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第41話:待ちに待った納車
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ピンポーン
「真白様、お車のお届けに参りました」
来た!待ちに待ってた車が届いた。
花子は自分が運転するわけでも無いのに、カレンダーに印をつけて待っていた。
佳乃だって平静を装ってはいるけど内心は少し期待しているんだと思う。
車の手入れ用品を買い込んでいたのを知っている。
430と同じとは言わないまでも必要最低限以上に手入れはしてくれそうだ。
頼まずとも自分から考えて仕事をしてくれる優秀な家政婦だ。
3人でマンションのエントランスまで降りていく。
マンションの前には注文したとおりの真っ白な車が停められている。
「ご注文通りか確認してください」
ナンバーは404だ。これは注文通り。色も真っ白。外見上特に問題ない。
続いて車内を確認する。
内装の色も注文通り。パッと見て判断できる部分は問題なさそう。
「マスター、スマホの充電も問題ない」
花子は充電器を気にしてたもんね。
運転席に座って椅子の位置やハンドル、ミラーを自分用にセットする。
安全性能なんかは実際に作動しないと分からないけど、わざと作動させたいものでは無い。
ナビの確認と全方位カメラを試してみる。自分の車が上から見えるのは不思議な気分。
「多分問題ないと思う」
細かいところはその時にならないと気付かないと思う。
さすがに納車の確認のためのテスト仕様書なんて作らなかった。
仕事でならこんなことはないのに・・・
「何かありましたら連絡ください」
そう言ってディーラーは帰っていった。
「お嬢様、どうなさいますか?」
佳乃が言いたいのはこれに乗ってこれからどこに行くかと言うことだと思う。
今は土曜日の午前中。昼食をどこかに食べに行くというのもありかな?
「外食にする?」
ちらっと佳乃の顔を伺う。昼食の用意が在るなら無駄になってしまう。
「出かけるのも良いですが、まずはガソリンスタンドではないでしょうか?」
佳乃の指摘通りガソリンはほとんど空に近い。
なるほど、これでは遠出は出来ない。
「それとドライブレコーダーの取り付けをしに行くのでは?」
そうだった。ディーラーオプションだと前方しか録画できないから、
後方録画もしてくれるレコーダーを付けるんだった。
「ただし、納車が本日の何時になるか不明だったので、明日の予約を取ってあります」
メイドと言うよりも秘書のような感じだ。もしくはマネージャー?
マズイ、佳乃が居ないと生活出来なくなるかもしれない。
「私ならいつでもお嬢様に永久就職する覚悟も準備も出来ています!」
たまにどこまでが冗談なのかわからないことを言うけど、とにかく佳乃はすごい。
有能というのはこういうことなんだろう。細かいことによく気が付く。
そして命令しなくても自発的に行動してくれる。
これはどのジャンルの仕事でも役に立つ長所だと思う。
「佳乃、ありがとう!」
私は感謝の気持ちから、ごく自然と佳乃のことを抱きしめた。
身長差があるのであたしが佳乃の胸に顔を埋める感じになってしまう。
「あの?お嬢様?」
見上げれば佳乃の頬が染まって目がトロンとしている。
今度は佳乃があたしを抱きしめてくるが花子に無理矢理引き剥がされた。
「マスター。メイドから不吉な波動を感じる。離れるべき」
私と佳乃の間に花子が割り込んで吉野のことを威嚇する。
「なぜ山田が邪魔をするのですか!」
花子と佳乃がじゃれ合っているのを視界の隅に確認しつつ、スマホを取り出す。
新車が届いた記念に写真を撮ってSNSにアップする。
背景とナンバーをぼかして投稿。運転席に乗り込んでそこからの写真も撮ったけど、
こっちは背景に色々映ってるから使わない方がよさそう。
そんなこんなでSNSを眺めているとじゃれ合いの終わった二人が乗り込んできた。
助手席には花子が乗り込んできた。花子が勝利したのかな?
仕方なく佳乃は後部座席に座る。なんかすごく恨めしそうな顔で花子をにらんでいる・・・
その位置でどうやら決着が付いたらしい。では出発!
いつも行く最寄りのガソリンスタンドまで移動。
給油口はどっちだっけ?
「マスター。給油口は左にある」
いつの間にか確認してくれていたらしい。
店員の案内に従って車を移動する。
「いらっしゃいませ!」
そういえば給油口ってどうやって開けるの?レバーかな?
お、それっぽいの発見。
「レギュラー満タンで!」
給油をして窓を拭いてくれる。ここの店員さんはあたしが運転していても驚かない。
最初に来たときは通報されたけど。今では普通に対応してくれる。
初めて会う店員でもだ。おそらく店長から通達が出ているんだと思う。
だからあたしはなるべくこの店を使うようにしている。
「24リッター入りました!」
ほぼ空の状態で入れた割に結構少ないけど、このサイズの車ならそんなもんなのかな?
今までの車がアレだから比べるのもばからしいけど・・・
クレジットカードを店員に渡して支払を済ませる。
さて、コレでガス欠の心配はなくなったわけで、どこに行こうか?
