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れっつとらい星光祭!
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パチパチと音をたてて光っているキャンプファイヤー。いや、キャンプではないのだが、他にどういったものだっけ…頭が纏まんねぇ。
「つっつん」
「ん~?どうしたの~?」
「楽しかったね!」
「そうだねぇ~」
呼ばれて振り向いてみるとそこには双子弟がいた。
にこにこしていて本当に楽しかったようだ。隣にある頭を何回か撫ぜてやる。
「わ、わわっ!なに!」
「ん~なんとなく?」
お前は、暖かいな。
あはは、と笑って光から離れる。なんとなく、一人になりたかった。
今は三日目の後夜祭。文字いじりで光夜祭とも呼ばれているらしい。ただキャンプファイヤーをやって星光祭を締めるのだ。
ふらふらぼんやりと歩いていたら学園にある中庭の一つに辿り着いた。見上げると満月がぽっかりと浮かんでいた。寒いな。
しばらくぼんやりとベンチに座って浮かんでる冷たい月を眺めていると
「椿」
声が聞こえた。声の主を見ると何故かわからないが会長、副会長、わんこ、双子が集まっていた。なんでここにいるんだろう。
なんとなく、ただなんとなく返事もせずに見ていると会長たちが歩いてきた。
「探したぞ」
「そっか」
そうやって返すとさっき別れた双子弟が一歩踏み出す。今度は何故か不安そうだった。
「つっつん…あのね、僕がみんなを集めたんだ。なんかつっつんがどっか遠くに行きそうな気がして、なんかわかんないけど急に不安になって…」
そう言って目を潤ませる。あーあ、勘のいい子だねぇ。俺も自分からそうしようとは思ってないけどなんか今日の予感がしちゃったんだよな。こういうのはよく当たるから。だから一人になりたかったんだけど。
「そうなんだ。まあ、当たってると思う。俺自身はそんな気は無いけど」
あえて認める。あれ?どうして認めたんだ?もう、ここまできちゃったからか?
「…………それはどういうことだ?」
「これから何かあるんじゃねぇか?俺も知らねぇけど」
「正解です」
新たに会長たちのではない声がこの中庭に響いた。ああ、気が付かなかった。それどころじゃなくて気配を探ってなかった。迂闊だったな、でも予感は当たるってことだし、気配を探ってても変わらなかったか?
「さすが貴方様ですね」
「……【狂犬】か…」
生徒会会計親衛隊親衛隊長飯綱 雅。狂犬の二つ名を持つ俺の親衛隊長だが…
「寒い、寒い寒い寒い」
「椿…?」
「お前から冷気が漂ってクルなァ…?」
「冷気、冷気ですか…おかしなことをおっしゃりますね貴方様は。まるで天敵にでもあったかのように…………僕らは貴方様への信仰心でいっぱいだというのに」
そうでしょう…?とその凶器に満ちた信仰心を俺に向けてくる。ああ、なんで気づかなかったんだ。俺を狂信しているんだ。そう自身が評価していた時点で気づくべきだったんだ。
「そうですよね?枢機卿」
「うん、うん…そうだよぉ…?」
「「「―――ッ!!?」」」
「はっ…?」
後ろから首に腕を回され、体重をかけられる。寒い、指がかじかむ、体が震える。この声は―――
「律…か…………?」
「はははっ!そうだよぉ!俺は成香 律!今年少し遅れて転校してきた問題児!でも、あの演技は疲れるんだよねぇ、喉痛むしぃ」
会長の声に高らかに声を上げる毬藻…いや、枢機卿。あ、ああ…………
彼は腕を外して俺の前にやってくる。
「どーぉ?満足できたぁ?」
「なんで……」
「んふふぅー貴方様が好んで読む本の登場人物を真似てみたんだぁねぇ褒めてぇー?」
寒い。
もう、おわりだよ?
たのしかった?
とても、寒かった。
「つっつん」
「ん~?どうしたの~?」
「楽しかったね!」
「そうだねぇ~」
呼ばれて振り向いてみるとそこには双子弟がいた。
にこにこしていて本当に楽しかったようだ。隣にある頭を何回か撫ぜてやる。
「わ、わわっ!なに!」
「ん~なんとなく?」
お前は、暖かいな。
あはは、と笑って光から離れる。なんとなく、一人になりたかった。
今は三日目の後夜祭。文字いじりで光夜祭とも呼ばれているらしい。ただキャンプファイヤーをやって星光祭を締めるのだ。
ふらふらぼんやりと歩いていたら学園にある中庭の一つに辿り着いた。見上げると満月がぽっかりと浮かんでいた。寒いな。
しばらくぼんやりとベンチに座って浮かんでる冷たい月を眺めていると
「椿」
声が聞こえた。声の主を見ると何故かわからないが会長、副会長、わんこ、双子が集まっていた。なんでここにいるんだろう。
なんとなく、ただなんとなく返事もせずに見ていると会長たちが歩いてきた。
「探したぞ」
「そっか」
そうやって返すとさっき別れた双子弟が一歩踏み出す。今度は何故か不安そうだった。
「つっつん…あのね、僕がみんなを集めたんだ。なんかつっつんがどっか遠くに行きそうな気がして、なんかわかんないけど急に不安になって…」
そう言って目を潤ませる。あーあ、勘のいい子だねぇ。俺も自分からそうしようとは思ってないけどなんか今日の予感がしちゃったんだよな。こういうのはよく当たるから。だから一人になりたかったんだけど。
「そうなんだ。まあ、当たってると思う。俺自身はそんな気は無いけど」
あえて認める。あれ?どうして認めたんだ?もう、ここまできちゃったからか?
「…………それはどういうことだ?」
「これから何かあるんじゃねぇか?俺も知らねぇけど」
「正解です」
新たに会長たちのではない声がこの中庭に響いた。ああ、気が付かなかった。それどころじゃなくて気配を探ってなかった。迂闊だったな、でも予感は当たるってことだし、気配を探ってても変わらなかったか?
「さすが貴方様ですね」
「……【狂犬】か…」
生徒会会計親衛隊親衛隊長飯綱 雅。狂犬の二つ名を持つ俺の親衛隊長だが…
「寒い、寒い寒い寒い」
「椿…?」
「お前から冷気が漂ってクルなァ…?」
「冷気、冷気ですか…おかしなことをおっしゃりますね貴方様は。まるで天敵にでもあったかのように…………僕らは貴方様への信仰心でいっぱいだというのに」
そうでしょう…?とその凶器に満ちた信仰心を俺に向けてくる。ああ、なんで気づかなかったんだ。俺を狂信しているんだ。そう自身が評価していた時点で気づくべきだったんだ。
「そうですよね?枢機卿」
「うん、うん…そうだよぉ…?」
「「「―――ッ!!?」」」
「はっ…?」
後ろから首に腕を回され、体重をかけられる。寒い、指がかじかむ、体が震える。この声は―――
「律…か…………?」
「はははっ!そうだよぉ!俺は成香 律!今年少し遅れて転校してきた問題児!でも、あの演技は疲れるんだよねぇ、喉痛むしぃ」
会長の声に高らかに声を上げる毬藻…いや、枢機卿。あ、ああ…………
彼は腕を外して俺の前にやってくる。
「どーぉ?満足できたぁ?」
「なんで……」
「んふふぅー貴方様が好んで読む本の登場人物を真似てみたんだぁねぇ褒めてぇー?」
寒い。
もう、おわりだよ?
たのしかった?
とても、寒かった。
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