元現代人はそれでも安定を切望する

1の章

20.フラグじゃないよね？

入学して、１ヶ月たちました～。

あれから私の部屋は、第２寮の２２０１号室になりました。

そして、同居人ルームメイトにも会いましたよ。

ホリー・マランツさん、ダート街出身で実家は本屋をしているんだって。一緒に暮らし始めた当初は、目も合わせてくれず返事も聞こえるかどうかの塩対応で、どうしたものかと至難しましたよ。

けど、２週間位から徐々に目を向けてくれるようになって分かったのは、彼女は人見知りだったことと表情筋が、極端に仕事を放棄していることだった。

oh no～

そして仲良くなるきっかけは、私のスキル異世界通販で取り寄せておいた、まさかのお菓子たちだったのよ。

３週間経つか経たないかくらいに、私がダイニングで本を読みながらお菓子をつまんでいたら(←行儀悪い)彼女が、すんごい目力でこちらを見ていたから思わず「一緒にお菓子食べる？」と。だって、あの目力の前では言うしか無かったんだよ。

ちなみに、お菓子は柔らかい某クッキーだったりする。

しかも、お菓子を食べた彼女が目の前で可愛らしく柔らかな笑顔になった！あの表情筋が凄い勢いで、めちゃくちゃ仕事をした！マジでびっくりし過ぎて、声が出ないけど目が飛び出すくらい。

あの瞬間から、絶対クッキーは常備しようと決めたよ。

そして、学校生活は実に快適！勉強は簡単なモノだし、歴史は魂に刻まれてる位知識あるし言語はスキルがあるから問題ないからね。

魔法の実習は、この時間だけは貴族・平民一緒に向かう。場所は魔獣の森で、貴族・平民はここで別れて実戦形式で学ぶんだって。しかも、移動手段は転移魔法陣を使って森へ向かうらしい。

この移動に際して、困った問題もある。転移魔法は使える人や魔法陣は、そもそも古代魔法扱いでメンテナンス出来るだけの人も、少なく貴重な魔法陣だから、普段は鍵が閉まって簡単に入れないようになっている。

もう一つは、貴族と平民が一時いっときではあるが一緒になってしまうこと。５年前までは、別々だった移動が魔法陣の使用頻度を下げる為に、渋々一緒にせざるを得ないことになったらしい。

しかも、先生から注意事項として説明があった。この５年で必ず両者間で、何かしら問題を起こると言われたけど、大体が貴族側からの苦情レベルだとも補足された。

しかし、魔の森ってどんな森かな？転生前に読んでた本ラノベでは、森に入ったらフェンリルに遭遇して獣魔契約して冒険者になって最強にって流れがあったなぁ。

私は、ビビリで戦闘とか無理だから先ずないな。卒業後は、定職に就いてお給金で通販使って快適ライフを送るんだから。













大丈夫だよね。