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第013部 序列第13位と生きた山脈×まだまだ続くよ空の旅
第7幕 第9話 本と空 ×Stage.7-9 燈火の涙
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Stage.7-9 燈火の涙
「燈火さん!」
「何があったんだ」
「何で俺まで…」
「あの下に魔人がいるな」
広場にやって来た大河、千歳、テーデ、カイムが遺跡の下に魔人がいる事を察知した。
「メシュレラ達は《島船》の虫達の看病で来れない、あっちも危ないからな」
魔人の子ども達がカイムに纏わりメシュレラはと尋ねれば、カイムとテーデが肩を竦めた。
「おい、燈火なに泣いているんだよ?」
「苛められたのか?」
「ごめ、大河君と千歳君の顔をみたらほっとして涙が…」
泣く燈火にカイムとテーデが寄り、大河と千歳はウォルゾガとカーテス、案内役から話しを聞いて千歳が考え込む。
「皇国の遺跡の石像と貧民街…」
「皇帝が石像を渡してくれると思うか?貧民街の件は監獄というのであれば俺達にはどうにも出来ないと思うが、あいつが出来ると言うんだったら出来るという事か」
「そうだね…交渉する余地はあると思うけど…少し時間が…欲しいとは言えないか」
話しを聞き千歳と大河が顔を顰める、昨夜の晩餐に参加した大河と千歳は食事はお世辞にも美味いとも言えない豪奢な食事と酒、適度な会話…正直つまらなかったが…静かな晩餐の中ヴリトゥユは終始口数少なめに取り留めのない会話を行った程度だった。
「…泣いても何も解決しません」
「泣かしたお前が言うなよ」
「燈火泣かして何が楽しいんだよ」
千歳が提案を思いついている間も泣き止まない燈火にタナトスがうんざり気味に言えば、カイムとテーデが燈火を泣かすなとタナトスを責める。
「ふん、まるで《泣き姫》の様ですね、騎士に守られ泣けば周りが守る」
「《泣き姫》とはまた懐かしい名前ですね、ああ、本当に彼女の様に結晶が産まれましたね」
「スキルでしょう、まあ彼女の涙よりは美味ですね」
「げ、こいつら燈火の涙の結晶喰ったぞ」
「まあ、食えたら食うよな。美味いぞ」
「嫌だ、涙とか食いたくない」
ぽろぽろと零れる燈火の涙が地面に結晶となって落ちる、蒐集家も訪れ地面の結晶を拾い口に運び、タナトスもまた口に含めばカイムも口に放り込んだ。
テーデは心底嫌そうな顔をし、口に入れた涙の結晶は口の中で儚く溶けた…。
「ああ、あまりの綺麗さに食べてしまいましたね燈火さん、貴方の涙大変美味でした哀しみと困惑と戸惑いの味。これは対価を支払わないといけませんね。さあ、燈火さん貴方の願いをどうぞ?貴方の涙を食べたタナトスさんとカイムさんも対価を支払いましょう」
「あー食べなくて良かったー」
『はぁ!?』
テーデは助かったとばかりに胸を撫で下ろす、タナトスとカイムは声を揃えた。
「蒐集家さん、ありがとう。2人とも食い逃げはダメだよ?さ、燈火さんどうしたいのか言って、タナトスさんとカイム君が叶えてくれるから」
「ああ、そうだな。人の涙を食べておいて何も無しはないな」
千歳がにこりと笑い大河も続く、カイムの顔が引き攣りタナトスは心底嫌そうな表情を浮べた、目の前の極上の菓子の誘惑に耐えられなかった2名、気付いたら口に入れていた。
「お、おい、ふざけんな!お前そんなやつじゃないだろ!」
「そうですよ、対価なら他の物で支払いますよ」
「ふふ、嫌そうな顔してますね。燈火さんの涙はそれ位の価値があるでしょう?」
「お前まさか俺達に対しての嫌がらせか?」
「自分も犠牲にしてまでしたい事ですか?」
「はい、最近何か物足りなかったので」
「物足りないで皇国に喧嘩売んのかよ」
「はい」
「私は貴方の様な暇人ではありません、貴方の暇つぶしに付き合えないですよ」
「燈火さんを苛めて、楽しんでですか?暇ではないと?」
「俺は苛めてないからな」
「食べたじゃないですか?」
蒐集家、タナトスとカイムの言い合い…収集が付かない、自分を犠牲にしてまでカイムを巻き込んだこの遣り取りに大河が動画と千歳は動画を撮り始めた。
「では、燈火さんお願いしてください」
「石像と貧民街を救ってくれますか?」
「ちょっと待て、そのガキどもと石像をこの国から持ち出す事だろ?お前の望みは?」
「そうですね、それは違うと思います」
「分かりました、燈火さん」
「タナトスさん、カイム君。よろしくね、さ、戻って会議をしよう」
「チビども帰るぞ、ニスムもこいつらがなんとかするから戻るぞ」
