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第64話:山田の日常その3
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その後も花子は手を挙げたが、指されることはなかった。
花子はこの物語を原文で読んでいるからね。
さらに言えば、この物語になる元の話も知っている。
先生もつまらないツッコミをされることを警戒しているんだと思う。
まあ、なんて言うか・・・何故この物語が英語の教科書に載っている?
おかしい・・・
あれは仮想世界の物語だ。
何故この世界に話が流通している?
おそらくどこかの世界のリーゼロッテの仕業だろう。
そして、生徒の中の数人があたしの容姿に気付いた。
なんせ主役の白ウサギとそっくりだからね。むしろあたしがモデルだ。
さすがに白ウサの服は持ってないけど、外見的特徴は完全に一致する。
そして、それは教師も同じだろう。
先ほどの口ぶりからすれば、教師も原作と言うか原文を読んでいるのだろう。
それどころか保護者の中にも気づいた人が居るようだ、
何度もちらちらとあたしを視界に入れているのがバレバレだ。
白ウサギの冒険シリーズがこの世界で出版されてたなんて・・・
しかも英語の教科書に取り上げられるほどの人気とは・・・
しかし、この世界での作者は誰なんだ?
仮想世界での作者は数人いる。
有名なところでは絵本版の作者のコロンと、紙芝居版の作者のシャーリー。
その二人はこの世界には居ない。
すると・・・まさか小麦?可能性は否定出来ない。
しかし、小麦が作者であれば、印税などでもう少し余裕のある生活が出来ているのでは?
きーんこーんかーんこーん
考え事をしていたら授業が終わった。
かわいそうに花子はあれから毎回手を挙げたのに指されることはなかった。
そして、授業が終わった瞬間にあたしに視線が集まった。
「ねえ、この後お茶しない?」
うん、なんて言うかお貴族様の雰囲気を漂わせてる人なんだよ・・・
多分、旦那さんがお医者とか社長とかなんだよ。
「もちろん、子供たちも一緒よ」
なんとなく有無を言わせない感じだ。とはいえ、親同士の交流ってのも必要なのかな?
って、さすがに全員じゃないのね?
この人とその取り巻きプラスあたしって感じ?
お茶をするのは構わないけど、どこに行くの?今日は車で来ているのよ。
「すぐ近くのカフェよ『黒猫亭』をご存じ?」
その店ならわかるわ。
「では、そのお店で合流しましょう」
そんなわけで花子と一緒に車で『黒猫亭』に向かう。
どうする?バックレて家に帰ってもいいのよ?
「でも、その場合はマスターがバカにされる。ビビって逃げたって」
それはそれでむかつくわね。
別にさっきの人は花子の友達の親ってわけでもないんでしょ?
「はっきりと友達と言えるレベルの知り合いは居ない。基本的にぼっち」
あの人の子供はどんな感じ?悪役令嬢系?
「特にそんな感じではない。どっちかと言うと悪役令嬢物ライバル枠」
なんだ、子供の方はいい感じなのね?
「多分、親がマウントを取りたいだけ。父親が医者。そしてその父が大病院の院長」
じゃあ、母親はただの専業主婦?あの人自体の力は何もないのね?
「自分の力がないから余計にマウントを取りたがる。よくある話」
男爵の令嬢が侯爵家に嫁入りしたような感じなのね・・・
『黒猫亭』
おいしいお菓子とミルクたっぷりコーヒーが人気。
「怖気づいてこないかと思ったわ」
別に怖気づく理由もないけど?
子供と親で席を分けたのね?花子は向こうに行ってらっしゃい。
「で、あなた何なの?その格好は?ウィッグとカラーコンタクト?子供の教育によくないと思うんだけど?」
天然ものよ。
地毛だし、カラーコンタクトも使ってないわ。
「え?うそ・・・」
こんなのウソついても仕方ないでしょ?それとも黒く染めろって言うの?
「だいたいあなたみたいな若い子が親代わりって言うのはどうなの?」
まあ、それは反論出来ないわね・・・実際若いし。まだ32歳だし・・・
それでも子供たちよりはあなた方の年齢に近いと思うんだけど?
「え?32歳?私の妹よりも年上?」
いきなり私の顔をのぞき込んできたんだけど!?
「目尻にしわもないし・・・化粧品は何を使ってるの?」
使ってないわよ?天然だって言ったでしょ?
ぬるま湯で顔を洗うだけね。あなた達だって子供の時はそうだったでしょ?
「そりゃあ、子供の時は・・・」
あたしは見ての通り見た目がお子様だから、子供の時と同じ対応で平気なのよ。
「ずるい!」
とりあえず、注文しましょうよ。
あたしは『グラニテちゃんのグラニテ(超リンゴ味)』と『りんごの紅茶』ね。
タブレットを操作して注文を入力する。
ついでだからほかの人の注文もどんどん入力する。
-じゃ、じゃあ『マカロンちゃんのマカロン(超イチゴ味)』と『アイスカフェラテ』-
-私は『リーゼロッテのビスケット』と『ホットココア』-
-新作の『クレープちゃんのクレープ(超バナナ味)』と『ホットミルクティー』-
-私は『本日のおすすめ』よ。ドリンクはコーヒーのブラックで-
「それにしてもあなた結婚は?」
独身よ?それが何か問題?
「だって、一人じゃ大変でしょう?生活費とか学費とか・・・」
べつに?その程度は大した額でもないし。
そもそも、余裕がなければ引き取ろうとなんて思わないわよ。
「女の稼ぎなんてたかが知れてるんじゃないの?それに家事もあるでしょ?」
こう見えても結構稼いでるし、メイドも雇ってるし問題ないわよ?
