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第一章 乙女ゲームに転生した転性者は純潔を守るためバッドエンドを目指す
26.ドレス製作イベント1
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ホワイト領でギルドの学校、および視覚試験場建設が進む中、アンジェリカの元に王宮からでの舞踏会の招待状が届いた。
もう、社交界で婚活する必要はないけど、王宮の皆様にお金を借りたし、挨拶しないとな! それに、きっとデボラ様もいらっしゃるだろう!
アンジェリカはいつものドレスをクローゼットから引っ張り出して、サイズを直すために試着していると、部屋をノックする音がした。
アンジェリカ
「はいはい、どうぞ!」
扉を開けて部屋に入って来たのは、ギルドの打ち合わせで訪れたブレイデンであった。
ブレイデンは、一瞬目を見開いてから、思いっきり顔を逸らした。
ブレイデン
「お着替え中とは知らずにすみません!」
アンジェリカ
「着替えてないよ。サイズ直しのためにピンを刺してるだけ」
そろりと、ブレイデンは視線を戻したが、また再び目を見開き、目に手を当てて天井を仰いだ。
ブレイデン
「何故、またそのドレスを?」
アンジェリカ
「王宮の舞踏会に招待されたから、用意しとこうと思って」
ブレイデン
「お気に入りなのですか?」
アンジェリカ
「別に気に入ってはいないけど、これしか持ってないんだ」
ブレイデン
「そういえば、そうでしたね...」
アンジェリカ
「ところで、今日はどうしたんだ?」
ブレイデン
「式に招待する人のリストや、会場の装飾案を確認して頂こうと思いまして」
アンジェリカ
「式? ...あ、お披露目の式典ね!」
アンジェリカはブレイデンから書類を受け取って目を通す。
アンジェリカ
「ん~、なんか派手過ぎない? こんなにお花とか、キャンドルとかいる?」
ブレイデン
「招待者にはギルドの支援をして下さっている有力な貴族や商人、新聞記者の皆様もいらっしゃいますし、華やかな式にして、ホワイト領が豊かであると印象付けた方が良いと思います」
アンジェリカ
「そっか! あ、じゃあ、来てくれるか分からないけど、国王陛下や宰相閣下、騎士長殿も呼ぼう! 支援金を貸して下さったから、お声がけするのが、礼儀だと思うし」
ブレイデン
「分かりました。加えておきますね。それと...式で着るドレスですが...」
アンジェリカ
「え!? これじゃダメ?」
ブレイデン
「そ、そのドレスで式に出られるつもりだったのですか!?」
アンジェリカ
「そうだけど...?」
ブレイデン
「ダメです! ホワイト領の財政を心配されてしまいます! 以前、王宮でも誤解されてしまいましたよね!?」
アンジェリカ
「た、確かに...で、でも...もう、誤解は解けたし、これでも良くない?」
ブレイデン
「あの時はたまたま皆様が好意的に受け取って下さっただけです。今度は、新聞記者の方もいらっしゃるのですよ? それに、来場した方、全てに説明して回ることは出来ません」
アンジェリカ
「じゃあ、新しいの買うか...でも、ぶっちゃけ、お金ないんだよな...」
ブレイデン
「その位は、私が買って差し上げます!」
アンジェリカ
「ん? 何で? いいよ。自分の服くらい自分で買うし」
ブレイデン
「式の予算に衣装も含めて計算していますから、遠慮なさらなくて大丈夫です」
アンジェリカ
「え!? 予算に入れてくれたの!?」
ブレイデン
「はい」
アンジェリカ
「わぁ~! 何て懐の広い男なんだ! 流石、勇者様! 愛してる~!」
アンジェリカはピン付きのドレスのままで、ブレイデンの肩に腕をまわした。
いつも思うが、勇者君の体はカチカチで硬いなぁ~、やっぱり俺とは鍛え方が違うんだろう。
ブレイデン
「い、今は、まだ...その...」
アンジェリカ
「あ、御免、御免。ピン付いていたの忘れてた」
アンジェリカは慌てて離れたが、ブレイデンは既にしかめっ面になっていた。
ブレイデン
「今日は失礼します!」
ブレイデンは、稲妻のように素早く去っていった。
アンジェリカ
「そんなに怒る事ないのに!」
もう、社交界で婚活する必要はないけど、王宮の皆様にお金を借りたし、挨拶しないとな! それに、きっとデボラ様もいらっしゃるだろう!
