼の大国を混乱に陥れ、滅ぶ手前までジラは追い込んだ。
それから子供は傭兵になり自分の様な弱者を少しでも減らそうと奔走し、英雄にまで上り詰めた子供は戦場で散っていった…。
その500ログはジラが持っている物の中で最も価値のある物1つ、有名なジラの物語の1つだった。
「どう~色んな場所で英雄と讃えられたり、賞金首にされたり~幾つもの死骸を築き上げる、英雄と王殺し~国無き王~どんな財宝も美姫も~傭兵王を前にしては価値もなし~」
「吟遊詩人もやってるのか?チップでも払うか?」
「まあ、もらってもいいけど~1億ログってすごいよね~現在の賞金首の最高金額じゃない~」
「そうか?たかだか1億ログで俺の首獲りにくる奴らなんているのか?」
「うわぁ~やば~」
ジラは調子外れな散々聞いてきた歌を聞き首を傾げる、どんな財宝も美しい姫君達もジラの容姿を持ってしまえば霞んでしまう。
1億ログ…この世界で4人家族が一生遊んで暮らして尚余りある金額、傭兵王であるジラを仕留めるに果たして妥当か否かは恐らく否だろう、独りで戦争を止める事すら出来てしまう男だ、1億は安い。
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「へえ、それはそそるな」
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魔法騎士の下卑た発言にぶち切れたのはジラではなく、魔剣と聖剣と鎧だった。
「うわ~うわ~激おこ~主の命令無視して勝手に魔法発動させてるぅ~これってあり?」
「さあ?」
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「はい…」
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「ああ」
罪もない子供を自分の欲を満たす為に喰った非道な領主だから、気に病む必要はないと伝えたいがこの優しい青年にはその真実も酷だとジラは思い口にするのを留まり、薬草を調合する作業に戻った。
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