「は、はいよろしくお願いします」
「すみません、この子達は連れて行きます。陛下には話し合いが完了次第謁見の許可を取りに来ますね」
「皆様は賓客ですから…陛下も無下には出来ないと思います…」
それまでの遣り取りを呆気に取られて眺めていた案内役に千歳が声を掛け、全員を連れて千歳が《空船》へと戻って行った。
第7幕 第9話 本と空
「これを作って貰ったの?すごいね」
「絵本だ、綺麗に出来ているなぁ」
「うわ、空に浮かんでる、すごいなー」
アコミアを連れて《アタラクシア号》に戻った綴達、子ども達が晴海に作った本を見せて嬉しそうにしていた。
「アコミアさんも食事と良ければ泊まって行って下さい、お風呂も入りましょう」
「い、いやそんな」
「是非、それとこれは本の代金です、少なかったら言って下さい」
「こ、こんなに!?貰い過ぎだよ」
「良いんです、子ども達が喜んでくれましたから」
「……」
「さ、今日の夕食はステーキすすよ!皆さんお風呂入ってくださいす」
「ラウラス俺も手伝うよ」
『はーい』
「行きましょう、とても気持ち良いですよ。空の湯殿は」
「行こう、空、お風呂だよ」
「あぅ」
アコミアを連れて綴達が風呂へ向かう、ラウラスと詠斗はステーキを焼いて夕食の準備に取り掛かった。
「本を作ったりもするし、読むのも好きだよ。明日よければおすすめの本屋を紹介するよ」
アコミアも子ども達の世話をしてくれ、明日街の案内を買って出てくれる面倒見が良いらしい。
「そこで、アコミアさんにお願いがあるんです。是非僕達と一緒に旅というか、《ガルディア》に子ども達に製本を教える先生として来て貰えませんか?」
「《ガルディア》?また随分遠い所から来ているなぁ、本を作るのを教えるのは良いけど」
食堂でステーキとパンとライスは好きな方を選らんで貰い、野菜ソテーとサラダとスープを食べながら綴がアコミアに事情を話した。
「なるほどね、その中継器が全て繋がれば《エンブ》にも《ガルディア》にも行き放題で空の旅も付いてくるとい訳か…ま、廃業寸前の独り身で自由気ままだし、良いよ。連れて行ってよ」
「ありがとうございます、生活や金銭面は心配しないで下さい」
「よろしく!」
「あはは。今までもその日暮らしだったからさ、そこは心配していないよ。よろしく」
あっさりとアコミアが詠斗達の旅に加わる事になり、詠斗達が歓迎してくれる。
自分を必要としてくれるならば、空を超えて行くのも面白いのかもしれないとアコミアは思った…。
「燈火さん!」
「何があったんだ」
「何で俺まで…」
「あの下に魔人がいるな」
広場にやって来た大河、千歳、テーデ、カイムが遺跡の下に魔人がいる事を察知した。
「メシュレラ達は《島船》の虫達の看病で来れない、あっちも危ないからな」
魔人の子ども達がカイムに纏わりメシュレラはと尋ねれば、カイムとテーデが肩を竦めた。
「おい、燈火なに泣いているんだよ?」
「苛められたのか?」
「ごめ、大河君と千歳君の顔をみたらほっとして涙が…」
泣く燈火にカイムとテーデが寄り、大河と千歳はウォルゾガとカーテス、案内役から話しを聞いて千歳が考え込む。
「皇国の遺跡の石像と貧民街…」
「皇帝が石像を渡してくれると思うか?貧民街の件は監獄というのであれば俺達にはどうにも出来ないと思うが、あいつが出来ると言うんだったら出来るという事か」
「そうだね…交渉する余地はあると思うけど…少し時間が…欲しいとは言えないか」
話しを聞き千歳と大河が顔を顰める、昨夜の晩餐に参加した大河と千歳は食事はお世辞にも美味いとも言えない豪奢な食事と酒、適度な会話…正直つまらなかったが…静かな晩餐の中ヴリトゥユは終始口数少なめに取り留めのない会話を行った程度だった。
「…泣いても何も解決しません」
「泣かしたお前が言うなよ」
「燈火泣かして何が楽しいんだよ」
千歳が提案を思いついている間も泣き止まない燈火にタナトスがうんざり気味に言えば、カイムとテーデが燈火を泣かすなとタナトスを責める。
「ふん、まるで《泣き姫》の様ですね、騎士に守られ泣けば周りが守る」
「《泣き姫》とはまた懐かしい名前ですね、ああ、本当に彼女の様に結晶が産まれましたね」
「スキルでしょう、まあ彼女の涙よりは美味ですね」
「げ、こいつら燈火の涙の結晶喰ったぞ」
「まあ、食えたら食うよな。美味いぞ」
「嫌だ、涙とか食いたくない」
ぽろぽろと零れる燈火の涙が地面に結晶となって落ちる、蒐集家も訪れ地面の結晶を拾い口に運び、タナトスもまた口に含めばカイムも口に放り込んだ。
テーデは心底嫌そうな顔をし、口に入れた涙の結晶は口の中で儚く溶けた…。
