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三章 月光の花魁
女子会 前
しおりを挟む※女子会
「ふうぅ。今日の訓練も疲れたわ」
「はい!ファシーノ様はお強いです!」
「ふふふ、ありがとうデリカート」
ヴァルネラを召喚し仲間にしてから数日が経過した。
今の時刻は午後6時
森での訓練を終えた二人の美少女が拠点に戻ってくる
「おーい。夕飯出来たぞー」
俺は訓練を終えた二人を見つけ声を掛けた
「デリカート!夕飯よ!急ぎましょっ!」
「はいっ!」
二人は夕飯という言葉を聞き、急いで走ってくる
そして全員が席に着いたところで出来立ての料理を食べ始めた
『いただきます!』
「———このお肉美味しい!」
「だろう?二人が訓練中にヴァルネラと一緒に狩りをしてたら、良い獲物がいてな」
ファシーノが料理を美味しそうに食べている姿は微笑ましく思う
デリカートの方を見ると肉ばかりにがっついている
とても肉食なようだ
「デリカート。ちゃんと野菜も食べろ」
俺はデリカートに野菜を勧めるが唐突に嫌な顔をする
「野菜は‥‥嫌いです‥‥」
「好き嫌いとはまだまだ子供だなぁ?」
野菜が嫌いなデリカートにヴァルネラは嫌味ったらしく煽っている
そんな二人は火花を散らしているが‥‥ヴァルネラ?お前は酒しか飲んでないよな?
俺は心の中で思ったがあえて言わないでおこう
その後、全員が料理を綺麗に平らげるとキッチンに食器を運んでいく
今日は俺が料理担当なので皿を洗い始める
「風呂を沸かせてあるから、先に入っておいてくれ」
三人にお風呂の準備が済んだ事を伝えると、三人はお風呂が大好きなようで目の色を変えてそそくさと行ってしまった
「あいつら少しは手伝ってくれても良くないか‥‥」
心の中で愚痴を溢すが料理を美味しそうに食べていたので不問にしよう
またキッチンとお風呂は隣同士なため声がもろに聞こえてくるのだが‥‥
「———ヴァルネラ様の‥‥凄いです」
「はっはっは。何しろ女帝だからな。身体も女帝よ」
男の俺では少々耳を傾けてしまう想いに駆られる
しかし!ここは紳士に黙々と食器を片付けよう!
「———ファシーノ様も凄いです‥‥同じ年なのに‥‥」
「———そ、そうかしら?」
‥‥‥おっと。耐えるんだ俺
確かにファシーノを助けた時はそう思ったが、もろにそんな言葉を聞くとダメだな。理性を保て俺!
その後もお風呂では女子たちの悲鳴や楽しそうな声が聞こえてくる
無我無心に皿洗いを終割らせると丁度三人もお風呂から上がってきた
三人が上がるまで、理性を保つのに必死だった俺を褒めてほしい
「主よ。上がったぞ」
「ああ、俺も入るとするよ‥‥」
俺は三人を凝視できなかった‥‥
なぜなら三人とも下着姿で風呂から上がってくるからな!
絶対にヴァルネラの影響だろう。ヴァルネラが召喚される前までは二人ともこんな姿ではなかった。
ヴァルネラが何か告げ口をしたに違いない
まあ、感謝しておこうか‥‥
ヴァルネラがウィンクしてきたが無視し風呂に向かおう
すぐさま風呂場に衣服を脱ぎ捨て、湯に浸かる
「———ふぅぅ。最高かよ‥‥」
風呂に入り、堪能した俺は着替えてリビングに向かう
リビングには暖炉と床にもふもふのカーペットが敷いてあるのだが、
そこを独占する三人がいた
「三人とも何をしている‥‥」
「これは、女子会よ」
尋ねるとファシーノが答えてくれた。何と女子会とは‥‥
「という事で主よ。主は寝室に行ってもらおう。ここは神聖な女子会なのだからな!」
ヴァルネラが遠回しに去れと言ってるので俺は渋々寝室に行く
「女子会か‥‥一体どんな会話なんだ‥‥」
俺は気になって盗み聞きしたいが、ここは流石に男としてタブー
「仕方ない‥‥眠りにつくとしよう」
目を瞑り眠りに入るのだった
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