料理は適当、推理は本気~皇帝の病と事件を解く謎解きズボラレシピ~

Erily

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sideルシウス=アウレリウス

その日、俺はまたエレナに夜伽を命じた。
彼女は少しだけ眉をひそめた後、はい…と返事をした。

一体何が不満だと言うのだろう?
俺は自分で言うのもなんだが、見た目も申し分なく美しいし、何よりこのアウラール国の皇帝だ。
女ならば、誰でも一度は…!と願うものではないのか?

それなのに、彼女ときたら…

俺はその日、卓越した夜のテクニックで彼女を落とそうと決めた。

夜、相変わらず狭い部屋に入った。

彼女は今だにメイド服のままである。

俺が来ているというのに…!
セクシーなネグリジェに着替えたりしないのか!?

「なぜ、メイド服を着ているのだ?」

「陛下…」

「だから、何だ?」

「…今回の事件、少し奇妙に存じます。」

「はぁ…?」

彼女の口から発せられる意外な言葉に俺は心の底から呆れてそう言った。

「しじみ事件でございますが…
あの、ジャックという者…
しじみ取りであれば、干潮に起こる現象を知らないはずはないかと思うのです。」

「何が言いたいのだ…?」

「この事件、裏がある気がしてなりません。」

「そうか…」

「そうか、とは?」

「い、今は夜伽の時間ではないか!
そんな事は後から申せ!」

「それはそれは…
一国の皇帝ともあろう方が…
事件の裏よりも、夜伽に興味がおありなのですね?」

彼女はかなり嫌味たらしくそう言った。

「そうではない!」

「では、今すぐ使いの者を出して、ジャックを取り調べるべきでございます!」

「そなたはっ…!」

「陛下、夜の情事などいつでも出来る事ではありませんか。」

「そ、そなたは夜伽をしたくないだけであろう!」

売り言葉に買い言葉だ…

甘く囁いてベッドに持つれ込む。
それだけなのに。

「私は…
陛下に気持ちがございません…」

あぁ…
トドメを刺された…

そうだとしても、聞きたくはなかったのに…

「もうよい!」

俺はそう言って乱暴にドアを開け、彼女のもとを去っていった。
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