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連載
メディのお願い1
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――グローリィって、以前セス様に伺ったことがある名前だわ。神殿で迷ったら名を呼べって言っていたっけ。
「セス様はご結婚されているんですか?」
「いいえ。結婚はまだしていませんが大切な女性はいますよ」
「ちょっと聞いてもいいですか? 好きってどんな感じなのかわからなくなっちゃったんです。私、元婚約者の事が大好きで彼のために自分を捨てて彼に合せていました。彼が却下といえば、理想のウェディングも諦めて彼の言う通りに。あの頃は、彼に夢中だったから疑問に思わなかったのですが、今誰かに俺に合わせろと言われたら苦痛です。仕事をやめろと言われても、エタセルはこれからが踏ん張りどころですし」
ライとレイに告白され、私は二人について色々考えた。
好きなのかどうかを。
「無理に合せる必要ありませんよ。僕は林檎の食感が苦手でしたが、グローリィは大好きでしたし。彼女に合せて林檎を好きになろうなんて気分にはなれませんでした。レイガルド様もライナス様もどちらもティア様に対してそんなことを望んでいません」
「そうなんですけど……どうしても考えてしまうんです。彼らは王ですから」
「ティア様、こじらせていますね」
「私、ライとレイについて考えた時、老後を一緒に過ごしたいなぁという方は見つけたんです。全て自分達の役割が終わった時、二人で色々な国を旅行して過ごしたいなぁって。完全に恋を通り越して老後に。ますますわからなくなってしまったんですよ」
「人の数だけ恋愛には色々な形があるんです。全員が全員情熱的な恋愛するわけじゃないんですよ? 穏やかな恋愛もあるんです。ティア様がずっと一緒に居たい方はレイガルド様とライナス様のどちらですか?」
「ライの方です。私、王女や元婚約者にズタボロにされた時、みんなから『忘れろ』って言われたんです。でも、私は忘れることなんて出来なかった。ライは他の人達と違って、『復讐しても良い』って言ってくれたんです。彼に肯定され、私はここまで来られました。でも、レイは忘れて欲しいって。復讐して欲しくないみたいで……それに、レイのことを考えるとメディのことが頭に浮かんで……」
「もう答えは出ているように思いますよ」
「……そうなのかもしれません。レイのことは王として尊敬はしています。全く政治に携わっていないのに、ここまで国を纏めるのは気苦労も多かったと思いますし。私は彼をお兄様達のようにサポートしたいと思いました。でも、人生を共にしたいと思う方ではありません」
「ライナス様の方ですか」
「はい。私、人生を共にするなら、ライが良いなぁと思ったんです。ライとなら、老後のことが想像できる。でも、エタセルの事とか仕事の事とか気になって……」
「ライナス様に聞いてみたらどうですか? 彼なら、真摯に向き合ってくれますよ」
「そうですよね。ただ、私の時間が無くて。商会の仕事だけではなく、工事着工の許可がおりたので開発の方も手掛けなければならないですし。エタセルからファルマへ赴けるのは、早くて四か月先ですので」
商品開発はハーブに詳しいメディ達にお願いをしているけど、開発の費用や連絡などは私を通している。
工事の最高責任者も私だから工事が落ち着くまで王都からは動けない。
「よ、四か月後……ティア様、お忙しいですもんね」
「私もですが、メディとセス様も忙しいじゃないですか。最近、私達が忙しいせいか、コルが家事を覚えたんです。ゴミ捨て行ってくれるんですよ。『ゴミ捨て』って、しゃべりながら袋を運んでくれるんです。カラスも言葉を覚えてしゃべるんですね。知りませんでした」
「カラスは頭が良いですからね。脳が大きく、年をとってもレパートリーを広げることができるんですよ。ペットのカラスに言葉を覚えさせる人もいますからね」
セス様の言葉に、私は「へー」と関心の声を上げた。
コルと一緒に暮らしているけど、カラスの生態についてはあまり詳しくはない。
勿論、食事などに関しては勉強したけど。
「ライナス様の方から来ていただく事はできませんか?」
「王様ですから、私以上に多忙ですよ。最後にライがエタセルに来たのは、無理やり転移魔法で連れて来られた時です」