「真白様、お車のお届けに参りました」
来た!待ちに待ってた車が届いた。
花子は自分が運転するわけでも無いのに、カレンダーに印をつけて待っていた。
佳乃だって平静を装ってはいるけど内心は少し期待しているんだと思う。
車の手入れ用品を買い込んでいたのを知っている。
430と同じとは言わないまでも必要最低限以上に手入れはしてくれそうだ。
頼まずとも自分から考えて仕事をしてくれる優秀な家政婦だ。
3人でマンションのエントランスまで降りていく。
マンションの前には注文したとおりの真っ白な車が停められている。
「ご注文通りか確認してください」
ナンバーは404だ。これは注文通り。色も真っ白。外見上特に問題ない。
続いて車内を確認する。
内装の色も注文通り。パッと見て判断できる部分は問題なさそう。
「マスター、スマホの充電も問題ない」
花子は充電器を気にしてたもんね。
運転席に座って椅子の位置やハンドル、ミラーを自分用にセットする。
安全性能なんかは実際に作動しないと分からないけど、わざと作動させたいものでは無い。
ナビの確認と全方位カメラを試してみる。自分の車が上から見えるのは不思議な気分。
「多分問題ないと思う」
細かいところはその時にならないと気付かないと思う。
さすがに納車の確認のためのテスト仕様書なんて作らなかった。
仕事でならこんなことはないのに・・・
「何かありましたら連絡ください」
そう言ってディーラーは帰っていった。
「お嬢様、どうなさいますか?」
佳乃が言いたいのはこれに乗ってこれからどこに行くかと言うことだと思う。
今は土曜日の午前中。昼食をどこかに食べに行くというのもありかな?
「外食にする?」
ちらっと佳乃の顔を伺う。昼食の用意が在るなら無駄になってしまう。
「出かけるのも良いですが、まずはガソリンスタンドではないでしょうか?」
佳乃の指摘通りガソリンはほとんど空に近い。
なるほど、これでは遠出は出来ない。
「それとドライブレコーダーの取り付けをしに行くのでは?」
そうだった。ディーラーオプションだと前方しか録画できないから、
後方録画もしてくれるレコーダーを付けるんだった。
「ただし、納車が本日の何時になるか不明だったので、明日の予約を取ってあります」
メイドと言うよりも秘書のような感じだ。もしくはマネージャー?
マズイ、佳乃が居ないと生活出来なくなるかもしれない。
「私ならいつでもお嬢様に永久就職する覚悟も準備も出来ています!」
たまにどこまでが冗談なのかわからないことを言うけど、とにかく佳乃はすごい。
有能というのはこういうことなんだろう。細かいことによく気が付く。
そして命令しなくても自発的に行動してくれる。
これはどのジャンルの仕事でも役に立つ長所だと思う。
「佳乃、ありがとう!」
私は感謝の気持ちから、ごく自然と佳乃のことを抱きしめた。
身長差があるのであたしが佳乃の胸に顔を埋める感じになってしまう。
「あの?お嬢様?」
見上げれば佳乃の頬が染まって目がトロンとしている。
今度は佳乃があたしを抱きしめてくるが花子に無理矢理引き剥がされた。
「マスター。メイドから不吉な波動を感じる。離れるべき」
私と佳乃の間に花子が割り込んで吉野のことを威嚇する。
「なぜ山田が邪魔をするのですか!」
花子と佳乃がじゃれ合っているのを視界の隅に確認しつつ、スマホを取り出す。
新車が届いた記念に写真を撮ってSNSにアップする。
背景とナンバーをぼかして投稿。運転席に乗り込んでそこからの写真も撮ったけど、
こっちは背景に色々映ってるから使わない方がよさそう。
そんなこんなでSNSを眺めているとじゃれ合いの終わった二人が乗り込んできた。
助手席には花子が乗り込んできた。花子が勝利したのかな?
仕方なく佳乃は後部座席に座る。なんかすごく恨めしそうな顔で花子をにらんでいる・・・
その位置でどうやら決着が付いたらしい。では出発!
いつも行く最寄りのガソリンスタンドまで移動。
給油口はどっちだっけ?
「マスター。給油口は左にある」
いつの間にか確認してくれていたらしい。
店員の案内に従って車を移動する。
「いらっしゃいませ!」
そういえば給油口ってどうやって開けるの?レバーかな?
お、それっぽいの発見。
「レギュラー満タンで!」
給油をして窓を拭いてくれる。ここの店員さんはあたしが運転していても驚かない。
最初に来たときは通報されたけど。今では普通に対応してくれる。
初めて会う店員でもだ。おそらく店長から通達が出ているんだと思う。
だからあたしはなるべくこの店を使うようにしている。
「24リッター入りました!」
ほぼ空の状態で入れた割に結構少ないけど、このサイズの車ならそんなもんなのかな?
今までの車がアレだから比べるのもばからしいけど・・・
クレジットカードを店員に渡して支払を済ませる。
さて、コレでガス欠の心配はなくなったわけで、どこに行こうか?
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