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第一章 乙女ゲームに転生した転性者は純潔を守るためバッドエンドを目指す
27.ドレス製作イベント2
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翌日。
王都の有名デザイナー、マダム・テイラーがホワイト伯爵邸に到着した。
テイラー
「採寸は以上ですわ。それで、デザインはどうされます?」
アンジェリカ
「分かんないし、何でもいいよ。お任せします」
テイラーは内心、困った客だと思った。
はぁ~、この仕事はハズレだわ! いるのよね! こういう客! 何でもいいと言いつつ、出来上がった物を見て必ずダメ出ししてくる客! 女が結婚式や舞踏会で着るドレスに好みがないわけないじゃない!
『何でもいいと言ったけど、胸が開き過ぎ!』とか言ってきて、それで今度は胸を隠すデザインにすると『野暮ったいから戻して』とか言ってくるのよね! 要するに、自分の欲しい物が何なのか考える脳がなくてビジョンが見えてないから『お任せ』とか言ってくるのよ。
王都1番のデザイナーなんて言われてるけど、所詮は客の好みのドレス以外は一切作れない、私もただのお針子なのよね。
でも、いいわ。こういう客は必ず作り直しを要求してくるから、その分、作り直し料金を上乗せして請求させて頂くの。かえって儲かるわ。
テイラー
「分かりましたわ! では、お好みだけお伺いさせて頂きますわね?」
アンジェリカ
「好み? うぅ~ん...」
テイラー
「例えば、スカート部分の広がり具合ですとか、胸元の開き具合、フリルやリボンなどお好きな物はございますか? 生地も光沢があるものやレースなどご希望があればお申し付けくださいね」
アンジェリカ
「あぁ、これはそういうのじゃなくてですね...これはワタクシの個人の衣装ではなく、プロジェクトを成功させるための衣装なのです。それでブレイデン・ブラック殿が予算を組んでくれた訳でして、つまり、決められた予算の中で、最も、来場者にアピール出来る見栄えの良いドレスをお願いしたい訳であります!」
テイラー
「プロジェクトの衣装!?」
アンジェリカ
「そうです! ですから、ワタクシの好みは置いておいて下さい。王侯貴族やギルド関係の皆様、新聞記者が納得する、プロジェクトの式にふさわしいドレスをお願いします! ワタクシには分からないので、プロの先生にお任せしたい!」
この仕事はアタリだわ! 今こそ、ファッションを! 芸術を! 開花させる時が来たんだわ!
テイラー
「そういう事でしたら! お任せ下さい! 王国一、いえ、世界一のドレスをデザインさせて頂きますわ!」
マダム・テイラーは意気揚々とホワイト伯爵邸の玄関を出た。
そこで、打ち合わせに来たブレイデンと顔を合わせる。
テイラー
「勇者様! 私はファッションデザイナーのテイラーでございます」
ブレイデン
「わざわざ、足を運んで頂き有難う御座います。それで...その...衣装の打ち合わせは上手く進んでおりますか?」
テイラー
「はい! アンジェリカ様が私に、全てお任せ下さると仰って下さいました!」
ブレイデン
「それは良かった! 本当に有り難うございます! マダムが来て下さらなかったら、きっと大変な事になっていたでしょう! 予算はいくら使っても構いません。結婚式のドレス1着と社交界用のドレスを12着、それぞれの季節にあった物をお願いします。それから、それに合う装飾品も。ジュエリーも靴も全てドレスに合う物をセットで購入して下さい」
テイラー
「ジュエリーまで、選んで宜しいのですか!?」
普通、ジュエリーのような高価な物は依頼者の手持ちの物を使わなくてはいけないため、それによってドレスのデザインを変えなくてはいけなかったりするのだ。
ブレイデン
「商人ギルドや職人ギルドに協力を要請してあります、ドレスの素材なども良いものを使って欲しい。必要経費の請求書は全て私に回して下さい」
テイラー
「まぁ! なんて素敵なの! アンジェリカ様を愛していらっしゃるのですね?」
ブレイデンは恥ずかしそうに頷いた。
ブレイデン
「はい」
テイラー
「かしこまりました。その様にさせて頂きますわ!」
これは、コレクション並みの大仕事だわ!
