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第3章 ショウブ

39 いつものワガママ

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翌日、私がコンシェルジュルームに着くと、天羽オーナーから電話があった。

『至急来てくれ。』

まただ。
私は救急車では無いのだ。
このホテル内に新幹線も通ってない。
瞬間移動が出来る訳でもない。

軽くため息をつき、いつものわがままに急いでオープンロイヤルスイートに向かった。

「お呼びでしょうか?」

「お呼びだから電話したんだろ。」

可愛く無い返事が返ってきた。

「どのようなご用件で?」

「あぁ、コーヒー淹れてくんない?」

「は?」

「一度で理解しろ。
コーヒーを淹れろ。」

天羽オーナーの命令口調にうんざりしながら、私は尋ね返した。

「それでしたら、ラウンジでコーヒーをお召し上がりになれば良いのでは?」

「お・れ・は、お前が淹れたコーヒーが良いって言ってるんだよ。
分かれよ、それくらい。」

いや、分かりませんゲド!
エスパーじゃ無いし!

と思いつつも、かしこまりました、と言ってキッチンに向かった。

コーヒーを淹れ、ついでにパンケーキを焼いた。

綺麗に皿に盛り、飾り付けて、天羽オーナーに差し出した。

「おぉ、腹減ってたんだよ!
これが、コンシェルジュの心を読む、か!」

「まさに。」

私は手を前に組み、ピシリと答える。

「あのさ…」 

「はい?」

パンケーキに問題でもあったのだろうか?
と、思っていると…

「…お前ストッキング伝線してるぞ?」

天羽オーナーは指摘する。

「えっ…!?」

私は足元を見る。

本当だ!
ふくらはぎの所が!

と、天羽オーナーが私の方にやってきた。

「え?」

「脱がせてやるよ。」

舌なめずりしながら言う、天羽オーナーに、私は言う。

「いえ、結構です!」

と言った時には、私はソファに押し倒されていた。
天羽オーナーは私のスカートを捲し上げる。

「キャァァァぁぁぁあ!
何するんですか!!!」

「ん?
ストッキング脱がせてるんだよ。」

「だから、結構です!
自分でできますから!!!」

と言った瞬間、靴を脱がされ、ストッキングをずり下ろされた。

さらに、生足を天羽オーナーの舌が這う。

「色…白いな…」 

「い、嫌ぁぁぁぁ!
気持ち悪いっっ!」

「気持ち良いの間違いだろ?」

ニヤリと笑って言う天羽オーナー。

天羽オーナーの舌が太ももに上がってきた時、私はつい天羽オーナーを蹴り飛ばした。

天羽オーナーはソファから落ちて、床に尻餅つく。

「イッテェェェェ!
お前、俺はお客様だぞ!」

「お客様なら、コンシェルジュにセクハラやめてください!!!」

私は半泣きでオープンロイヤルスイートルームから走って逃げたのだった。











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