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第013部 序列第13位と生きた山脈×まだまだ続くよ空の旅
Stage.7-27 命が軽い場所Ⅳ 決闘会開始前
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「ああ、そちらの書類はタナトス殿に確認を。これは私の方で、この件は千歳殿に……牢獄の民の身分証はこれを。崇幸殿の船の《ノゼバ国》の民達の仕事の振り分けと住居は…分かりました」
グローリー宅の奴隷ギルドでヴィッセがスマートフォンとタブレット、PCを活用しタナトスの仕事をこなしていた。
「ヴィッセ支配人代理、お茶を淹れました。休みむしょう」
「ありがとうございます、ソーンさん。この書類が片付いたら休みます」
「分かりました、私はこちらを」
「確認が終わった物です、《ノゼバ国》の身分証予備含む4,500枚用意出来ました」
「了解しました、神々に頼み先に《黒鳶》に運んで魔力を注ぐ様に依頼します。此処に情報が出るので識殿達に把握して貰うように」
『分かったわぁん、ヴィッセちゃんも少し休んで~転送しとくからぁ』
「はい」
椅子に少し深く身体を預けソーンが置いた蜂蜜入りの茶の香りを楽しむ、疲れるというよりかはタナトスの業務量にドン引きしているヴィッセだった。
最上位の魔人だからこそこなせる脳と魔力と体力、並の魔人ならば悲鳴が上がる仕事量、いくら《ノゼバ国》の難民や牢獄の件が重なっているとはいえ尋常じゃない仕事量だった。
「戻りました」
「支配人!おかえりなさい、お茶淹れますよ」
「頂きます」
「………」
「なんです?」
「調整は終わりましたか?」
「ええ」
「あの魔人ですが…」
「明日になれば分かりますよ」
ヴィッセが急ぎでタナトスに確認して欲しい書類を渡し無言で見つめればタナトスがいつもの無愛想な表情で尋ねる、書類を捲る手は止まらないままヴィッセの顔色だけが曇っていく。
「勝ちますよ、牢獄を手に入れた後の業務もお願いしますよ。忙しくなりますから」
「……魔人を貴方は殺せますよね?」
「あの魔人を殺して欲しいんですか?」
「それが最も簡単な事かと…カイムやメシュレラ殿はあの魔人の正体に気付いていると思います…危険過ぎる」
「私の仕事は決闘会に勝ち支配者になる事ですが?」
「ええ……申し訳ない、無理を言いました」
「いえ、明日迄特に用はないのでこの後は此処で仕事をします」
「なら、お茶にしてからにしましょう」
「パンケーキとジャムがあります、ウォルゾガさんからです」
ソーンとワンズが準備し、テスナがそれぞれの卓上にカトラリー類を用意してくれる。
ヴィッセは一抹の不安を抱えタナトスを見るがタナトスはいつもと変わらぬ様子で書類に目を通し、準備が出来る間も仕事を片付けていく、明日決闘会という戦いが行われるようには見えない程落ち着いている。
「どうぞ、今日のお茶は花蜜のお茶です。甘味がありますが飲みやすいですよ」
「ありがとうございます、良い香りですね。カフェにも入れて貰います」
「はい」
ヴィッセが礼を言い飲めば、テスナとソーンも嬉しそうにしている、タナトスは特に何も言わずパンケーキを食べて夜迄仕事をこなした…。
「子供の罪人……か」
「それ様の施設を造ろうか、何の罰も無くそのままと言い訳にはいかないか…」
「この国と言いますか大半の国は罪の重さで処罰が下されます、そこに年齢は考慮されません。受ける罰の重さは同じです」
「チキちゃん達が連れて来てくれた子供達の様子が酷いです…レグちゃんがケガを治してくれたんですが…」
「受けた傷やされた事、自分がした事がトラウマで心神喪失状態…」
大河と千歳、ラジカと舵、燈火が牢獄の広場に集まりテントの中で治療が施された子供達の状態に心を沈ませた。
身体の欠損が治っても心は戻らなかった、食事を与えれば呑み込む力、言葉も届くが反応も薄く喋れない、本当にあと少しで死ぬ所だった子供達。
チキ達が最初に会った兄弟達は今は眠っているが、痩せ細りこちらも状態が酷い物だった。
「親殺しならば良くて奴隷落ちです、国によっては即処刑の場合もあります。この国の特殊な所は罪の重さに関係なく此処に入れられると言った所ですね」
「古くからの法によって罪人は此処へと、この法は皇帝でも変えられません。初代皇帝がそう制定しましたから」
