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深楽朱夜

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第011部 イレギュラー過ぎる召喚は神々も知らない内に/500年の孤独と独夜と独りと到達に至る導 回顧録

絡めとるは12脚の蜘蛛なりや 第肆章

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外神が《イトセトナ》に向かい、グローリー達と家に帰る事にした晴海達。
「ただいまー」
「おかえりなさい」
「お、おかえり」
たまごダンジョンから戻りおやつの蒸しパンを食べていたセレネ達にイデアが銃を渡せば目を輝かせたがきちんとおやつを食べてから、自分達の部屋に行き早速弄り始めた。

「そうか、蜘蛛か…」
「晴海ちゃん、蟲人はね…父さんが昔何度か討伐した事があってね…彼らに心はあるけれど酷く薄いの感覚も感情も…短命だからね。父さんが討伐したの内の1体、蟷螂は父さんに殺して貰う時ありがとうって言ったんだって…僕たちも支えるよ」
「ありがとう…」
お茶を飲みながら先程の経緯を話し、ウォルゾガとカーテスが支えていくと言ってくれる、晴海は頷き不安を感じつつもこうして詠斗達もグローリー達もいる自分で選んだ選択だ後悔はしない。
「崇幸が赤ん坊用品くれるから貰ってくるついでに、タナトスたちにおやつ持っていくな。晴海今日は餃子だからな沢山作ろうな」
「うん!」
ウォルゾガが立ち上がり、メシュレラとカーテスが餃子の準備を始めるイビヤ達は昼寝をしているようで静かだ。
「晴海…剣にあげる名前良いのない?識とか綺麗な名前だし」
「風早っていうのもカッコいいな」
「う~ん、俺あんまり勉強してないから漢字とかしらないけど植物とか色とか沢山あるよ。意味も色々あるし…詠斗さんの詠は読む歌うって意味があるし、大河さんは大きく豊かな河を意味していて…率さんは親が数学が好きで確率から取っていて、綴さんは過去も今も未来も綴っていくって意味で、俺は…晴れた海、千歳さんは千年の別漢字縁起が良いんだって、懐記さんは懐かしさを記していくって意味、崇幸さん達は聞いていないなー」
「へえ、面白い。俺の剣はカッコ良い響きがいいな」
「俺は…植物…」
「俺は優しい名前…」
イデア、イザラ、グローリーと晴海で晴海が書きだしていく漢字を見て盛り上がる、メシュレラとカーテスはクスクスと夕食の支度をしながら笑い合った…。

「命が薄い…」
「面白い表現をしますね」
「………何か目的が?」
「特には?見学です」
《イトセトナ》の超長距離転移で移動した外神の街の景色をの感想に背後にいた蒐集家が嗤う、外神は驚きもせず隣に並ぶ蒐家を見つめる。
「命が薄い…良い響きですね、ああ綺麗な場所ですね、美しい…」
「……この光景を見てそう思うのは神か悪魔か…」
「この世界の人に抱く感情は何もない、貴方もでしょう?」
「…………」
目の前に広がる光景、栄えた国であっただろう建物も人も黒い糸に絡め取られ周囲は暗い。
視線の奥の城の様な建物には巨大な禍々しい繭が張り付きドクドクと脈打つ、取り込まれた人々は
もう魔力も身体も糸の中で吸い尽くされ…この街の生きている命は1つ…蟲人12脚の蜘蛛のみ。
「ふ……これを晴海君に見せたらどうなります?これだけの命を喰い尽くした存在を愛情を持って彼は育てるのでしょうか?」
「……ありのままを見て貰います」
本当は隠しても良い、だが、あの優しい少年はそれでも育てると言うだろう…。
「へぇ、この世界にくる日本人はやはり何処か歪だ」
「……そうですね、でもそれで良いと思います」
「それで?何をするんです今」
「もう戻ります」
「……まあ、そうですね」
「……それとも貴方が殺しますか?」
「それも面白そうですが止めておきます」
「………そうですか」
蟲毒蝶で進化させた銃を収納空間から出して空間を撃ち抜く、収集家も転移を行い《イトセトナ》を去った…。

「石鹸と石鹸水にハンドクリームとかも薬草ダンジョンの薬草で作れるから、それを作って売り出したいんだよねー」
「素敵ですね」
「そう、バイトを募集して作ってくれる人達を集めてこの大河さんから借りた本を元に工場?工房を裏に造って行こうかなと」
「いい!可愛いの造ろう」
「率…造るよ…得意」
「チャスちゃんありがとう!」
率達の店の本日の営業が終わり、夕食前にチャスの家に皆で帰り率主導の元、今後の予定を話し合っていく、チャスやヴィヴィ達も話に加わり意見が出て来る。
「石鹸水はわりと簡単に出来るのよね、香りも付けやすいけど石鹸は結構大変ね」
「量を作るとなると魔法頼みが良いかも」
「そうねぇ、人手もいるけど」
『皆様、石鹸や石鹸水の製造過程は一部魔法仕掛けで行えます。工房が出来次第組み込みます』
『まっかせてぇーん、良い商品出しましょうね』
「ありがとうございます!風早さん識さん」
『あ、そろそろ餃子包むってグリパパが呼んでいるわ、みんないきましょ』
『はーい』
風早も識も話に入り色々案を出して固まっていく、グリ達の手伝いに呼ばれ家に向かった。

「うん、良い唄が出来てきた!」
ニスムの孤児院の中でメディエスカが椅子に座りペンと紙を書き殴りながら、良い曲が出来上がっていく、賑やかな場所子供の声を聴きながら造り上げていく。
燈火がお茶と干した果物を置き休憩をとギーギス達にも渡す、今日の夕食は……魚の塩焼きと皆で昼に採取したキノコソテーに肉じゃが大量と、具沢山スープにご飯と果物を手分けして準備している、風早と識と崇幸のお陰で料理の簡略化が大分進み、ニスム達も色々な事が出来るようになり、たまごダンジョンや魚ダンジョンにも行くようになり食事事情が今迄よりも充実していた。
「これで上手くいく筈!」
「良かったです」
「お疲れだなー」
燈火とギーギスが労う、子供達もパチパチと手を叩いてくれる。
「これでいつでも行けるー」
「戻りました…」
「出来た!唄!」
「ありがうございます、メディエスカさん。後でソスォサチさん達を呼びますね」
「いや!こちらこそ!まさか楽器の特殊魔法具を貰えるとはね!この件が終わったら演奏会を開くよ」
「はい…」
イシュターから以前気まぐれに音を出す魔法具を貰った大河達が、それを今回の報酬にメディエスカに渡したので嬉しそうにしている、この大陸では知られていないがかなり有名な吟遊詩人のようで様々な楽器も弾き熟せる腕があると自画自賛していた。
「さあ、夕ご飯です!外神さんも食べよう」
燈火がニコニコと戻った外神を労い椅子に座るように言い、外神も断る理由もないので椅子に座った…。
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