132 / 141
学園都市編 青年期 一章 学園
第三勢力 崇拝する物達
しおりを挟む
———アザレア視点です
◊◊◊
———休日の夜、時刻18時を回る頃。学園地区内に建設された巨大な施設‥‥‥
“同盟軍本部"にてある重要な会議が行われていた。人数は数十名と少なく、建物の規模と人員がとても不釣に見えてしまう。
しかし、この重要な会議に出席しているのは世界から集められた選りすぐりの魔法剣士であり、この場にいない魔法剣士は建物内に何千と滞在している。
そんな選りすぐりの彼らだけが一部屋に集まり、神妙な面持ちで会議を聞き、皆が見る視線の先には軍服を纏う中年男性が透明なボードに文字やらを書き込んでいた。
その面々の中には六幻楼《アルターナ》と呼ばれる若き英雄達の姿も確認されていた‥‥‥
「———では作戦は以上だっ!各班配置に着け!標的を確認次第捉えるもしくは、その場で抹殺せよっ——」
「「「———はっ」」」
その瞬間、数十人と居た会議室には誰一人として存在しなかった———
◊◊◊
「———気を引き締めて行きましょう‥‥‥アザレアさん達も準備はいい?」
「「「はいっ」」」
———ある黒髪の女性の合図に私たちは気合を入れると、瞬く間に移動を開始した。現在、私たちが向かっているのは学園都市の商業地区、高級街と言われる一角。学園地区内同盟軍本部から走る事約1時間の距離を移動していた。勿論強化魔法によって脚力を大幅に向上させている。そして今回は魔車を使わずに行動厳守との命を受けている。
そして、私達の先頭を風のように走る黒髪の彼女は人族国の王族、ヴァレンチーナ先輩。なぜ王族である彼女と私達がこうして同じく、ある“任務”を遂行しようとしているかと言うと‥‥‥
———私は、“同盟軍”極秘魔法部隊所属のアザレア
全種族の軍が同盟軍と名前が変わり、その同盟軍の少数精鋭である極秘魔法部隊。私達の所属するこの部隊は学園都市をあらゆる脅威から秘密裏に守護し、敵を抹殺する為の部隊。
選ばれた学園Sクラスの一握りと選ばれたSランクの軍人で構成され、常に6~7人で行動を共に任務を遂行する。一介の学生がこの学園都市を陰から護り、その手で敵を屠るなんて考えもしないでしょうね‥‥‥
でも、それだけ学園のSクラスから選ばれた人は貴重な戦力と認められているという事でもあり、私達以外の班も学園都市中に分配しているわ。
それでも私達の“六人”が選ばれるとは思わなかったわね‥‥それに先頭を走るヴァレンチーナ先輩が極秘魔法部隊に所属していたなんて最初は凄く驚いたわ‥‥
まさか故郷の王族‥‥それも綺麗な黒髪で背が高くてお姫様のような存在が‥‥
血に染まる部隊に所属なんて誰も想像していないでしょう‥‥
そんなヴァレンチーナ先輩と班を組んで1ヶ月が経つ。私達は予め入学前にこの部隊に配属されてその最初の班長がこの人。初対面の頃はまさか王族だとは思わなかったけれど、これまでの経緯を聞いて感動してしまったわ‥‥
2年生にして学園序列2位の実力を持ち合わせるそんなヴァレンチーナ先輩はここ最近、一層剣を振るっている。理由を聞くと『とても面白い新入生が‥‥』って言っていて楽しそうだったわ
と話は置いといて‥‥今回何故私達が急遽呼ばれたかというと‥‥‥
「アザレアさん、それに皆さん‥‥今回の標的は二つの組織が絡んでいます。常に警戒を怠らないように」
そう、ヴァレンチーナ先輩の言う通り今回の任務は標的の確保、または抹殺。そして二つの組織の対立が勃発して、内片方の組織は一般市民を複数人も殺害している。いかなる理由があっても到底許される事のない人を殺める行為。なんの罪もない人々を殺害する凶悪な組織。そんな組織が現在この学園都市で逃げ回っている。なんとしても捕まえないといけない‥‥
「絶対に逃しはしないわ!」
風と共に走り、風と共に私の声は消えていった———
◊◊◊
「また‥‥‥戻ってきてしまったわね。レオンはもういないわよね」
時刻は19時。ヴァレンチーナ先輩率いる私達の班は商業地区の高級街に辿り着いた。つい数時間前まではレオンと一緒に高級レストランをご馳走になっていたのに‥‥もっと一緒に楽しみたかったけど、あの日常を守り抜くのが私の使命。
レオンを‥‥もう悲しまないようにすると決めたあの日から‥‥‥
私の意思は決して揺るがないわ!