アンジェリカはいつものドレスをクローゼットから引っ張り出して、サイズを直すために試着していると、部屋をノックする音がした。
アンジェリカ
「はいはい、どうぞ!」
扉を開けて部屋に入って来たのは、ギルドの打ち合わせで訪れたブレイデンであった。
ブレイデンは、一瞬目を見開いてから、思いっきり顔を逸らした。
ブレイデン
「お着替え中とは知らずにすみません!」
アンジェリカ
「着替えてないよ。サイズ直しのためにピンを刺してるだけ」
そろりと、ブレイデンは視線を戻したが、また再び目を見開き、目に手を当てて天井を仰いだ。
ブレイデン
「何故、またそのドレスを?」
アンジェリカ
「王宮の舞踏会に招待されたから、用意しとこうと思って」
ブレイデン
「お気に入りなのですか?」
アンジェリカ
「別に気に入ってはいないけど、これしか持ってないんだ」
ブレイデン
「そういえば、そうでしたね...」
アンジェリカ
「ところで、今日はどうしたんだ?」
ブレイデン
「式に招待する人のリストや、会場の装飾案を確認して頂こうと思いまして」
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「式? ...あ、お披露目の式典ね!」
アンジェリカはブレイデンから書類を受け取って目を通す。
アンジェリカ
「ん~、なんか派手過ぎない? こんなにお花とか、キャンドルとかいる?」
ブレイデン
「招待者にはギルドの支援をして下さっている有力な貴族や商人、新聞記者の皆様もいらっしゃいますし、華やかな式にして、ホワイト領が豊かであると印象付けた方が良いと思います」
アンジェリカ
「そっか! あ、じゃあ、来てくれるか分からないけど、国王陛下や宰相閣下、騎士長殿も呼ぼう! 支援金を貸して下さったから、お声がけするのが、礼儀だと思うし」
ブレイデン
「分かりました。加えておきますね。それと...式で着るドレスですが...」
アンジェリカ
「え!? これじゃダメ?」
ブレイデン
「そ、そのドレスで式に出られるつもりだったのですか!?」
アンジェリカ
「そうだけど...?」
ブレイデン
「ダメです! ホワイト領の財政を心配されてしまいます! 以前、王宮でも誤解されてしまいましたよね!?」
アンジェリカ
「た、確かに...で、でも...もう、誤解は解けたし、これでも良くない?」
ブレイデン
「あの時はたまたま皆様が好意的に受け取って下さっただけです。今度は、新聞記者の方もいらっしゃるのですよ? それに、来場した方、全てに説明して回ることは出来ません」
アンジェリカ
「じゃあ、新しいの買うか...でも、ぶっちゃけ、お金ないんだよな...」
ブレイデン
「その位は、私が買って差し上げます!」
アンジェリカ
「ん? 何で? いいよ。自分の服くらい自分で買うし」
ブレイデン
「式の予算に衣装も含めて計算していますから、遠慮なさらなくて大丈夫です」
アンジェリカ
「え!? 予算に入れてくれたの!?」
ブレイデン
「はい」
アンジェリカ
「わぁ~! 何て懐の広い男なんだ! 流石、勇者様! 愛してる~!」
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いつも思うが、勇者君の体はカチカチで硬いなぁ~、やっぱり俺とは鍛え方が違うんだろう。
ブレイデン
「い、今は、まだ...その...」
アンジェリカ
「あ、御免、御免。ピン付いていたの忘れてた」
アンジェリカは慌てて離れたが、ブレイデンは既にしかめっ面になっていた。
ブレイデン
「今日は失礼します!」
ブレイデンは、稲妻のように素早く去っていった。
アンジェリカ
「そんなに怒る事ないのに!」
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