「ああ、あまりの綺麗さに食べてしまいましたね燈火さん、貴方の涙大変美味でした哀しみと困惑と戸惑いの味。これは対価を支払わないといけませんね。さあ、燈火さん貴方の願いをどうぞ?貴方の涙を食べたタナトスさんとカイムさんも対価を支払いましょう」
「あー食べなくて良かったー」
『はぁ!?』
テーデは助かったとばかりに胸を撫で下ろす、タナトスとカイムは声を揃えた。
「蒐集家さん、ありがとう。2人とも食い逃げはダメだよ?さ、燈火さんどうしたいのか言って、タナトスさんとカイム君が叶えてくれるから」
「ああ、そうだな。人の涙を食べておいて何も無しはないな」
千歳がにこりと笑い大河も続く、カイムの顔が引き攣りタナトスは心底嫌そうな表情を浮べた、目の前の極上の菓子の誘惑に耐えられなかった2名、気付いたら口に入れていた。
「お、おい、ふざけんな!お前そんなやつじゃないだろ!」
「そうですよ、対価なら他の物で支払いますよ」
「ふふ、嫌そうな顔してますね。燈火さんの涙はそれ位の価値があるでしょう?」
「お前まさか俺達に対しての嫌がらせか?」
「自分も犠牲にしてまでしたい事ですか?」
「はい、最近何か物足りなかったので」
「物足りないで皇国に喧嘩売んのかよ」
「はい」
「私は貴方の様な暇人ではありません、貴方の暇つぶしに付き合えないですよ」
「燈火さんを苛めて、楽しんでですか?暇ではないと?」
「俺は苛めてないからな」
「食べたじゃないですか?」
蒐集家、タナトスとカイムの言い合い…収集が付かない、自分を犠牲にしてまでカイムを巻き込んだこの遣り取りに大河が動画と千歳は動画を撮り始めた。
「では、燈火さんお願いしてください」
「石像と貧民街を救ってくれますか?」
「ちょっと待て、そのガキどもと石像をこの国から持ち出す事だろ?お前の望みは?」
「そうですね、それは違うと思います」
「分かりました、燈火さん」
「タナトスさん、カイム君。よろしくね、さ、戻って会議をしよう」
「チビども帰るぞ、ニスムもこいつらがなんとかするから戻るぞ」
「は、はいよろしくお願いします」
「すみません、この子達は連れて行きます。陛下には話し合いが完了次第謁見の許可を取りに来ますね」
「皆様は賓客ですから…陛下も無下には出来ないと思います…」
それまでの遣り取りを呆気に取られて眺めていた案内役に千歳が声を掛け、全員を連れて千歳が《空船》へと戻って行った。
第7幕 第9話 本と空
「これを作って貰ったの?すごいね」
「絵本だ、綺麗に出来ているなぁ」
「うわ、空に浮かんでる、すごいなー」
アコミアを連れて《アタラクシア号》に戻った綴達、子ども達が晴海に作った本を見せて嬉しそうにしていた。
「アコミアさんも食事と良ければ泊まって行って下さい、お風呂も入りましょう」
「い、いやそんな」
「是非、それとこれは本の代金です、少なかったら言って下さい」
「こ、こんなに!?貰い過ぎだよ」
「良いんです、子ども達が喜んでくれましたから」
「……」
「さ、今日の夕食はステーキすすよ!皆さんお風呂入ってくださいす」
「ラウラス俺も手伝うよ」
『はーい』
「行きましょう、とても気持ち良いですよ。空の湯殿は」
「行こう、空、お風呂だよ」
「あぅ」
アコミアを連れて綴達が風呂へ向かう、ラウラスと詠斗はステーキを焼いて夕食の準備に取り掛かった。
「本を作ったりもするし、読むのも好きだよ。明日よければおすすめの本屋を紹介するよ」
アコミアも子ども達の世話をしてくれ、明日街の案内を買って出てくれる面倒見が良いらしい。
「そこで、アコミアさんにお願いがあるんです。是非僕達と一緒に旅というか、《ガルディア》に子ども達に製本を教える先生として来て貰えませんか?」
「《ガルディア》?また随分遠い所から来ているなぁ、本を作るのを教えるのは良いけど」
食堂でステーキとパンとライスは好きな方を選らんで貰い、野菜ソテーとサラダとスープを食べながら綴がアコミアに事情を話した。
「なるほどね、その中継器が全て繋がれば《エンブ》にも《ガルディア》にも行き放題で空の旅も付いてくるとい訳か…ま、廃業寸前の独り身で自由気ままだし、良いよ。連れて行ってよ」
「ありがとうございます、生活や金銭面は心配しないで下さい」
「よろしく!」
「あはは。今までもその日暮らしだったからさ、そこは心配していないよ。よろしく」
あっさりとアコミアが詠斗達の旅に加わる事になり、詠斗達が歓迎してくれる。
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