—————ドォォォォン!!
そう‥‥誓いを再び思い起こさせたその時、高級街の近くで爆発音が響わたった。
「——!?これは‥‥‥皆さん急ぎましょう!」
「「「はい!」」」
魔法を放った衝撃波が私達の肌にまで届き、ヴァレンチーナ先輩の号令と共に音の鳴る方へと全力で駆けた。
高級街の近くということはレオンはまだそう遠くまで逃げていないはず‥‥もしかしたら‥‥ううん、考えるより一刻も早く向かわないと!
◊◊◊
「———はあ‥‥はあ‥‥何んという事‥‥人がこんなにも‥‥」
「———ああ、これはひどいぜ‥‥なんだって罪の無い人々を‥‥!」
音の鳴る方へと全力できた私達は目の前の惨劇に目を見開いた。
高級街のある道が死体で埋め尽くされ、大量の血が地面に流れ、建物に飛び散っている。恐る恐る死体を確認するとこの方達は最後まで苦しみながら死んでいった様子‥‥何箇所も体を貫かれた跡、あまりにも酷い‥‥
「ヴァレンチーナ先輩!応援を呼びましょう!」
私はヴァレンチーナ先輩に応援を要請するよう声をかけるけど、ヴァレンチーナ先輩は奥の闇の中をじっと見つめていた。
「アザレアさん魔法具で各班に連絡を!至急この高級街に集まるよう要請を‥‥早く!」
「は、はい!」
あの落ち着きのあるヴァレンチーナ先輩が声を荒上げる程に事は一刻を争うと察した私たちは魔法具を取り出し各班に連絡を試みようとした。
しかし、ヴァレンチーナ先輩がじっと見つめていた闇の中から人影が姿を現すと私達に向かって魔法を放ってきた。
「「「———!!避けろ!」」」
「クっ———」
ワルドスの声で咄嗟に避けた私達は無傷で済んだ。体勢を立て直し魔法を放ってきた人物の方へと視線を戻し、臨戦態勢をとる
「貴方達!怪我は?!」
「大丈夫です!今は目の前に集中しましょう!」
私達が見据える闇の中、その闇から現れた者達はフードを深く被り素顔を見えないようにしていた。人数にして数十人、私達の方が人数振りの状況だけど今ベラが応援を要請している。一番近くにいる班で早くて十数分‥‥それまで私達が相手をしなくては‥‥
「———はっはっは!また随分と遅かったな同盟軍!その様子だと死体の道を踏んできたのか?なんと、なんと!遅い到着だ!?全く持って無能無能無能!!」
突然、暗闇の中からフードを被る一人の男が高らかに笑いながら私達の方へと歩よってくる。軍を侮辱する言葉が並べられ私達は怒りを露わに睨み返す
「貴様らか‥‥なんと酷い事を!何の為に罪のない人々を手にかけたのだ?!
答えろ!」
ヴァレンチーナ先輩の怒声が静寂に包まれた高級街に響き渡る。そんなヴァレンチーナ先輩の言葉を男は笑いながら返した
「はっはっは!‥‥‥なんのためと?そんなの決まっていよう‥‥“頂の魔法”を求めるため!貴様らも2年前その目で見たのだろう?どう感じた?恐怖したか? はっはっは!俺はな昂ぶったさ!この世にあれ程の魔法が存在したなんてな! ああ、今思い返してもあの魔法は”美しい”‥‥っ!」
男は夜の空を見上げながら大声で語りだした。そんな男に不気味さを感じた私は男を更に問い詰める
「一体‥‥それと人を殺める行為にどう関係があるというの?!許せないわ!」
「はっはっは!何を抜かす!貴様らも知っているはずだ!人を殺し、そいつから魔力を奪う禁忌の魔法を!奪った魔力を自身の魔力と融合させ、更なる境地へと踏み入るための魔法をな!」
「「「———な!!」」」
この男の発言に驚愕する私達。禁忌の魔法は知っていたけれどまさか‥‥そんな事に使われるなんて‥‥一体どれだけの人を殺めたと!