「メイド!?」
花子はこの物語を原文で読んでいるからね。
さらに言えば、この物語になる元の話も知っている。
先生もつまらないツッコミをされることを警戒しているんだと思う。
まあ、なんて言うか・・・何故この物語が英語の教科書に載っている?
おかしい・・・
あれは仮想世界の物語だ。
何故この世界に話が流通している?
おそらくどこかの世界のリーゼロッテの仕業だろう。
そして、生徒の中の数人があたしの容姿に気付いた。
なんせ主役の白ウサギとそっくりだからね。むしろあたしがモデルだ。
さすがに白ウサの服は持ってないけど、外見的特徴は完全に一致する。
そして、それは教師も同じだろう。
先ほどの口ぶりからすれば、教師も原作と言うか原文を読んでいるのだろう。
それどころか保護者の中にも気づいた人が居るようだ、
何度もちらちらとあたしを視界に入れているのがバレバレだ。
白ウサギの冒険シリーズがこの世界で出版されてたなんて・・・
しかも英語の教科書に取り上げられるほどの人気とは・・・
しかし、この世界での作者は誰なんだ?
仮想世界での作者は数人いる。
有名なところでは絵本版の作者のコロンと、紙芝居版の作者のシャーリー。
その二人はこの世界には居ない。
すると・・・まさか小麦?可能性は否定出来ない。
しかし、小麦が作者であれば、印税などでもう少し余裕のある生活が出来ているのでは?
きーんこーんかーんこーん
考え事をしていたら授業が終わった。
かわいそうに花子はあれから毎回手を挙げたのに指されることはなかった。
そして、授業が終わった瞬間にあたしに視線が集まった。
「ねえ、この後お茶しない?」
うん、なんて言うかお貴族様の雰囲気を漂わせてる人なんだよ・・・
多分、旦那さんがお医者とか社長とかなんだよ。
「もちろん、子供たちも一緒よ」
なんとなく有無を言わせない感じだ。とはいえ、親同士の交流ってのも必要なのかな?
って、さすがに全員じゃないのね?
この人とその取り巻きプラスあたしって感じ?
お茶をするのは構わないけど、どこに行くの?今日は車で来ているのよ。
「すぐ近くのカフェよ『黒猫亭』をご存じ?」
その店ならわかるわ。
「では、そのお店で合流しましょう」
そんなわけで花子と一緒に車で『黒猫亭』に向かう。
どうする?バックレて家に帰ってもいいのよ?
「でも、その場合はマスターがバカにされる。ビビって逃げたって」
それはそれでむかつくわね。
別にさっきの人は花子の友達の親ってわけでもないんでしょ?
「はっきりと友達と言えるレベルの知り合いは居ない。基本的にぼっち」
あの人の子供はどんな感じ?悪役令嬢系?
「特にそんな感じではない。どっちかと言うと悪役令嬢物ライバル枠」
なんだ、子供の方はいい感じなのね?
「多分、親がマウントを取りたいだけ。父親が医者。そしてその父が大病院の院長」
じゃあ、母親はただの専業主婦?あの人自体の力は何もないのね?
「自分の力がないから余計にマウントを取りたがる。よくある話」
男爵の令嬢が侯爵家に嫁入りしたような感じなのね・・・
『黒猫亭』
おいしいお菓子とミルクたっぷりコーヒーが人気。
「怖気づいてこないかと思ったわ」
別に怖気づく理由もないけど?
子供と親で席を分けたのね?花子は向こうに行ってらっしゃい。
「で、あなた何なの?その格好は?ウィッグとカラーコンタクト?子供の教育によくないと思うんだけど?」
天然ものよ。
地毛だし、カラーコンタクトも使ってないわ。
「え?うそ・・・」
こんなのウソついても仕方ないでしょ?それとも黒く染めろって言うの?
「だいたいあなたみたいな若い子が親代わりって言うのはどうなの?」
まあ、それは反論出来ないわね・・・実際若いし。まだ32歳だし・・・
それでも子供たちよりはあなた方の年齢に近いと思うんだけど?
「え?32歳?私の妹よりも年上?」
いきなり私の顔をのぞき込んできたんだけど!?
「目尻にしわもないし・・・化粧品は何を使ってるの?」
使ってないわよ?天然だって言ったでしょ?
ぬるま湯で顔を洗うだけね。あなた達だって子供の時はそうだったでしょ?
「そりゃあ、子供の時は・・・」
あたしは見ての通り見た目がお子様だから、子供の時と同じ対応で平気なのよ。
「ずるい!」
とりあえず、注文しましょうよ。
あたしは『グラニテちゃんのグラニテ(超リンゴ味)』と『りんごの紅茶』ね。
タブレットを操作して注文を入力する。
ついでだからほかの人の注文もどんどん入力する。
-じゃ、じゃあ『マカロンちゃんのマカロン(超イチゴ味)』と『アイスカフェラテ』-
-私は『リーゼロッテのビスケット』と『ホットココア』-
-新作の『クレープちゃんのクレープ(超バナナ味)』と『ホットミルクティー』-
-私は『本日のおすすめ』よ。ドリンクはコーヒーのブラックで-
「それにしてもあなた結婚は?」
独身よ?それが何か問題?
「だって、一人じゃ大変でしょう?生活費とか学費とか・・・」
べつに?その程度は大した額でもないし。
そもそも、余裕がなければ引き取ろうとなんて思わないわよ。
「女の稼ぎなんてたかが知れてるんじゃないの?それに家事もあるでしょ?」
こう見えても結構稼いでるし、メイドも雇ってるし問題ないわよ?
「メイド!?」
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