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赤い蛇
目が覚めるとふかふかのベッドの上にいた。
どうやら、昨日の騒ぎで疲れて早めに眠ってしまったみたいだ。
部屋のドアがノックされるので「はい」とこたえると、「失礼します」と言ってメイドが入ってきた。ドアを閉めて、頭を下げてきた。
「本日からこの城に滞在するための生活のお世話をするメイドのナディです。宜しくお願い致します」
「あぁ、宜しくね。僕はアルフォン・ガゼンです」
「はい、ご主人様!」
「アルフォンでいいよ。ご主人様はなんか慣れないかな。顔は上げてくれ」
僕はそう言いって苦笑しているとナディは綺麗な顔をぽかんと口を開けた顔で見ていたが、すぐに顔を表情を真剣なものに変えて僕を見ていた。
「ですが、シフォン様の奥方様を」
「いや、アルフォンでいいよ!」
結婚する気がないんだから、どんな待遇でも心は変わりませんよ!
あ、でも姉様と兄様に関係するなら考えるかもしれないな!
あー、今日は見目美しい姉様と兄様と会えない。
何故か僕以外の家族は朝一で実家に帰ってしまったのだ。一度起こされて、家族とさよならをして、二度寝して今にいたる。帰った理由は、ちょっと困った事がおこったとかで領主の判断がいるとかで、なんでか僕は置いて行かれた。僕も帰りたかったが、シフォン王子様の「帰っちゃダメ!」の一言でなくなったらしい。
あの、王子は協力者だが邪魔だなと思った。
「あの、お疲れですか? アルフォン様」
「うーん、ちょっと考え事。ナディさん、ごめん着替えの服とかあるかな?」
「はい、シフォン様が特注で作らせた服がクローゼットに入っています」
ナディは嬉しそうにクローゼットを開けた。
女性は着飾るのが好きだよなと、感心した。
「きゃあーーーーーーーーーーーーーーー!」
ナディはクローゼットのドアから手を離して、尻もちをついて床に座りこみクローゼットにいる「何か」に恐怖していた。
僕は近くにあった短剣を持って、ナディに近付いた。
「大丈夫か!」
「アルフォン様、逃げて!」
クローゼットから何かが動いている音がする。シャーシャーと音がする。クローゼットの床下に服がいくつか落ちてくる。俺はナディを背にしていると、恐怖の正体が服の下から這い出てきた。
赤い鱗の蛇だ。この蛇に覚えはあった。昔、毒が強すぎるので領主の息子として、町の住人の安全を考えて近くで安全に狩猟をするために殺したのだ。だが、この蛇は魔法を使うのだ。背中にある羽で飛べるし、炎も口から出す。ちょっとした、怪物なので『小さなドラゴン』だと言われている。しかし、どうやって王都の中に入ったんだ?
「僕のクローゼットから出てきたんだから、僕狙いだよね。最悪だな」
僕はそう言いながら手を蛇にかざし、魔法を発動させた。
『氷の檻』という魔法で、そのまま標的を氷漬けにする。どんなに熱くても解けないのがメリットだ。
僕はナディに「怪我はない?」かと聞くと、「ありません。ありがとうございます」と言ってきたので安心した。
さて、さっきの疑問だが。なんで王都にこの赤蛇がいたのか?
王都の周りにはこの赤蛇は生息していない。
だったら、誰かが誰かを殺すために用意した赤い毒蛇という事になる。
ここの部屋は僕が使っている。だが、僕狙いなのか?