ラジカの話しにやって来たコーカスが付け加える、千華やカイムとヤハネ達に数外個体魔王達がくまなく探し全ての住民達を広場に集めきったのはつい先ほど…いくらこちらが手を尽くしても彼らを他の所に移動をさせる事が今は出来ない。
「薬がたりませんね」
「おーい薬草ダンジョンから戻ったぞ」
「此方は肉ダンジョンからです」
「魚ダンジョンからも」
「こっちは卵ダンジョンに行って来た」
蒐集家がテントから外に出て薬が不足した事を言えば丁度、ストフスやシヴァ、ジゼドやとチャス達がダンジョンからのドロップ品を届けに来てそのまま食事作りや薬作りの手伝いに入った。
「蒐集家さんも休んで、食事も」
「私は疲労など感じませんから、それよりも子供達が危ないですね。食事を食べはしますが少量なので栄養が行き届かない、衰弱が激しいのでレシピを渡しますから栄養ドリンクを用意してください」
「僕が作ります」
「俺も手伝うよ」
「お願いします、材料は薬草ダンジョンの物と果物、野菜を使って下さい」
蒐集家が収納空間から本を出しそれを燈火と舵に渡し、2人は早速取り掛かる。
「私は薬作りがあるので」
「俺も手伝おう」
「どうぞ」
「僕は決闘会の会場が出来たから確認に行くよ」
「私も是非」
「私はダンジョンに行きますよ」
千歳はラジカとコーカスを連れ決闘会の会場へ、アガニータはダンジョンへ向かった…。
《ナイジアナ皇国》の皇城の地下、ヴリトゥユは歴代の皇帝達や皇族の絵が飾られた部屋にいた。
「……」
部屋の中の長い廊下の壁には絵画と黄金のプレートには名と生誕から没年が表記されている、そして皇帝達の絵画の前には皇帝達が使った剣が飾られていた。
「……」
奥に行けば行くほど近代の皇族と皇帝達の物になる、ヴリトゥユの前の皇帝の絵画の元に行くにはちょっとした時間を要す、此処には例外なく皇族しか入る事が赦されない為騎士達は扉の外で待つ、此処に皇帝を害する物が何もないという証だった。
「父上…」
目当ての絵画の前で足を止める、等身大の絵画にはヴリトゥユの父が描かれていた。
「明日私はあの牢獄へ向かいます、あの魔人に会い真実を…父上どうか私にあの魔人に立ち向かう勇気を…」
ヴリトゥユはそう言い前皇帝の剣を借り受ける、ヴリトゥユが成人した直後に崩御した父、肖像画の中の父は皇帝の座に就いて間も無くの頃の物で青年の頃の姿だった。
「私は真実が知りたい」
皇位継承権第1位の者は1度はあの魔人に会わなければならいと初代皇帝が定めた法に則り、皇太子時代に牢獄へ足を運んだ事がある。
初めて見る魔人、異質で歪で禍々しい、歴代の皇帝を暗殺した事もあるという物騒な話しすらある魔人、真実は皇帝にさえも伝わらない、証拠がないという理由で放置され続けている化け物。
『次の皇帝ですぇはじめましてぇフゥですぅよろしくおねがいしますぅ』
そう軽く挨拶したあの魔人を見た瞬間の足元から得体の知れない物が這うような気味の悪い感覚、それ以来1度たりともあの牢獄へ足を向けた事はない、歴代の皇帝達もそうだったと教えられた。
「また来ます」
剣を収納袋にしまい外へと向かう、扉の一番最初に眼に入る初代皇帝の絵はよく現皇帝のヴリトゥユに似ていた…。
グローリー宅の奴隷ギルドでヴィッセがスマートフォンとタブレット、PCを活用しタナトスの仕事をこなしていた。
「ヴィッセ支配人代理、お茶を淹れました。休みむしょう」
「ありがとうございます、ソーンさん。この書類が片付いたら休みます」
「分かりました、私はこちらを」
「確認が終わった物です、《ノゼバ国》の身分証予備含む4,500枚用意出来ました」
「了解しました、神々に頼み先に《黒鳶》に運んで魔力を注ぐ様に依頼します。此処に情報が出るので識殿達に把握して貰うように」
『分かったわぁん、ヴィッセちゃんも少し休んで~転送しとくからぁ』
「はい」
椅子に少し深く身体を預けソーンが置いた蜂蜜入りの茶の香りを楽しむ、疲れるというよりかはタナトスの業務量にドン引きしているヴィッセだった。
最上位の魔人だからこそこなせる脳と魔力と体力、並の魔人ならば悲鳴が上がる仕事量、いくら《ノゼバ国》の難民や牢獄の件が重なっているとはいえ尋常じゃない仕事量だった。
「戻りました」
「支配人!おかえりなさい、お茶淹れますよ」
「頂きます」
「………」
「なんです?」
「調整は終わりましたか?」
「ええ」
「あの魔人ですが…」
「明日になれば分かりますよ」
ヴィッセが急ぎでタナトスに確認して欲しい書類を渡し無言で見つめればタナトスがいつもの無愛想な表情で尋ねる、書類を捲る手は止まらないままヴィッセの顔色だけが曇っていく。
「勝ちますよ、牢獄を手に入れた後の業務もお願いしますよ。忙しくなりますから」
「……魔人を貴方は殺せますよね?」
「あの魔人を殺して欲しいんですか?」
「それが最も簡単な事かと…カイムやメシュレラ殿はあの魔人の正体に気付いていると思います…危険過ぎる」
「私の仕事は決闘会に勝ち支配者になる事ですが?」
「ええ……申し訳ない、無理を言いました」
「いえ、明日迄特に用はないのでこの後は此処で仕事をします」
「なら、お茶にしてからにしましょう」
「パンケーキとジャムがあります、ウォルゾガさんからです」
ソーンとワンズが準備し、テスナがそれぞれの卓上にカトラリー類を用意してくれる。
ヴィッセは一抹の不安を抱えタナトスを見るがタナトスはいつもと変わらぬ様子で書類に目を通し、準備が出来る間も仕事を片付けていく、明日決闘会という戦いが行われるようには見えない程落ち着いている。
「どうぞ、今日のお茶は花蜜のお茶です。甘味がありますが飲みやすいですよ」
「ありがとうございます、良い香りですね。カフェにも入れて貰います」
「はい」
ヴィッセが礼を言い飲めば、テスナとソーンも嬉しそうにしている、タナトスは特に何も言わずパンケーキを食べて夜迄仕事をこなした…。
「子供の罪人……か」
「それ様の施設を造ろうか、何の罰も無くそのままと言い訳にはいかないか…」
「この国と言いますか大半の国は罪の重さで処罰が下されます、そこに年齢は考慮されません。受ける罰の重さは同じです」
「チキちゃん達が連れて来てくれた子供達の様子が酷いです…レグちゃんがケガを治してくれたんですが…」
「受けた傷やされた事、自分がした事がトラウマで心神喪失状態…」
大河と千歳、ラジカと舵、燈火が牢獄の広場に集まりテントの中で治療が施された子供達の状態に心を沈ませた。
身体の欠損が治っても心は戻らなかった、食事を与えれば呑み込む力、言葉も届くが反応も薄く喋れない、本当にあと少しで死ぬ所だった子供達。
チキ達が最初に会った兄弟達は今は眠っているが、痩せ細りこちらも状態が酷い物だった。
「親殺しならば良くて奴隷落ちです、国によっては即処刑の場合もあります。この国の特殊な所は罪の重さに関係なく此処に入れられると言った所ですね」
「古くからの法によって罪人は此処へと、この法は皇帝でも変えられません。初代皇帝がそう制定しましたから」
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「魚ダンジョンからも」
「こっちは卵ダンジョンに行って来た」
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「私は疲労など感じませんから、それよりも子供達が危ないですね。食事を食べはしますが少量なので栄養が行き届かない、衰弱が激しいのでレシピを渡しますから栄養ドリンクを用意してください」
「僕が作ります」
「俺も手伝うよ」
「お願いします、材料は薬草ダンジョンの物と果物、野菜を使って下さい」
蒐集家が収納空間から本を出しそれを燈火と舵に渡し、2人は早速取り掛かる。
「私は薬作りがあるので」
「俺も手伝おう」
「どうぞ」
「僕は決闘会の会場が出来たから確認に行くよ」
「私も是非」
「私はダンジョンに行きますよ」
千歳はラジカとコーカスを連れ決闘会の会場へ、アガニータはダンジョンへ向かった…。
《ナイジアナ皇国》の皇城の地下、ヴリトゥユは歴代の皇帝達や皇族の絵が飾られた部屋にいた。
「……」
部屋の中の長い廊下の壁には絵画と黄金のプレートには名と生誕から没年が表記されている、そして皇帝達の絵画の前には皇帝達が使った剣が飾られていた。
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「明日私はあの牢獄へ向かいます、あの魔人に会い真実を…父上どうか私にあの魔人に立ち向かう勇気を…」
ヴリトゥユはそう言い前皇帝の剣を借り受ける、ヴリトゥユが成人した直後に崩御した父、肖像画の中の父は皇帝の座に就いて間も無くの頃の物で青年の頃の姿だった。
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