私は今すぐにでも剣を抜き、目の前で笑う男に斬りかかろうとする。しかし、それをヴァレンチーナ先輩に制止されてしまった
「何故止めるのです!?あの男は!人を‥‥なんの罪のない人を何十人と‥‥ 私が斬りますっ!」
「落ち着きなさい!たとえ貴方でも相手の力量差を見間違う程に落ちぶれていないはずです!冷静になりなさい!」
「———くっ!」
「———はっはっは!さすがは見る目がある。貴様が隊長か?ならば最初に部下からジワジワと苦しみながら殺すとしよう」
そう言った男は背後に潜ませていた集団を展開させると私達の周囲を囲い逃げ道を塞いだ
「なるほど‥‥‥生かして返さないという事ですか。舐められたものです。一つお聞きしますが、あなた方は一体何者です?」
私達の周囲が囲まれた状態でも決して隙を見せないヴァレンチーナ先輩。余裕の笑みを浮かべ敵の男に尋ねると、男は口角を上げ答えた。
「———我らは頂の魔法を求める者の集い‥‥無嶺の彩色。“虚無の統括者”を崇拝し、そして世界を導く者。我らがこの腐った世界に変革をもたらし、正常へと誘う神の使いだ‥‥!!」
目の前の男は高らかに宣言しては自身の世界に浸っている。こんな男から”虚無の統括者”の名前が出るなんて思いもしなかったけど、この男もまた“彼”を崇拝する一人
しかし、私とこの男では全くもって異なる。近づくために人を殺すなんて行為は決してしない。この男は渇望するあまり人の領域を踏み外してしまった外道。この男がいる無嶺の彩色という第3の組織は月下香《トゥべローザ》とは関わりがないと思われる。
けどまだ決定ではない‥‥バラトロの刺客か‥‥またはそれ以外か‥‥いいえ、考えても無駄。今は目の前の外道を始末するのが先決!!
「‥‥神の使いですか 随分と大層な者ですね。あなた方は此処で始末しますっ!」
「はっはっは!貴様らの魔力も我らの糧となるがいい———!!」
◊◊◊
———休日の夜、時刻18時を回る頃。学園地区内に建設された巨大な施設‥‥‥
“同盟軍本部"にてある重要な会議が行われていた。人数は数十名と少なく、建物の規模と人員がとても不釣に見えてしまう。
しかし、この重要な会議に出席しているのは世界から集められた選りすぐりの魔法剣士であり、この場にいない魔法剣士は建物内に何千と滞在している。
そんな選りすぐりの彼らだけが一部屋に集まり、神妙な面持ちで会議を聞き、皆が見る視線の先には軍服を纏う中年男性が透明なボードに文字やらを書き込んでいた。
その面々の中には六幻楼《アルターナ》と呼ばれる若き英雄達の姿も確認されていた‥‥‥
「———では作戦は以上だっ!各班配置に着け!標的を確認次第捉えるもしくは、その場で抹殺せよっ——」
「「「———はっ」」」
その瞬間、数十人と居た会議室には誰一人として存在しなかった———
◊◊◊
「———気を引き締めて行きましょう‥‥‥アザレアさん達も準備はいい?」
「「「はいっ」」」
———ある黒髪の女性の合図に私たちは気合を入れると、瞬く間に移動を開始した。現在、私たちが向かっているのは学園都市の商業地区、高級街と言われる一角。学園地区内同盟軍本部から走る事約1時間の距離を移動していた。勿論強化魔法によって脚力を大幅に向上させている。そして今回は魔車を使わずに行動厳守との命を受けている。
そして、私達の先頭を風のように走る黒髪の彼女は人族国の王族、ヴァレンチーナ先輩。なぜ王族である彼女と私達がこうして同じく、ある“任務”を遂行しようとしているかと言うと‥‥‥
———私は、“同盟軍”極秘魔法部隊所属のアザレア
全種族の軍が同盟軍と名前が変わり、その同盟軍の少数精鋭である極秘魔法部隊。私達の所属するこの部隊は学園都市をあらゆる脅威から秘密裏に守護し、敵を抹殺する為の部隊。
選ばれた学園Sクラスの一握りと選ばれたSランクの軍人で構成され、常に6~7人で行動を共に任務を遂行する。一介の学生がこの学園都市を陰から護り、その手で敵を屠るなんて考えもしないでしょうね‥‥‥
でも、それだけ学園のSクラスから選ばれた人は貴重な戦力と認められているという事でもあり、私達以外の班も学園都市中に分配しているわ。
それでも私達の“六人”が選ばれるとは思わなかったわね‥‥それに先頭を走るヴァレンチーナ先輩が極秘魔法部隊に所属していたなんて最初は凄く驚いたわ‥‥