「ナディさん、他に此処の部屋を頻繁に使っていた人はいるかな?」
「本当は他の貴族様が使う予定だったみたいですが、その方の領地で困った事があったらしくお帰りになられたので、泊まる事にはなりませんでした」
「そうか……ナディさん、この蛇を始末したいから騎士の誰かを呼んできて」
「はい!」
ナディは急いで走って、部屋から出て行った。
さて、どうしたものかな。
僕を狙った可能性の方が高いが、僕がこれくらいの毒の処置が出来ないなんて思わないとか……、まぁ、ほとんどの人が僕の噂は大きな嘘だと決めつけている様な事を聞いたからな、判断に困る。けれど、僕を狙うならシフォン王子も狙われるかも。
「参ったな~……」
僕は青い空を窓から眺めていた。今日はお茶会日和だ。
どうやら、昨日の騒ぎで疲れて早めに眠ってしまったみたいだ。
部屋のドアがノックされるので「はい」とこたえると、「失礼します」と言ってメイドが入ってきた。ドアを閉めて、頭を下げてきた。
「本日からこの城に滞在するための生活のお世話をするメイドのナディです。宜しくお願い致します」
「あぁ、宜しくね。僕はアルフォン・ガゼンです」
「はい、ご主人様!」
「アルフォンでいいよ。ご主人様はなんか慣れないかな。顔は上げてくれ」
僕はそう言いって苦笑しているとナディは綺麗な顔をぽかんと口を開けた顔で見ていたが、すぐに顔を表情を真剣なものに変えて僕を見ていた。
「ですが、シフォン様の奥方様を」
「いや、アルフォンでいいよ!」
結婚する気がないんだから、どんな待遇でも心は変わりませんよ!
あ、でも姉様と兄様に関係するなら考えるかもしれないな!
あー、今日は見目美しい姉様と兄様と会えない。
何故か僕以外の家族は朝一で実家に帰ってしまったのだ。一度起こされて、家族とさよならをして、二度寝して今にいたる。帰った理由は、ちょっと困った事がおこったとかで領主の判断がいるとかで、なんでか僕は置いて行かれた。僕も帰りたかったが、シフォン王子様の「帰っちゃダメ!」の一言でなくなったらしい。
あの、王子は協力者だが邪魔だなと思った。
「あの、お疲れですか? アルフォン様」
「うーん、ちょっと考え事。ナディさん、ごめん着替えの服とかあるかな?」
「はい、シフォン様が特注で作らせた服がクローゼットに入っています」
ナディは嬉しそうにクローゼットを開けた。
女性は着飾るのが好きだよなと、感心した。
「きゃあーーーーーーーーーーーーーーー!」
ナディはクローゼットのドアから手を離して、尻もちをついて床に座りこみクローゼットにいる「何か」に恐怖していた。
僕は近くにあった短剣を持って、ナディに近付いた。
「大丈夫か!」
「アルフォン様、逃げて!」
クローゼットから何かが動いている音がする。シャーシャーと音がする。クローゼットの床下に服がいくつか落ちてくる。俺はナディを背にしていると、恐怖の正体が服の下から這い出てきた。
赤い鱗の蛇だ。この蛇に覚えはあった。昔、毒が強すぎるので領主の息子として、町の住人の安全を考えて近くで安全に狩猟をするために殺したのだ。だが、この蛇は魔法を使うのだ。背中にある羽で飛べるし、炎も口から出す。ちょっとした、怪物なので『小さなドラゴン』だと言われている。しかし、どうやって王都の中に入ったんだ?
「僕のクローゼットから出てきたんだから、僕狙いだよね。最悪だな」
僕はそう言いながら手を蛇にかざし、魔法を発動させた。
『氷の檻』という魔法で、そのまま標的を氷漬けにする。どんなに熱くても解けないのがメリットだ。
僕はナディに「怪我はない?」かと聞くと、「ありません。ありがとうございます」と言ってきたので安心した。
さて、さっきの疑問だが。なんで王都にこの赤蛇がいたのか?
王都の周りにはこの赤蛇は生息していない。
だったら、誰かが誰かを殺すために用意した赤い毒蛇という事になる。
ここの部屋は僕が使っている。だが、僕狙いなのか?
「ナディさん、他に此処の部屋を頻繁に使っていた人はいるかな?」
「本当は他の貴族様が使う予定だったみたいですが、その方の領地で困った事があったらしくお帰りになられたので、泊まる事にはなりませんでした」
「そうか……ナディさん、この蛇を始末したいから騎士の誰かを呼んできて」
「はい!」
ナディは急いで走って、部屋から出て行った。
さて、どうしたものかな。
僕を狙った可能性の方が高いが、僕がこれくらいの毒の処置が出来ないなんて思わないとか……、まぁ、ほとんどの人が僕の噂は大きな嘘だと決めつけている様な事を聞いたからな、判断に困る。けれど、僕を狙うならシフォン王子も狙われるかも。
「参ったな~……」
僕は青い空を窓から眺めていた。今日はお茶会日和だ。
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