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第09部 魔王たちの産声 歪

STAGE.4-20 みーんなご飯

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「ご飯沢山炊いたから…おかわりしてね」
「味噌汁出来たよーキノコのやつ」
「サラダも…チーズ入れた」
ご飯時ジラ達も戻り車が再び走り出す、風呂に入りマンドランドとお化け野菜達も一緒に入って戻ればグローリーとイザライデアとゴーレム達とヒヨコ達が食事の支度をしてくれていた。
「お、美味そうだ!お前らは野菜だけか?」
「なんでも食べますよ」
「じゃ、食うぞー」
大所帯になったのでソファで食べられるようにテーブルを造りゴーレム達が甲斐甲斐しく動物達とマンドランド達に食事を食べさせていく、マンドランド達も魔物達と打ち解けたのか仲良く食べている。
『いただきまーす』
「中々美味だなこの唐揚げ丼、ソースが良い」
「マヨネーズかけた」
「グリ、美味いな」
「唐揚げ揚げるの楽しいぞ」
「揚げ立て味見出来るし美味しい、公園でもやりたいけど油は高いから料金が高くなる」
「高くても食いたい奴らはいるだろうがな」
「ま、ホテルとフードコートでやればいいよな」
ガツガツと元気よく食べるイザラとイデア、キノコの味噌汁が美味いし外が毒の森でもなければ豪華な食堂車のような雰囲気だ。
「今日は全員早めに休めよ、南の気配尋常じゃないな。おかわり、味噌汁も」
『殺気だ、あいつの』
「かなりやる気ですね、味噌汁をお願いします」
「これだけの戦力ですが、深追いは禁物です。中はどうなっているのかわかりませんし、唐揚げ頂きます」
「話し合いで済ませたい所だ、野菜が美味いなサラダの追加を貰う」
「食い物では連れまい、からあげ丼おかわりだ」
『ふん、俺もおかわり!』
食べながらの話し合い気になるのはやはり南の番外個体魔王だろう、ジラと蒐集家とラジカがおかわりをしつつ話しを上げる。
ゴーレムとグローリーが追加を準備してくれる、追加で来た野菜が美味しく野菜スティックとマヨネーズと味噌のソースが動物達に好評でせっせとヒヨコ達が用意してくれていた。
「明日は懐記がくれたメモでご飯つくるね…動物達も増えたしダンジョンで一緒に戦ってくれるのは」
「チキとマンドランド達だな、こいつらは車で留守番だ」
「分かった野菜の収納袋は残るヒヨコ達に渡しておくね…」
時間停止機能の収納袋をゴーレム達に渡し、後は明日まで休みつつ再度荷物の確認を行うように伝えておく。
「明日は早めに此処に集まってくれ」
全員頷いておかわりで明日の分の唐揚げが無くなったので、風呂に入りグローリーは更に料理を追加しようとゴーレム達の力を借りる事にした。

「グリっちにも教えたカボチャぽいグラタン、どう?」
「すごいです!チーズとこんなに相性が良いんですね!す、すごい!」
トゥナーの店で詠斗達も集まり皆でわいわい野菜を植えたり、収穫したり料理をしたりと過ごしていた。
「可愛いー!」
「お化け野菜って絵本みたいだねー」
「えほんてなんですか?」
懐記が持ち込んだオーブンに大きな白いカボチャの中をくり抜き柔らかくなるまで焼いた物の中に引き肉とチーズをふんだんに入れて更に焼いた物をトゥナーに教えながら量産していく。
崇幸と千眼に大きな竈も造って貰い折角だからとピザパーティが始まり、集まった晴海達やアシューやサウ、カイネとバルタル達とピザ生地を作っていく。
「字が少ない、分かりやすい小さい子にが読む本だよー」
「へえ、面白そうー」
「懐記さんちや大河さんも持っているかも、聞いてみようか」
「読んでみたい」
アシューとサウが晴海と話しながらワイワイと生地をこねていく、マンドランドとお化け野菜は孤児院の子供達と遊んでいるお化け野菜は子供を身体に乗せたり、マンドランドは一緒に種をや苗を植えたりしていた。
「今皇国でもピザ流行しているよね、明日もナイルさんと皇国で料理教室の手伝いだし」
「そうそう、明日はナトゥーさんの野菜とトイ君の野菜で野菜たっぷりピザとチーズピザ作りだもんね」
「後辛いソースも作るって」
「でも、あのナトゥーさん?すごいね、マンドランドとお化け野菜が一緒に住める環境を生み出せるなんて」
「……すごい強いんだろうね」
カイネとバルタルがピザ生地を形成しながら周囲を見渡す、マンドランドもお化け野菜もそれこそバルタル達にとってはおとぎ話のような存在だ。
最近バルタルとカイネは孤児院の仕事の他にゴーレム達のメニュー作りや、皇国でナイルのアシスタントもしている、忙しいが遣り甲斐のある日々を過ごしている。
「カイネおにーちゃん、バルにーちゃん。お野菜沢山とったよー」
「ありがとう、美味しいの作るからね」
「うん!」
子ども達から野菜を受け取りカイネが笑えば、子供達がまた駆けていく。
「さあ、沢山作ろうね」
『はーい』

「ピザどんどん焼いていきますすよー」
シアと子供達がピザ生地にどんどん具材を盛り付けラウラスが竈に入れていく、詠斗と率が仕上げに生ハムやチーズや乗せて収納し、綴がデザートピザにジャムと果物を乗せた物も作っていく。
「ラウラスくん竈どう?」
「オーブンも良いすけどこんなデカい竈もピザ沢山焼けて最高す」
「それは良かった!」
「飲み物の準備も出来た…」
「もう暗くなって来たからな、そろそろ始めよう」
『はーい』
ピザも揃い唐揚げやフライドポテト、野菜のオーブン焼きやサラダが幾つものテーブルに並び、カーテス達やニジェルガやゴーシュ達もやって来てピザパーティが始まる。
「ナイルさん達は来れない?」
「肉ダンジョンと魚ダンジョンとかの周回しているねゴーレム達と」
「後で届けに行こう」
晴海がナイル達はと尋ねると詠斗が後で届けに行こうと話す、ティスとライガルも食材調達に行っているようだった。
「うん」
「やあ、良い匂いだね」
「千歳さんだ!早くピザ食べよう」
「千歳さん、お疲れ様です。どうですダンジョンは?」
「そうだね、カジノダンジョンの反響が思ったよりも凄くてね、トラブルは大して起きていないけど明日からはもう少し人数を絞ろうか」
「僕も明日お手伝いしますね」
「僕もします!」
「ありがとう」
カジノダンジョンの運営から来た千歳に綴が状況を確認するとどうやら、反響が強く人が大勢来ているようでスーパー銭湯とホテルの運営も冒険者達が増え、建て増しやスタッフの増加を行っているようだった。
「順番待ちの冒険者の皆さんには他の依頼やバイト的な物を紹介して、回していこうかと風早と話しをしているよ」
「そうですね、同じ階層に人が集まりやすいですからね」
「うん、中にはいい歳の冒険者の方もいてね。職業紹介を情報ギルドに設ける事にしたよ。皆の意見が聞きたいから今夜会議を開こうと思うんだけど」
『さんせーい』
「じゃ、ご飯食べよう!」
「そうだね」
晴海に手を引かれ食事に向かう千歳、ラジカ達も今頃食事をしているだろうかと逢いたいし顔も見たいなと千歳は夜空を見上げた…。
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