Lara

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第二章 夏季休暇編 よし、仕事さぼるわ。

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鰻のふわふわな食感に絡みついた濃厚なコクのあるタレが口の中を踊り、さらに米がそれを包み込むことで調和していく…

現実逃避終了

周りを見ていると明らかに人口密度が少なくなり、遠くからは鼻をティッシュペーパーで押さえながら携帯のカメラをこっちに向けて興奮している様子が。

俺も形態を取り出して学園内の腐男子と愉快な仲間達が立てている掲示板を見てみると加速しまくっていた。次々と俺と岩崎のやり取りについて会話しまくっていて、なんかムカついた俺は俺の頼りになる親衛隊長様に連絡してみた。

‘‘ちょっと、仕置きよろしく‘‘
‘‘かしこまりました。‘‘

そして、そのまま岩崎が差し出す鰻を食べながら腐男子たちを観察していたら次々と顔を青ざめさせて携帯を仕舞った。いったい親衛隊長は何をやったのだろうか。まあ、ドンマイってことで。俺は腐男子だけど対象にされるのは無理だからな。

…それに、俺は誰かを好きになってはいけないからな。

さて、ぱっぱと食べ終わったことで食べだした岩崎を待つことにする。澤瀬は俺らがわちゃわちゃしている間に食べ終わっていた。
と、なーんか嫌な予感がしてきたんだが、これは何だろう。
ん?なんか扉が勢いよく開いて毬藻が出てきた…あ、王道クンだ。嫌な予感はこれか。

「アラやん、早く食べて~」
「ング?」
「転校生が来たんだよ~」
「ゲェッ…僕あいつ嫌いなんだよね。授業中でも煩いし、ガキみたいに騒いで喚いてばっかでさぁ、あほじゃないの?って思う。ほら、急いで急いで。」

急に澤瀬の黒い部分が表に出てきた。そんなに嫌いなのか。俺もだよ、仕事増やすし煩いし。ほら今もこっちを見て…っは!?

「あーーーっ!椿!」

こっちくんな。そう思っていても現実は非情だ。あっという間に俺に指をさしながら走って目の前までやって来た。俺の勘はよく当たるんだよなーだけどもっと早くに教えてほしかったなー

「久しぶりだなっ!!ずっと会えなくて寂しかったんだぞっ!!!」
「う~ん、そっか~」
「おいテメェ律が話しかけてんだから―――」
「不良モドキは黙っててねぇ~」
「なっ…!?」

面食らったように黙り込む不良モドキ。だから顔と威勢だけなんだよ。誰も怖がって近づいてくんない、自分は一人。はぁーあほらし。そこから王道よろしく怖がらずに近づいてきた王道クンに惚れたと、ばっかじゃねぇの?俺からすればそこでしかねぇよ。俺は夜な夜な街に繰り出して抗争を見守ったり、時には殴り合ったりしてたからな。そんなこけおどしなんて屁でもねぇわ。
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