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第一章 乙女ゲームに転生した転性者は純潔を守るためバッドエンドを目指す
25.5.プロポーズイベント【New】
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その晩。
アンジェリカが部屋で寝ようとしていると、窓の外から、男の叫び声のような、うめき声のような、おかしな声が聞こえて来た。
窓を開けて確認すると、窓のすぐ下で、ブレイデン君がリュートを手にし、不協和音をかき鳴らしながら、何やら叫んでいた。
何やってるんだろ?
ブレイデン
「♪飛んで行け~ おぉ セレナータ たった1人の私の喜びである女(ひと)のもとへ~♪」
あれ? これ歌かな?
アンジェリカ
「おぉ~い! ブレイデンくぅ~ん!」
アンジェリカは呼びかけるが、ブレイデンはアンジェリカの方を見てはいるものの歌をやめる気配はない。
さっきよりも、必死の形相で熱唱している。
ブレイデン
「♪美しい頭をベッドシーツに投げ出して~♪」
疲れがピーク(頂き)を超えると人間はハイ(高いテンション)になるものだ。さては、ブレイデン君お疲れだな? 差し入れでもしてやるか。
アンジェリカは隠していたワインとグラスを手にとると、部屋を出て階段を降りた。
ブレイデン君の歌はフィナーレが近付いているのか、さっきよりももっと、激しく、必死な声で歌われている。
ブレイデン
「♪私のキスに心を開いてくれないのですか~♪」
おいおい、夜だぞ? ブレイデン君大丈夫か?
アンジェリカが裏口から顔を出すと、ブレイデンは涙目になった。
ブレイデン
「♪飛んでけ~ おぉ セレナータ♪ おぉ! そこへ♪」
歌が終わり、アンジェリカは拍手をおくった。
ブレイデン
「アンジェリカ!」
ブレイデンは目を赤くしたまま駆け寄ってくると、勢いよくアンジェリカを抱き上げた。
アンジェリカ
「ちょ! 危ない! グラス!」
ブレイデン
「来てくれないのかと!」
何だコイツ、寂しかったのか? 歌を聴いて欲しかったなら、そう言えばいいのに。
アンジェリカ
「良い歌だったよ! 心に響きました!」
ブレイデン
「有難うございます! 有難う!」
何で号泣してるんだ? そんなに頑張って歌の練習したのかな? まぁ、下手だったけど気持ちは伝わったよ!
アンジェリカ
「ワイン持って来たから、一緒に飲もう!」
アンジェリカはブレイデンにグラスを渡すと、ワインを注いだ。アンジェリカのグラスには、ブレイデンがワインを注ぐ。
カチン!
杯を合わせて乾杯する。
2人で裏口の階段に腰掛けて夜空を見上げた。
ブレイデン
「ずっと、こうして一緒に星をみていたいです」
ホワイト領は他の地域よりも標高が高めで、星が綺麗なのだ。
アンジェリカ
「そうですね...」
プロジェクトを成功させて、嫁に行かなくても済むようにするぞ!
アンジェリカ
「ワタクシに力を貸してください」
ブレイデン
「私の全てを捧げます」
俺は笑った。
ブレイデン君が真剣なのが、おかしかったから。
アンジェリカ
「ははは、頼りにしているぞ! ブレイデン君!」
ブレイデン
「はい!」
その夜は、本当に星が綺麗だった。
_________________________________________
作者:狸田真より
セレナータ(セレナーデ)は夕べの歌といって、イタリアなどの地方では、プロポーズの際に歌われておりました。
男性が意中の女性の窓の下で愛の歌を歌い、歌が終わる前に女性が家から出てくれば婚約が成立致します。
アンジェリカが部屋で寝ようとしていると、窓の外から、男の叫び声のような、うめき声のような、おかしな声が聞こえて来た。
窓を開けて確認すると、窓のすぐ下で、ブレイデン君がリュートを手にし、不協和音をかき鳴らしながら、何やら叫んでいた。
何やってるんだろ?
ブレイデン
「♪飛んで行け~ おぉ セレナータ たった1人の私の喜びである女(ひと)のもとへ~♪」
あれ? これ歌かな?
アンジェリカ
「おぉ~い! ブレイデンくぅ~ん!」
アンジェリカは呼びかけるが、ブレイデンはアンジェリカの方を見てはいるものの歌をやめる気配はない。
さっきよりも、必死の形相で熱唱している。
ブレイデン
「♪美しい頭をベッドシーツに投げ出して~♪」
疲れがピーク(頂き)を超えると人間はハイ(高いテンション)になるものだ。さては、ブレイデン君お疲れだな? 差し入れでもしてやるか。
アンジェリカは隠していたワインとグラスを手にとると、部屋を出て階段を降りた。
ブレイデン君の歌はフィナーレが近付いているのか、さっきよりももっと、激しく、必死な声で歌われている。
ブレイデン
「♪私のキスに心を開いてくれないのですか~♪」
おいおい、夜だぞ? ブレイデン君大丈夫か?
アンジェリカが裏口から顔を出すと、ブレイデンは涙目になった。
ブレイデン
「♪飛んでけ~ おぉ セレナータ♪ おぉ! そこへ♪」
歌が終わり、アンジェリカは拍手をおくった。
ブレイデン
「アンジェリカ!」
ブレイデンは目を赤くしたまま駆け寄ってくると、勢いよくアンジェリカを抱き上げた。
アンジェリカ
「ちょ! 危ない! グラス!」
ブレイデン
「来てくれないのかと!」
何だコイツ、寂しかったのか? 歌を聴いて欲しかったなら、そう言えばいいのに。
アンジェリカ
「良い歌だったよ! 心に響きました!」
ブレイデン
「有難うございます! 有難う!」
何で号泣してるんだ? そんなに頑張って歌の練習したのかな? まぁ、下手だったけど気持ちは伝わったよ!
アンジェリカ
「ワイン持って来たから、一緒に飲もう!」
アンジェリカはブレイデンにグラスを渡すと、ワインを注いだ。アンジェリカのグラスには、ブレイデンがワインを注ぐ。
カチン!
杯を合わせて乾杯する。
2人で裏口の階段に腰掛けて夜空を見上げた。
ブレイデン
「ずっと、こうして一緒に星をみていたいです」
ホワイト領は他の地域よりも標高が高めで、星が綺麗なのだ。
アンジェリカ
「そうですね...」
プロジェクトを成功させて、嫁に行かなくても済むようにするぞ!
アンジェリカ
「ワタクシに力を貸してください」
ブレイデン
「私の全てを捧げます」
俺は笑った。
ブレイデン君が真剣なのが、おかしかったから。
アンジェリカ
「ははは、頼りにしているぞ! ブレイデン君!」
ブレイデン
「はい!」
その夜は、本当に星が綺麗だった。
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作者:狸田真より
セレナータ(セレナーデ)は夕べの歌といって、イタリアなどの地方では、プロポーズの際に歌われておりました。
男性が意中の女性の窓の下で愛の歌を歌い、歌が終わる前に女性が家から出てくれば婚約が成立致します。
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