元現代人はそれでも安定を切望する

眼鏡から鱗

文字の大きさ
54 / 103
2の章

50.イヤァァァァァァァ

しおりを挟む
授業が終わり、貴族校舎出入口受付前にてホリーさんと2人でサリー様を待つ。

暫くすると、侍女のエリスタさんが貴族科校舎出入口から平民科校舎へやってきた。

「お待たせして申し訳ございませんが、サリーお嬢様は急に生徒会役員の仕事が入ってしまいましたので、明日の授業終了後に日時を変更願います。との伝言でございます。」

あらら、サリー様大変だねぇ

「はい。わかりました!サリー様とエリスタさんへをお渡ししますね。」

そう言って私は、無限収納から異世界通販で買った和菓子(桜餅と道明寺の各2個)を渡した。前もって自分達の分は、別に取ってある。

「夕食後にデザートで食べて下さい。では、失礼します。」

ホリーさんと共に寮へと戻った。

****************

そうして夜、私は自室のベッドの上で壁を背にして枕をクッションがわりに寄りかかりつつ座りながら本を読んでいた。

フッと、何だか嫌な感じがしたので索敵したら窓の外より、以前にも覚えがある気配があったので話しかけた。

「王家の影さん、お久しぶりです。こんな夜分にどうされたんですか?と言いたい所ですが、もう情報を掴んでいると思いますので率直に話しませんか?」

そういうと、シュッと部屋の中に入って来たと思ったら土下座スタイルで王家の影さんが私の前に居た。

え"ぇ~、なんで土下座なのぉ⤵︎

「ローレン様、2度も気配を詠まれて仕舞いお恥ずかしい限りで御座います。本日は、先日の魔帝国の魔王皇帝との友好関係を持たれると言う事で、王家より内々に陞爵する話が出ており貴女様のお耳に入れて貰わねばと思い参じました。」

何だろう、影さんからスッゴイ期待されている様なモノをビシバシ感じる。久々に鑑定してみようかな?

◎●◎●◎●◎●◎●◎●◎●
名前:ノーマ=ビービルド【コードネーム:ふくろう】/子爵家当主
同居家族構成:妻
年 齢:25歳
職 業:表、王宮内上級官職・裏、隠密隊総隊長
レベル:35
体 力:500
魔 力:400
運  :35
●スキル
▽隠密奥義(免許皆伝級)
▽書類作成(上級)
▽人材育成(上級)
▽剣術(上級)
▽体術(上級)
●魔法:火・水・生活

【王家の影を代々務める家の当主。この歳で総隊長となるほどのエリート。前回の事件で存在がバレてから修行をし直し今回やって来たが、瞬時にバレた事によりローレンを崇拝する。性格は真面目一直線で、今の王家からローレンの下へ就こうと本気で考え中。】
◎●◎●◎●◎●◎●◎●◎●

イヤァァァァァァァ~、マジで辞めて~そのまま王家に仕えててよぉ~。

しかも、お祖父様とほぼ同じ強さってどっちが凄いのか分からないよ。

「そうですか陞爵の件は、回避不可能だと推測しますので私の保護者へ話がいく様に手を回して下さい。こちらはまだ、いち男爵令嬢なのでが受けるのは色々とややこしくなります。」

「御意」

そうすると、梟さんは土下座のままそう言うとまたシュッと部屋を出ていった。

「こ、怖かった。しかし私には、影は要りません。」

誰も居なくなった空間に、私は思わず独り言を吐いた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……

タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。

いまさら謝罪など

あかね
ファンタジー
殿下。謝罪したところでもう遅いのです。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...