王都の有名デザイナー、マダム・テイラーがホワイト伯爵邸に到着した。
テイラー
「採寸は以上ですわ。それで、デザインはどうされます?」
アンジェリカ
「分かんないし、何でもいいよ。お任せします」
テイラーは内心、困った客だと思った。
はぁ~、この仕事はハズレだわ! いるのよね! こういう客! 何でもいいと言いつつ、出来上がった物を見て必ずダメ出ししてくる客! 女が結婚式や舞踏会で着るドレスに好みがないわけないじゃない!
『何でもいいと言ったけど、胸が開き過ぎ!』とか言ってきて、それで今度は胸を隠すデザインにすると『野暮ったいから戻して』とか言ってくるのよね! 要するに、自分の欲しい物が何なのか考える脳がなくてビジョンが見えてないから『お任せ』とか言ってくるのよ。
王都1番のデザイナーなんて言われてるけど、所詮は客の好みのドレス以外は一切作れない、私もただのお針子なのよね。
でも、いいわ。こういう客は必ず作り直しを要求してくるから、その分、作り直し料金を上乗せして請求させて頂くの。かえって儲かるわ。
テイラー
「分かりましたわ! では、お好みだけお伺いさせて頂きますわね?」
アンジェリカ
「好み? うぅ~ん...」
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「例えば、スカート部分の広がり具合ですとか、胸元の開き具合、フリルやリボンなどお好きな物はございますか? 生地も光沢があるものやレースなどご希望があればお申し付けくださいね」
アンジェリカ
「あぁ、これはそういうのじゃなくてですね...これはワタクシの個人の衣装ではなく、プロジェクトを成功させるための衣装なのです。それでブレイデン・ブラック殿が予算を組んでくれた訳でして、つまり、決められた予算の中で、最も、来場者にアピール出来る見栄えの良いドレスをお願いしたい訳であります!」
テイラー
「プロジェクトの衣装!?」
アンジェリカ
「そうです! ですから、ワタクシの好みは置いておいて下さい。王侯貴族やギルド関係の皆様、新聞記者が納得する、プロジェクトの式にふさわしいドレスをお願いします! ワタクシには分からないので、プロの先生にお任せしたい!」
この仕事はアタリだわ! 今こそ、ファッションを! 芸術を! 開花させる時が来たんだわ!
テイラー
「そういう事でしたら! お任せ下さい! 王国一、いえ、世界一のドレスをデザインさせて頂きますわ!」
マダム・テイラーは意気揚々とホワイト伯爵邸の玄関を出た。
そこで、打ち合わせに来たブレイデンと顔を合わせる。
テイラー
「勇者様! 私はファッションデザイナーのテイラーでございます」
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「わざわざ、足を運んで頂き有難う御座います。それで...その...衣装の打ち合わせは上手く進んでおりますか?」
テイラー
「はい! アンジェリカ様が私に、全てお任せ下さると仰って下さいました!」
ブレイデン
「それは良かった! 本当に有り難うございます! マダムが来て下さらなかったら、きっと大変な事になっていたでしょう! 予算はいくら使っても構いません。結婚式のドレス1着と社交界用のドレスを12着、それぞれの季節にあった物をお願いします。それから、それに合う装飾品も。ジュエリーも靴も全てドレスに合う物をセットで購入して下さい」
テイラー
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普通、ジュエリーのような高価な物は依頼者の手持ちの物を使わなくてはいけないため、それによってドレスのデザインを変えなくてはいけなかったりするのだ。
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「商人ギルドや職人ギルドに協力を要請してあります、ドレスの素材なども良いものを使って欲しい。必要経費の請求書は全て私に回して下さい」
テイラー
「まぁ! なんて素敵なの! アンジェリカ様を愛していらっしゃるのですね?」
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