白と黒

更科灰音

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第52話:小麦が居る生活

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「カレーですね・・・」
佳乃のカレーはおいしいんだよ?
「昨日もカレーだったっす」
あたしは毎日でも構わないけどね。カレー好きだし。
「申し訳ありません、今日も普通のカレールーを使っています」
しょうがないよね、小麦の分が追加になったわけだし・・・
「でも、確かにおいしい。なぜ?普通の市販のカレールーなのに!もしかしてメイドちゃん天才?」
まあ、実際佳乃はすごいと思うわよ?勉強以外割と何でも出来るし。
「むしろ勉強だけ出来ないのが不思議」

ちゃりん

「先輩、今の音はなんすか?」
ああ、昼間追加した機能よ。
色々な相場の自動売買プログラムなんだけど、一定の金額のもうけが出ると音が鳴るのよ。

ちゃりんちゃりちゃりちゃりちゃりちゃりちゃりちゃりちゃりちゃり・・・

「あれ?バグってるっすよ?音が鳴りっぱなしっす・・・」
どれどれ?
ああ、なんか仮想通貨が急騰したみたいね。正常な動作よ?
「ってことはめっちゃ儲かってるっすか!?」
10万円で音が鳴るから、どれくらいかしら?
「え?10万?音1回で?」

-金貨がザクザクなんだよ!-

え?何このメッセージ・・・
リーゼロッテから?

-神様に300枚お供えなんだよ!-

お供え?私に?300枚?
確かに設定上金貨1枚は10万円。まさかね・・・

-世界を直してくれてありがとうなんだよ!-

まさか、まさか!
さっきの音声の再生回数は・・・
慌ててログを確認する。やっぱり、300回再生されてる・・・
まあ、それ以外にも元々の私のプログラムでの売買での音声の再生もあるけど・・・
思わぬボーナスをもらった気分だ。
これは別口で投資に回しておこう。花子や佳乃の学費に当てよう。
あとで口座を開設しておかないと。

「さてと、ご飯も食べたことだし、いよいよお風呂ですよぅ!」
まだ早くない?
「そうですよ、そもそもまだ準備が出来ていません」
お風呂掃除も終わっていないし、もちろん浴槽に湯も張っていない。当然お風呂には入れない。
「手伝いますよぅ!」
小麦が佳乃を連れてお風呂場に向かった。
あたしは花子といっしょに洗いものをする。
カレーだったから量は少ない。
二人がお風呂掃除から戻ってくる頃には洗い物も終わった。

「それにしてもやっぱりエロい浴槽っすね。先輩あんな趣味だったんっすね・・・」
元からこの部屋に設置されていたのよ?それに、どちらかと言うと佳乃の趣味ね。
そもそもお風呂では裸になるわけだし、浴槽がどうとかそういうレベルの問題じゃないじゃない。
「それもそっすね・・・」
どうやら納得した模様。

お風呂にはみんなで入る。
小麦のことは今日は佳乃が洗っている。
「え?ちょっ!メイドちゃん、そこは触っちゃだめっす!」
うん、やっぱり佳乃の洗い方が普通じゃないのが証明されたようだ。めでたしめでたし。
あたしは花子の身体を洗う。もちろんスポンジで。

「ふふ、メイドちゃんに伝授された奥義を先輩に披露するっすよ!」
そういって小麦があたしの身体を洗い始める。
昨日とは違って何やら邪な気配を感じる。これは絶対アカンやつだ。
「それにしても、みんな生えてないんすね・・・」
何の話?ッと思ったが花子がすぐに解答を提示してくれた。
「本当。いつの間にかメイドもツルツルになっている・・・メイドはほんのり生えていたはず」
なるほど。
ちなみに小麦は生えている。普通の大人なのだから当たり前だ。
比較対象がないから一般と比べて量が多いか少ないかはわからない。

「いずれご主人様が触れる場所ですからね、不要なものは排除しました」
佳乃の考えていることがあたしの理解を越えている・・・
「そっすね、口の中に毛が入ると嫌な気分になるっすね・・・」
小麦には佳乃の思考が理解出来たようだ。何故に毛が口に入る?
「早速エステを予約するっす!」
えすて?
ダイエットでもするの?小麦の体型なら必要ないと思うよ?
花子があたしの肩に手をかけて首をフルフルと振っている。
「あいつらは所詮まがい物、しかし黒音のは天然もの価値が違う」
妙に花子がドヤ顔で腰に手を当てて胸を張っている。

さすがに4人で浴槽に入ると窮屈ね。
小麦があたしを抱えるように浴槽に寄りかかっている。
向かい側には同じように佳乃が花子を抱えるようにしている。何ともすごい光景だ。
お湯で温まる以前にのぼせそうだ・・・

小麦があたしのわきの下に手を入れてひょいっと持ち上げる。
「先輩って見た目通りにめっちゃ軽いっすね・・・」
そのまま浴槽の外に降ろされる。

そのまま浴室から出て、小麦がタオルであたしの身体を拭いてドライヤーで髪を乾かしてくれる。
されるがままの状態でウトウトとしてきた・・・
「ありゃ?先輩はもうおねむみたいっすね?」
どうにかがんばって歯を磨いた後にベッドまでたどり着いて、意識を手放した。
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