「あぁ、フーザー様にですか……」
セス様は遠い目をしながら呟いた。
「セス様はご結婚されているんですか?」
「いいえ。結婚はまだしていませんが大切な女性はいますよ」
「ちょっと聞いてもいいですか? 好きってどんな感じなのかわからなくなっちゃったんです。私、元婚約者の事が大好きで彼のために自分を捨てて彼に合せていました。彼が却下といえば、理想のウェディングも諦めて彼の言う通りに。あの頃は、彼に夢中だったから疑問に思わなかったのですが、今誰かに俺に合わせろと言われたら苦痛です。仕事をやめろと言われても、エタセルはこれからが踏ん張りどころですし」
ライとレイに告白され、私は二人について色々考えた。
好きなのかどうかを。
「無理に合せる必要ありませんよ。僕は林檎の食感が苦手でしたが、グローリィは大好きでしたし。彼女に合せて林檎を好きになろうなんて気分にはなれませんでした。レイガルド様もライナス様もどちらもティア様に対してそんなことを望んでいません」
「そうなんですけど……どうしても考えてしまうんです。彼らは王ですから」
「ティア様、こじらせていますね」
「私、ライとレイについて考えた時、老後を一緒に過ごしたいなぁという方は見つけたんです。全て自分達の役割が終わった時、二人で色々な国を旅行して過ごしたいなぁって。完全に恋を通り越して老後に。ますますわからなくなってしまったんですよ」
「人の数だけ恋愛には色々な形があるんです。全員が全員情熱的な恋愛するわけじゃないんですよ? 穏やかな恋愛もあるんです。ティア様がずっと一緒に居たい方はレイガルド様とライナス様のどちらですか?」
「ライの方です。私、王女や元婚約者にズタボロにされた時、みんなから『忘れろ』って言われたんです。でも、私は忘れることなんて出来なかった。ライは他の人達と違って、『復讐しても良い』って言ってくれたんです。彼に肯定され、私はここまで来られました。でも、レイは忘れて欲しいって。復讐して欲しくないみたいで……それに、レイのことを考えるとメディのことが頭に浮かんで……」
「もう答えは出ているように思いますよ」
「……そうなのかもしれません。レイのことは王として尊敬はしています。全く政治に携わっていないのに、ここまで国を纏めるのは気苦労も多かったと思いますし。私は彼をお兄様達のようにサポートしたいと思いました。でも、人生を共にしたいと思う方ではありません」
「ライナス様の方ですか」
「はい。私、人生を共にするなら、ライが良いなぁと思ったんです。ライとなら、老後のことが想像できる。でも、エタセルの事とか仕事の事とか気になって……」
「ライナス様に聞いてみたらどうですか? 彼なら、真摯に向き合ってくれますよ」
「そうですよね。ただ、私の時間が無くて。商会の仕事だけではなく、工事着工の許可がおりたので開発の方も手掛けなければならないですし。エタセルからファルマへ赴けるのは、早くて四か月先ですので」
商品開発はハーブに詳しいメディ達にお願いをしているけど、開発の費用や連絡などは私を通している。
工事の最高責任者も私だから工事が落ち着くまで王都からは動けない。
「よ、四か月後……ティア様、お忙しいですもんね」
「私もですが、メディとセス様も忙しいじゃないですか。最近、私達が忙しいせいか、コルが家事を覚えたんです。ゴミ捨て行ってくれるんですよ。『ゴミ捨て』って、しゃべりながら袋を運んでくれるんです。カラスも言葉を覚えてしゃべるんですね。知りませんでした」
「カラスは頭が良いですからね。脳が大きく、年をとってもレパートリーを広げることができるんですよ。ペットのカラスに言葉を覚えさせる人もいますからね」
セス様の言葉に、私は「へー」と関心の声を上げた。
コルと一緒に暮らしているけど、カラスの生態についてはあまり詳しくはない。
勿論、食事などに関しては勉強したけど。
「ライナス様の方から来ていただく事はできませんか?」
「王様ですから、私以上に多忙ですよ。最後にライがエタセルに来たのは、無理やり転移魔法で連れて来られた時です」
「あぁ、フーザー様にですか……」
セス様は遠い目をしながら呟いた。
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