まさか故郷の王族‥‥それも綺麗な黒髪で背が高くてお姫様のような存在が‥‥
血に染まる部隊に所属なんて誰も想像していないでしょう‥‥
そんなヴァレンチーナ先輩と班を組んで1ヶ月が経つ。私達は予め入学前にこの部隊に配属されてその最初の班長がこの人。初対面の頃はまさか王族だとは思わなかったけれど、これまでの経緯を聞いて感動してしまったわ‥‥
2年生にして学園序列2位の実力を持ち合わせるそんなヴァレンチーナ先輩はここ最近、一層剣を振るっている。理由を聞くと『とても面白い新入生が‥‥』って言っていて楽しそうだったわ
と話は置いといて‥‥今回何故私達が急遽呼ばれたかというと‥‥‥
「アザレアさん、それに皆さん‥‥今回の標的は二つの組織が絡んでいます。常に警戒を怠らないように」
そう、ヴァレンチーナ先輩の言う通り今回の任務は標的の確保、または抹殺。そして二つの組織の対立が勃発して、内片方の組織は一般市民を複数人も殺害している。いかなる理由があっても到底許される事のない人を殺める行為。なんの罪もない人々を殺害する凶悪な組織。そんな組織が現在この学園都市で逃げ回っている。なんとしても捕まえないといけない‥‥
「絶対に逃しはしないわ!」
風と共に走り、風と共に私の声は消えていった———
◊◊◊
「また‥‥‥戻ってきてしまったわね。レオンはもういないわよね」
時刻は19時。ヴァレンチーナ先輩率いる私達の班は商業地区の高級街に辿り着いた。つい数時間前まではレオンと一緒に高級レストランをご馳走になっていたのに‥‥もっと一緒に楽しみたかったけど、あの日常を守り抜くのが私の使命。
レオンを‥‥もう悲しまないようにすると決めたあの日から‥‥‥
私の意思は決して揺るがないわ!
—————ドォォォォン!!
そう‥‥誓いを再び思い起こさせたその時、高級街の近くで爆発音が響わたった。
「——!?これは‥‥‥皆さん急ぎましょう!」
「「「はい!」」」
魔法を放った衝撃波が私達の肌にまで届き、ヴァレンチーナ先輩の号令と共に音の鳴る方へと全力で駆けた。
高級街の近くということはレオンはまだそう遠くまで逃げていないはず‥‥もしかしたら‥‥ううん、考えるより一刻も早く向かわないと!
◊◊◊
「———はあ‥‥はあ‥‥何んという事‥‥人がこんなにも‥‥」
「———ああ、これはひどいぜ‥‥なんだって罪の無い人々を‥‥!」
音の鳴る方へと全力できた私達は目の前の惨劇に目を見開いた。
高級街のある道が死体で埋め尽くされ、大量の血が地面に流れ、建物に飛び散っている。恐る恐る死体を確認するとこの方達は最後まで苦しみながら死んでいった様子‥‥何箇所も体を貫かれた跡、あまりにも酷い‥‥
「ヴァレンチーナ先輩!応援を呼びましょう!」
私はヴァレンチーナ先輩に応援を要請するよう声をかけるけど、ヴァレンチーナ先輩は奥の闇の中をじっと見つめていた。
「アザレアさん魔法具で各班に連絡を!至急この高級街に集まるよう要請を‥‥早く!」
「は、はい!」
あの落ち着きのあるヴァレンチーナ先輩が声を荒上げる程に事は一刻を争うと察した私たちは魔法具を取り出し各班に連絡を試みようとした。
しかし、ヴァレンチーナ先輩がじっと見つめていた闇の中から人影が姿を現すと私達に向かって魔法を放ってきた。
「「「———!!避けろ!」」」
「クっ———」
ワルドスの声で咄嗟に避けた私達は無傷で済んだ。体勢を立て直し魔法を放ってきた人物の方へと視線を戻し、臨戦態勢をとる
「貴方達!怪我は?!」
「大丈夫です!今は目の前に集中しましょう!」
私達が見据える闇の中、その闇から現れた者達はフードを深く被り素顔を見えないようにしていた。人数にして数十人、私達の方が人数振りの状況だけど今ベラが応援を要請している。一番近くにいる班で早くて十数分‥‥それまで私達が相手をしなくては‥‥
「———はっはっは!また随分と遅かったな同盟軍!その様子だと死体の道を踏んできたのか?なんと、なんと!遅い到着だ!?全く持って無能無能無能!!」
突然、暗闇の中からフードを被る一人の男が高らかに笑いながら私達の方へと歩よってくる。軍を侮辱する言葉が並べられ私達は怒りを露わに睨み返す
「貴様らか‥‥なんと酷い事を!何の為に罪のない人々を手にかけたのだ?!
