【完結】乙女ゲームに転生した転性者(♂→♀)は純潔を守るためバッドエンドを目指す

狸田 真 (たぬきだ まこと)

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第一章 乙女ゲームに転生した転性者は純潔を守るためバッドエンドを目指す

23.婚約イベント2

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 翌日。

アンジェリカ
「ふわぁあ~!」

 めっちゃ良く寝た! 何か夢に勇者の仮面君が出てきた気がするけど、どんな夢だったか思い出せないなぁ。

 そして、めっちゃ頭いたい。昨日は飲み過ぎたな。ビール半分しか飲んでないはずだけど、記憶が曖昧だな? どうやって帰って来たんだろ?

 パパンと乾杯して、気分良くなって、うっかり皆に温泉計画を話してしまった気がする...秘密だったんだっけ?

 いや、でも、調査をはじめれば、すぐに皆に知れ渡るし、ま、いっか!

 俺達だけが出資するんじゃなくて、領民の皆が出資してくれないと、予算の調達ができないしね!

 はっ!?

 も、もしかして...あの後、追加でお酒とか料理とか頼んでないよな?

 お店で豪遊してたとか、噂が広がったら、今度こそ、領地が没収されてしまう!

アンジェリカ
「パパン!」

 アンジェリカは着の身着のまま慌てて部屋を飛び出し、ホワイト伯爵を探した。

召使い
「伯爵様ならダイニングですよ」

アンジェリカ
「有難う!」

 アンジェリカは勢いよくダイニングの扉を開けた。

アンジェリカ
「パパァ~ン!」

 ダイニングにはホワイト伯爵夫妻とブレイデン・ブラックが座っている。

アンジェリカ
「あ、仮面...ブラック様!?」

 ブレイデンはアンジェリカに気が付くと立ち上がって会釈した。

ブレイデン
「おはようございます」

 キラキラと煌めく木漏れ日のようなブレイデンの笑顔が眩しい! 何だその顔!? くそう! 俺もこんなイケメンに生まれたかった!

ホワイト伯爵夫人
「きゃ~! アンジェリカ! 何て格好をしているのですか!? 嫁入り前の娘が!」

 アンジェリカの着ている服は、ラフな部屋着である。

アンジェリカ
「何て格好も何も、いつもの部屋着じゃん? パジャマじゃないんだから良くない?」

ホワイト伯爵夫人
「良くありません! 男爵様の前で!」

ブレイデン
「お義母上殿大丈夫です。私達の仲ではないですか」

ホワイト伯爵夫人
「あら。そ~お? そう言って下さると嬉しいわぁ~!」

 おぉ! 流石、イケメン勇者! ママンもイチコロだな! いつの間にかめっちゃ仲良くなってる!

アンジェリカ
「ブラック様! 有難う!」

ブレイデン
「私のことは、ブレイデンとお呼び下さい」

 コイツ、凄い奴なのに威張らないんだな? 良い奴じゃん!

アンジェリカ
「でしたら、ワタクシの事もアンジェリカでいいですよ?」

ブレイデン
「何という光栄! では...アンジェリカ」

 ブレイデンは俺に手を差し出した。

 ん? 握手かな?

アンジェリカ
「はいはい、ブレイデン君。宜しく!」

 アンジェリカが自分の手を差し出すと、ブレイデンはアンジェリカの手をそっと握った。

 何か、めっちゃ近くね? さては、距離感近いタイプだな?

 ブレイデンはアンジェリカの足元に跪き、アンジェリカの手を、ブレイデンの形の良い唇へと運んだ。

 アンジェリカの手に、柔らかい唇が吸い付き、熱い息がかかる。

 にぎゃ~!? 何コイツ? キザ過ぎね!? うっわ、上目遣いで見上げて来るなよ!

 ブレイデンはアンジェリカの手を離さず、立ち上がると、ブレイデンの胸にアンジェリカの手を抱いた状態で見下ろしてきた。

 ホァ!? 何故、手を離さない? 挨拶は終わったぞ? おぉ~い!

 気が付くとブレイデンのもう一つの手がアンジェリカの背中に回っていた。

 ど、ど、ど、どうした!? 何が起きてるんだ? 何かキラキラした目でめっちゃ見て来るんだけど!?

ホワイト伯爵
「ウォッホン! まだ、ちょっと早いんじゃないかね? ブレイデン殿! 貴殿の出身地ではそうするのが普通なのかもしれないが、ここはホワイト領だからね!」

 ブレイデンはアンジェリカを離して赤くなった。

ブレイデン
「も、申し訳ありません」

 お? 何だ、出身地の風習か! ビックリしたぁ~!

ホワイト伯爵夫人
「いえいえ、いいのよぉ~! 仲が良いのは良い事ですもの~! ところでアンジェリカ、何か言いたいことがあってお父様を探していたのでは?」

アンジェリカ
「は!? そうだった! パパン! 昨日の事だけど!」
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