答えろ!」
ヴァレンチーナ先輩の怒声が静寂に包まれた高級街に響き渡る。そんなヴァレンチーナ先輩の言葉を男は笑いながら返した
「はっはっは!‥‥‥なんのためと?そんなの決まっていよう‥‥“頂の魔法”を求めるため!貴様らも2年前その目で見たのだろう?どう感じた?恐怖したか? はっはっは!俺はな昂ぶったさ!この世にあれ程の魔法が存在したなんてな! ああ、今思い返してもあの魔法は”美しい”‥‥っ!」
男は夜の空を見上げながら大声で語りだした。そんな男に不気味さを感じた私は男を更に問い詰める
「一体‥‥それと人を殺める行為にどう関係があるというの?!許せないわ!」
「はっはっは!何を抜かす!貴様らも知っているはずだ!人を殺し、そいつから魔力を奪う禁忌の魔法を!奪った魔力を自身の魔力と融合させ、更なる境地へと踏み入るための魔法をな!」
「「「———な!!」」」
この男の発言に驚愕する私達。禁忌の魔法は知っていたけれどまさか‥‥そんな事に使われるなんて‥‥一体どれだけの人を殺めたと!
私は今すぐにでも剣を抜き、目の前で笑う男に斬りかかろうとする。しかし、それをヴァレンチーナ先輩に制止されてしまった
「何故止めるのです!?あの男は!人を‥‥なんの罪のない人を何十人と‥‥ 私が斬りますっ!」
「落ち着きなさい!たとえ貴方でも相手の力量差を見間違う程に落ちぶれていないはずです!冷静になりなさい!」
「———くっ!」
「———はっはっは!さすがは見る目がある。貴様が隊長か?ならば最初に部下からジワジワと苦しみながら殺すとしよう」
そう言った男は背後に潜ませていた集団を展開させると私達の周囲を囲い逃げ道を塞いだ
「なるほど‥‥‥生かして返さないという事ですか。舐められたものです。一つお聞きしますが、あなた方は一体何者です?」
私達の周囲が囲まれた状態でも決して隙を見せないヴァレンチーナ先輩。余裕の笑みを浮かべ敵の男に尋ねると、男は口角を上げ答えた。
「———我らは頂の魔法を求める者の集い‥‥無嶺の彩色。“虚無の統括者”を崇拝し、そして世界を導く者。我らがこの腐った世界に変革をもたらし、正常へと誘う神の使いだ‥‥!!」
目の前の男は高らかに宣言しては自身の世界に浸っている。こんな男から”虚無の統括者”の名前が出るなんて思いもしなかったけど、この男もまた“彼”を崇拝する一人
しかし、私とこの男では全くもって異なる。近づくために人を殺すなんて行為は決してしない。この男は渇望するあまり人の領域を踏み外してしまった外道。この男がいる無嶺の彩色という第3の組織は月下香《トゥべローザ》とは関わりがないと思われる。
けどまだ決定ではない‥‥バラトロの刺客か‥‥またはそれ以外か‥‥いいえ、考えても無駄。今は目の前の外道を始末するのが先決!!
「‥‥神の使いですか 随分と大層な者ですね。あなた方は此処で始末しますっ!」
「はっはっは!貴様らの魔力も我らの糧となるがいい———!!」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる